聲の形:新規カット公開 入野自由、早見沙織がアフレコ苦労明かす

「聲の形」の一場面(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
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「聲の形」の一場面(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

 聴覚障害を持つ少女と少年の心の触れ合いを描いた大今良時さんのマンガが原作の劇場版アニメ「聲の形(こえのかたち)」(9月17日公開)の新規カットが27日、公開された。聴覚障害を持つ少女・西宮硝子と西宮のいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也が電車内で向き合う姿、石田と西宮の小学生時代などが描かれている。

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 アニメのアフレコも行われ、石田役の声優の入野自由さんは「監督と最初にお話しした時に言っていた、人と人とがつながりたいのにそうなれない、伝えたいけど伝えられないという部分の “人の内側にある葛藤” を大切にしていきたいと考えながら演じさせていただきました。最初は指針を決めるまでが大変でした」とコメント。アニメを手がける山田尚子監督は「私の目にはもう入野さんが将也にしか見えなくなっていましたので……。等身大の、なんだかほっとけない魅力のある最高の将也が誕生したと思います」と絶賛している。

 西宮役の早見沙織さんは「しゃべり方や声の出し方など技術的な面も難しかったですし、アフレコ現場は静かな湖畔みたいな澄み切っている空気で、わずかなものの動きとかがすごく伝わってくるんです。でも、硝子として聴こえていないはずのものを一つ一つ気にしてしまうと、まったく思っていたものと違う声をあててしまうこともありました」と明かし、山田監督は「早見さんが硝子として第一声を発した瞬間、ひたむきで、がんこで、むきだしの西宮硝子はこれなんだ!と感じました」と話している。

 「聲の形」は、聴覚障害を持つ少女・西宮と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田の孤独や絶望、愛などを描いたマンガ。「別冊少年マガジン」(講談社)2011年2月号と「週刊少年マガジン」(同)13年12号に読み切りが掲載され、読者の反響や監修の全日本ろうあ連盟の後押しもあり、「週刊少年マガジン」で13年8月~14年11月に連載された。ヒロインへのいじめの描写が生々しいことなどから、掲載をめぐって編集部内でも意見が真っ二つに分かれた異色作としても話題になった。

 アニメは「けいおん!」などの京都アニメーションが製作。「けいおん!」「たまこまーけっと」などの山田さんが監督を務め、「ガールズ&パンツァー」などの吉田玲子さんが脚本、「氷菓」「Free!」などの西屋太志さんがキャラクターデザインを担当する。女優の松岡茉優さんが石田の小学生時代の声優を務めることも話題になっている。

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