今週シネマ:7、8日公開の映画 「HiGH&LOW THE RED RAIN」「ジェイソン・ボーン」「少女」…

映画「HiGH&LOW THE RED RAIN」のメインビジュアル(C)2016「HiGH&LOW」製作委員会
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映画「HiGH&LOW THE RED RAIN」のメインビジュアル(C)2016「HiGH&LOW」製作委員会

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。7日には、米俳優マット・デイモンさん主演の人気シリーズの“復活作”となる「ジェイソン・ボーン」(ポール・グリーングラス監督)が公開。8日には、「EXILE TRIBE」によるプロジェクト「HiGH&LOW」の映画第2弾「HiGH&LOW THE RED RAIN」(山口雄大監督)、小説家の湊かなえさんのベストセラー小説を映画化した「少女」(三島有紀子監督)が公開される。

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 「HiGH&LOW」は、ドラマや映画、SNS、配信、マンガ、オリジナルベストアルバム、ライブなどが連動したプロジェクト。ドラマシリーズや映画第1弾「HiGH&LOW THE MOVIE」では、「山王連合会」「White Rascals」「鬼邪高校」「RUDE BOYS」「達磨一家」の五つのチームが拮抗(きっこう)するSWORD地区を舞台に、男たちのプライドを懸けた壮絶な戦いや仲間との友情、絆などを描いてきた。今回の「THE RED RAIN」は、EXILE TAKAHIROさんと「三代目 J Soul Brothers」の登坂広臣さんが演じてきた人気キャラクター「雨宮兄弟」が主人公。次男の雅貴(TAKAHIROさん)と三男の広斗(登坂さん)が、1年前に姿を消した兄の尊龍(斎藤工さん)を捜し続ける中で、兄弟の過去に隠された秘密が徐々に明らかにされていくロードムービー的な趣もある作品に仕上がっている。

 「ジェイソン・ボーン」は、「ボーン・アイデンティティ」(2002年)、「ボーン・スプレマシー」(04年)、「ボーン・アルティメイタム」(07年)の3部作で完結した人気シリーズの約10年ぶりの復活作で、前作で自分の本名がデビッド・ウエッブであり、自ら志願してCIAの暗殺者になったことを突き止めたボーン(デイモンさん)だったが、今作では、なぜ彼がその道を選んだのかという新たなミステリーが浮上し、その謎がボーンの父の存在とともに描かれていく。ストーリーに前3作ほどの複雑さはなく、アクションシーンに見どころの比重が置かれ、ニッキー(ジュリア・スタイルズさん)が極秘ファイルを盗み出す冒頭からラスベガスのクライマックスに至るまで、緊張感を緩ませることなく見せ切っている。

 「少女」は、「人が死ぬ瞬間を見たい」という願望にとらわれた2人の女子高生の衝撃的な夏休みを描くミステリー作品で、モデルで女優の本田翼さんと山本美月さんが2人のヒロインを演じている。ほかには真剣佑さん、佐藤玲さん、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の児嶋一哉さん、「SMAP」の稲垣吾郎さんらが出演。青春とミステリーが融合する原作の世界観を、「繕い裁つ人」(15年)などの三島監督が美しくも刺激的な映像で描き出した。湊さんの原作の世界観を再現しつつも、映画ならではの独特の雰囲気も加わり、普段は明るいキャラクターを演じることが多い本田さんと山本さんの2人が、繊細で複雑な内面を抱えた女子高生を好演している。

 そのほか、俳優の中井貴一さんの主演で、女優の長澤まさみさんが“勘違い女子アナ”を演じる話題作「グッドモーニングショー」(君塚良一監督)、女優の上野樹里さん、イラストレーターのリリー・フランキーさん、藤竜也さんの共演で送る「お父さんと伊藤さん」(タナダユキ監督)、前科を持つ男が現れたことで、ある家族が徐々にむしばまれていく様子を描く浅野忠信さん主演の「淵に立つ」(深田晃司監督)が8日から公開される。

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