今週シネマ:14、15日公開の映画 「GANTZ:O」「何者」「永い言い訳」…

3DCG劇場版アニメ「GANTZ:O」の一場面 (C)奥浩哉/集英社・「GANTZ:O」製作委員会
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3DCG劇場版アニメ「GANTZ:O」の一場面 (C)奥浩哉/集英社・「GANTZ:O」製作委員会

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。14日は、人気SFマンガ「GANTZ(ガンツ)」が原作のフル3DCG劇場版アニメ「GANTZ:O(ガンツ:オー)」(さとうけいいち総監督・川村泰監督)、俳優の本木雅弘さんが2008年公開の「おくりびと」以来8年ぶりに主演を務めた「永い言い訳」(西川美和監督)が公開。15日は、「桐島、部活やめるってよ」の原作者として知られる朝井リョウさんの直木賞受賞作(新潮文庫)を映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」(09年)などで高い評価を得た演劇界の鬼才・三浦大輔監督が映画化した「何者」が公開される。

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 「GANTZ:O」は、原作マンガ屈指の人気エピソードで、妖怪ぬらりひょんらと戦う大阪編をフル3DCGでアニメ化。東京と大阪のガンツチームが妖怪軍団に戦いを挑む姿が描かれる。現実と非現実が交錯する「GANTZ」の世界観が3DCGによってリアルに表現されており、特にバトルシーンはアングルがころころ変わり、異形の星人が目の前に迫ってくるような迫力が味わえる。3DCGによって細部まで描かれているレイカや山咲杏といったキャラクターの美しさ、セクシーさにも注目したい。

 「何者」は、就職活動を通して自分が「何者」かを模索する大学生たちを、佐藤健さん、菅田将暉さん、有村架純さん、二階堂ふみさん、岡田将生さん、山田孝之さんという今をときめく旬な俳優が演じる話題作。演劇サークルで脚本を書く拓人(佐藤さん)や、拓人がほのかに思いを寄せる瑞月(有村さん)、瑞月の元カレで、ある思いを胸に就職活動を続け着実に内定に近づいていく光太郎(菅田さん)、瑞月の友だちの「意識高い系」の理香(二階堂さん)、理香と同居している隆良(岡田さん)ら大学に通う5人は、それぞれの悩みや思いをSNSにつづり、いつの間にか人間関係が変化していく……というストーリー。物語はSNSの会話のように進み、場面転換は舞台公演のように進行する。原作ファンは特徴のある映像を楽しめるだろうし、原作を読んでいない人は先の見えない展開にドキドキすることだろう。

 「永い言い訳」は、「ゆれる」(06年)や「ディア・ドクター」(09年)、「夢売るふたり」(12年)で知られる西川監督のオリジナル脚本による、ある再生の物語。妻を亡くした小説家と母親を失った子供たちとの不思議な交流を描いており、主人公の小説家の妻を深津絵里さん、子供の父親をミュージシャンの竹原ピストルさんが演じ、黒木華さんや池松壮亮さんも出演している。哀れで醜く、滑稽(こっけい)でありながら、それらを補って余りあるほどチャーミングな男を演じている本木さんはもちろん、子役の藤田健心さんと白鳥玉季ちゃんの演技も秀逸で目が離せない。

 そのほか、15日は人気ホラーマンガを俳優の白石隼也さんと鈴木亮平さんのダブル主演で実写化した映画「彼岸島 デラックス」(渡辺武監督)、黒沢清監督の海外初進出作品となった「ダゲレオタイプの女」などが公開される。

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