女優の橋本愛さんの主演映画「バースデーカード」(吉田康弘監督)が22日に公開される。映画は吉田監督によるオリジナル脚本で、亡くなった母親から毎年届くバースデーカードに書かれたメッセージを通して母親と娘の絆や深い愛情を描く。主人公・紀子を橋本さん、紀子が10歳のときに亡くなった母・芳恵を女優の宮崎あおいさんが演じ、2人が親子役で初共演していることでも話題だ。紀子の父・宗一郎をユースケ・サンタマリアさん、弟・正男を須賀健太さんが演じ、温かく感動的なヒューマンストーリーを盛り上げる。
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子供のころ、泣き虫で引っ込み思案だった紀子(橋本さん)をいつも励ましてくれたのは、母・芳恵(宮崎さん)だった。紀子は優しくて明るい芳恵のことが大好きだったが、紀子の10歳の誕生日、芳恵は2人の子供たちが20歳になるまで毎年手紙を送ると約束して亡くなってしまう。その約束通り、11歳の誕生日から紀子の元には毎年母からのバースデーカードが届けられる。そして20歳を迎え受け取った最後の手紙には、紀子が母に投げかけた質問の答えが書かれていて……というストーリー。
幼くして母親を亡くし、その母が残していかなければならない娘と息子に宛てて毎年の誕生日に手紙を送るという物語だけに、少し暗めな展開を想像していたが、いい意味でその予想は裏切られた。もちろん子供のときに母親を亡くすということ自体は悲しいことだが、今作は家族の別れがテーマではなく、引っ込み思案な娘が母からの手紙を助けに成長していく姿を、すがすがしく愛にあふれたストーリーに包んで見せてくれる。亡くなった人からの手紙の内容が、主人公の人生のターニングポイントで役に立つというファンタジー的な要素は若干薄めで、むしろ手紙には母から娘の深い愛がつづられ、目に見えないほどだが紀子の成長の糧になっているあたりがほほえましい。今作は娘と母にスポットを当ててはいるが、映画を見た人は男女や年齢の差を問わず、多くの人が自分と親のことと照らし合わせて、温かい気持ちに満たされるのではないだろうか。22日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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