「第40回日本アカデミー賞」の授賞式が3日、東京都内で開かれ、劇場版アニメ「君の名は。」で新海誠監督が最優秀脚本賞を受賞した。同賞がアニメ作品に贈られるのは40年の歴史の中で今回が初。また同作ではロックバンド「RADWIMPS」が最優秀音楽賞に輝き、2冠を達成した。
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新海監督は「最もいただけると思ってなかった賞」と明かすと、「『君の名は。』って作品は、お客様に発見していただけた映画だったと思っています。お客様に発見していただけたんですが、言われることで一番多かったのは『映像が美しい』『音楽がすごい』ということで、脚本に関して言及していただくことというのは比較的少なかった。ただ映画の根本は脚本であるというふうに信じておりますので、そこを見ていただけたということが、何よりもとてもうれしく思います」と喜びを語った。
RADWIMPSの野田洋次郎さんは「このたびは本当にありがとうございます。手がちょっと震えているんですけど、本当に何を話していいか……」と受賞に実感のない様子。それでも「『君の名は。』って作品は本当に小さなところから始まった作品で、新海監督というすごい人が、全然すごくなく見えるすごい人」と冗談めかすと、「1年半という期間を僕らもずっと(新海監督と)共に歩ませてもらって、その間いろいろなことがあったんですけど、とにかく監督は僕らのことを信頼してくれて……。そんな新海監督と仕事ができて幸せに思いますし、見ていただいた皆さんに心から感謝します」と語った。
「君の名は。」は、1000年ぶりとなる彗星(すいせい)の来訪を1カ月後に控えた日本を舞台に、山深い田舎町に暮らす女子高生・三葉と東京で暮らす男子高生の瀧が、入れ替わってしまう……というストーリー。主人公・瀧の声を俳優の神木隆之介さん、ヒロイン・三葉の声を女優の上白石萌音さんが演じており、声優として長澤まさみさん、谷花音さん、市原悦子さんらも出演している。
同賞は日本の映画芸術、技術、科学の向上発展のために設けられ、選考は日本アカデミー賞協会員の投票で行われる。
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