中川翔子:「塔の上のラプンツェル」の思い出語る 声優起用に悩んだ時も

塔の上のラプンツェルの魅力を語る中川翔子さん
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塔の上のラプンツェルの魅力を語る中川翔子さん

 ディズニー50作目の劇場版アニメとして2011年に公開された「塔の上のラプンツェル」(バイロン・ハワード監督、ネイサン・グレノ監督)が10日午後9時からの「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)で本編ノーカット放送される。日本語吹き替え版で主人公・ラプンツェルの声を担当したタレントの中川翔子さんに、当時の思い出や、著名人が声優を務めることなどについて聞いた。

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 本作は、1937年公開の「白雪姫」以来、ディズニーが送り出してきた長編アニメーション。日本では2011年3月に公開。森の中の塔から出ることを禁じられ、義母のゴーテルと暮らしてきた主人公のラプンツェルが、18歳の誕生日に塔に侵入した泥棒のフリン・ライダーと出会ったことをきっかけに外の世界に旅立つストーリーだ。

 自身がラプンツェルの声を務めると聞かされたとき「リアルに椅子から転げ落ちた」と明かす中川さん。「本当に驚いた時には(リアクションが)マンガみたいになるんだなと感じました」と笑う。

 アニメやマンガに造詣の深い中川さんは、一番好きだという「眠れる森の美女」を筆頭にディズニー作品も大好きだという。起用決定後は髪をラプンツェルと同じ金髪に染めた。多忙期にも米フロリダのディズニーワールドを訪れるなど、外面からも役作りにいそしんだという。

 ボイスサンプルは知らない間に送られていたという。アフレコは、中川さんがレギュラー出演していたテレビアニメ「アイシールド21」でも音響監督を担当した松岡裕紀さんが演出を担当。「(スタジオと副調整室の)壁越しで3年の付き合い」という気心の知れた松岡さんのお陰もあって、長年ともに生活してきたカメレオンのパスカルとの親しい関係性を表現するため、半分ぐらいまで収録して慣れてきたところでもう一度とり直させてもらうなど中川さんも積極的に収録に臨んだという。

 「アイシールド21」のほかにも、「劇場版ポケットモンスター」のゲスト声優を務めるなど、声優としてのキャリアも豊富な中川さん。「できれば(ほかの声優と)顔を合わせてやりたいですね」と語る。アニメ「美少女戦士セーラームーンCrystal」では主人公・月野うさぎ役の三石琴乃さんの隣で一緒にアフレコに参加。「三石さんの声で、空間に光の亀裂が入るように感じるんです。プロの仕事を実感し、皆さんの職人としての信念をお聞きすることもできました」と話す。

 ラプンツェル役は「アニメというよりは(実写映画の)吹き替えに近かった」と語る中川さん。著名人が声優を務めることについて物議を醸すケースもあるが、中川さんも「(声優を務めた自分の)顔が浮かぶのが嫌だった」と話す。しかし、知名度を期待されての起用ということを考えると「選んでいただいたことの意味についても考えると、何が正解なのか分からなくなっていたかも」という。しかし、「ドラゴンボール」の悟空など数々の人気キャラクターの声を務める野沢雅子さんから「『あまり考え過ぎない方がいいよ』とアドバイスされて救われた。『このキャラは(自分の)この声なんだと思うことが大事なんだよ』と言っていただけてうれしかったですね」と振り返る。

 ディズニー作品の魅力を聞くと「時を超えてずっと残っていき、更に宝石のように輝きを増していくんです。希望を見つけるためのバネになるし、すべての女の子に見てほしい」と目を輝かせ声を弾ませる中川さんに「男の子」にとっての魅力を聞くと「(自信家のフリンを見て)自信を持つことが大事だってことが分かります。ハートが強ければ自信がわいてくるんだなって」と笑った。

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