注目映画紹介:「めがみさま」松井玲奈&新川優愛W主演 本当の自分や大切な何かを問いかけられる

「めがみさま」のメインビジュアル (C)2017 Mcinema
1 / 10
「めがみさま」のメインビジュアル (C)2017 Mcinema

 女優の松井玲奈さんとモデルで女優の新川優愛さんのダブル主演映画「めがみさま」(宮岡太郎監督)が10日からシネマート新宿(東京都新宿区)ほかで公開される。地域発信映画を製作・上映するシリーズ企画「Mシネマ」の第2弾。行き場を失くし人生に絶望した女性と、同じ環境を克服した女性が出会ったことで起きる変化を描く。

あなたにオススメ

 母・市絵(筒井真理子さん)の過干渉や職場でのいじめなどで人生に絶望していた佐倉理華(松井さん)は自殺を決意するが、自分と同じ環境を克服したというセラピストのラブ(新川さん)の存在を知り、会いに行く。ラブの言葉に感銘を受けた理華は、ラブが開催するセミナーの手伝いを始めるが、ある事件をきっかけに2人の関係に不協和音が……というストーリー。廣瀬智紀さん、鈴木ちなみさん、尾美としのりさんらが共演している。

 日常生活でストレスや不満は誰にでも多少ある。どこか生きづらさを感じている人なら、思わず共感するリアリティーがにじみ出た物語に仕上がっている。絶望している理華と、セミナー参加者を意のままに操るラブの2女性が対照的。怒鳴った後に急に優しくなったりするなど、緩急自在の演技を見せる新川さんは、新境地を開いたように感じた。特に目力あふれる表情を見せるシーンは必見。

 物語は中盤あたりから次第に様相を変え、予想もしないようなラストに向かっていく。余韻や含みも合わせ、見た人がそれぞれの感じ方で楽しめるだろう。(遠藤政樹/フリーライター)

写真を見る全 10 枚

映画 最新記事