原恵一監督:Tシャツに新作のヒント? 胸に黒ネコのキャラクター

「第30回東京国際映画祭」のラインアップ発表会に登場した原恵一監督
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「第30回東京国際映画祭」のラインアップ発表会に登場した原恵一監督

 アニメ「クレヨンしんちゃん」シリーズなどで知られる原恵一監督が26日、東京都内で行われた「第30回東京国際映画祭TIFF)」のラインアップ発表会に登場。ジャケットにTシャツ姿の原監督は、胸に描かれた黒ネコのキャラクターを見せながら、「今、作っている作品のヒント。まだ多くは語れないけれど、たくさん撮っておいてください」とちゃめっ気たっぷりにアピールし、無数のフラッシュを浴びた。

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 同映画祭では、「クレヨンしんちゃん」シリーズに加え、「河童のクゥと夏休み」(2007年)や「カラフル」(10年)、「百日紅 ~Miss HOKUSAI~」(15年)など原監督が手掛けた劇場版アニメを特集上映する。「人に見られて恥ずかしいものは、一本も作ってきていない」と胸を張る原監督は、「過去作をこういった大きな映画祭で見てもらえるのは、自分のためにもなるし、うれしい」と喜んだ。

 今回上映される作品の中で、特に思い入れのあるのは「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」(01年)で、「僕にとってのターニングポイント。海外のお客さんに見てもらって、どういう感想を持ってもらえるか楽しみ」と笑顔で語った。また内容について当時「テレビ局や代理店の偉い人に反対され、もめました」と明かすと、「最終的に原作者の臼井儀人さんにプロットを読んでもらって『これでいいです』と言ってもらった」と振り返った。

 「TIFF」は、1985年にスタートし、今年で30回目を迎えるアジア最大級の映画祭。オープニング作品は、邦画では10年ぶり、日本のマンガ原作の映画としては史上初となる「鋼の錬金術師」(曽利文彦監督、12月1日公開)、クロージング作品は、アル・ゴア元米副大統領が地球温暖化問題に警鐘を鳴らすドキュメンタリー「不都合な真実2:放置された地球」(11月17日公開)に決定している。

 そのほか「Japan Now 銀幕のミューズたち」と題して、女優の安藤サクラさん、蒼井優さん、満島ひかりさん、宮崎あおいさんを特集し、怪獣映画「ゴジラ」シリーズ第1作(1954年公開)を、フルオーケストラによる演奏とともに全編上映する特別企画「『ゴジラ』シネマ・コンサート」も開催。また劇場版アニメ「君の名は。」で知られる新海誠監督作品のオールナイト上映や、素潜りダイバーのジャック・マイヨールを追ったドキュメンタリー映画の上映なども実施する。

 映画祭は、六本木ヒルズ(東京都港区)ほかで10月25日~11月3日に開催。

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