4月1日に新劇場が開業する御園座(名古屋市中区)は7日、報道陣向けの内覧会を行い、ロビーやホールを公開した。エントランスからロビー、ホールまで朱を基調にし、歩道も朱で彩っており、設計した建築家の隈研吾さんは「朱がかった赤『御園座レッド』を全体に使った。御園座の(伝統的な)赤は名古屋の活気や勢いを象徴するような明るくていい色。(従来の)何倍にも広げて歩道にも広げた」と説明した。
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御園座の建物は、1896年が初代で今回が5代目。隈さんは設計にあたり「中心市街地の活性化」「伝統の継承と発展」を意識したといい、御園座レッドのほか、外壁にこれまでの建物にもあった「なまこ壁」をLEDを導入して現代的に取り入れ、劇場の天井や壁に市松模様、床に亀甲柄を取り入れた。エントランスは大きくくり抜かれたような設計で、劇場と歩道をつなぐように朱が使われている。
この日は、どんちょうもお披露目された。過去の御園座のどんちょうにあった十二支と名古屋城、金のしゃちほこ、虹を組み合わせたきらびやかな「黄金旭日名古屋城」、劇場の朱と一体感のある朱の「野分(のわけ)」、洋画家の故・杉本健吉さんの絵を原画にした「天人奏楽」の3帳がある。
御園座は4月1日から、こけら落とし公演となる歌舞伎俳優の松本幸四郎さんと市川染五郎さんの襲名披露興行「柿葺落四月大歌舞伎」を開催。5月には尾田栄一郎さんの人気マンガを原作にした「スーパー歌舞伎2(セカンド)『ワンピース』」、6月には俳優の滝沢秀明さんが座長を務める舞台「滝沢歌舞伎」を上演する。