俳優の玉木宏さんが13日、東京都内で行われた主演映画「悪と仮面のルール」(中村哲平監督)の初日舞台あいさつに出席した。玉木さんが14日に38歳の誕生日を迎えることを祝って、サプライズで玉木さんの好物の肉で固められた“肉ケーキ”が登場。アンガス牛の塊にローストビーフをちらした4.5キロの肉ケーキを見た玉木さんは「すごいなー……。見たのは初めてですね」と驚き、一口食べて「ものすごく甘いですね、お肉が。ものすごく甘いです」と感想を語っていた。
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「悪と仮面のルール」は、芥川賞作家の中村文則さんが2010年に発表した小説で、特殊な環境で育ってしまった男の究極の愛の物語。悪となるために“つくられた”少年・文宏(玉木さん)は、愛する少女・香織(新木優子さん)を守るため、父を殺し、顔と名を捨て、そして香織の前から去る。香織と別れた文宏は別人になりすますが、香織を守るため再度、罪を犯すことを決意する……というストーリー。
玉木さんは「こうして公開を迎えられてすごくうれしい」と初日を迎えた感想を明かし、「芝居の中でみんなでお芝居することはなく、常に誰かと対峙(たいじ)しているという感じだったので、考えてみれば不思議な映画だな、と。みんなで同じ作品を作っているのに、あまりみんなで思いは共有していないというか」と映画を振り返ってコメント。
共演の新木さんとのラストシーンについても「原作を読ませてもらっても好きなシーンだったので、その世界観を壊さずに映像に移すことができたらなと思っていた。本来車の中のシーンだったんですけど、(脚本では)空港のロビーとなっていて、それが腑(ふ)に落ちなくて。どうにか原作通りに車の中でできないでしょうかとお願いして、車の中で撮影した。なので思い入れが強かったので、作品の中で核となるシーンに出来上がったんじゃないかなと思っています」と手応えを語った。
新木さんもラストシーンについて「撮影が終わった段階ですてきなシーンになるだろうなと確信していたので、映像になって、作品になったときに安心に変わった。私が思ったままのものが映像になった。音も加わって、想像を超えてすてきになっていた」と自信を見せていた。
舞台あいさつには玉木さん、新木さんのほか、共演の吉沢亮さん、中村達也さん、中村監督も出席した。
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