俳優の阿部寛さんが19日、名古屋市内で行われた主演映画「祈りの幕が下りる時」(福澤克雄監督、27日公開)の舞台あいさつに登場した。刑事・加賀恭一郎の活躍を描く「新参者」シリーズの完結編で、阿部さんは「心で捜査する真っすぐな刑事をやるのは、正直、すごく怖かったですよ」とシリーズ開始当初を振り返った。
阿部さんは「前までは、エキセントリックな役が多くて……。みなさんご存じの『結婚できない男』とか」と振り返り、「8年前にチャレンジ精神で(加賀役を)やったんですけど、こうやって8年続いて今日の日を迎えると思わなかった」と感慨深げ。「前作から3年たっているんですけれど、新たな気持ちでみなさんに最後の作品を届けようと思ってやりました。今までに最高の作品ができたんじゃないかな」と言いながら、「これから(試写を)見るんですよね。ハードル下げとかないと……」とジョークを飛ばして観客を笑わせていた。
舞台あいさつには、加賀のいとこで、警視庁捜査1課の刑事、松宮脩平を演じる溝端淳平さん、福澤監督も登場した。
「新参者」は人気作家・東野圭吾さんの小説が原作。2010年4~6月にTBS系「日曜劇場」枠でドラマが放送された。その後、2本のスペシャルドラマ「赤い指」(11年)、「眠りの森」(14年)が制作され、12年には映画「麒麟の翼 ~劇場版・新参者~」が公開されるなど人気シリーズとなった。
今回の完結編は13年9月に発売された「加賀恭一郎シリーズ」10作目の「祈りの幕が下りる時」(講談社)が原作。これまで明かされていなかった加賀の“母の失踪の謎”がついに明らかになる。東京都葛飾区小菅のアパートで、滋賀県在住の押谷道子の絞殺死体が発見され、アパートの住人、越川睦夫も行方不明になっていたが、2人の接点が見つからず、捜査は難航。やがて捜査線上に舞台演出家・浅居博美(松嶋菜々子さん)が浮かび上がる……というストーリー。
ウナギノボリ
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