北村一輝:「プリキュア」で意外な声優初挑戦 悪役の魅力は?

「映画プリキュアスーパースターズ!」で声優に初挑戦した俳優の北村一輝さん
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「映画プリキュアスーパースターズ!」で声優に初挑戦した俳優の北村一輝さん

 人気アニメ「プリキュア」(ABC・テレビ朝日系)シリーズの劇場版最新作「映画プリキュアスーパースターズ!」(17日公開)で、声優に初挑戦した俳優の北村一輝さん。俳優、女優がアニメ、日本語吹き替えなどで声優を務めることが多い昨今、声優初挑戦を意外に感じる人もいるかもしれない。北村さんは、声優に興味がなかったわけではなく「(オファーを)すごく待っていたのに、全然話がなかった」とむしろ待ち望んでいたという。プリキュアの敵となるウソバーッカを演じる北村さんに、声優、悪役への思いなどを聞いた。

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 ◇40代後半で新たなチャレンジも

 今作では、放送中の「HUGっと!プリキュア」と「キラキラ☆プリキュアアラモード」、「魔法つかいプリキュア!」の3世代のプリキュアが集結。テーマは「約束」で、「HUGっと!プリキュア」の野乃はな(キュアエール)たちが、不思議な赤ちゃん・はぐたんにお花畑デビューをさせようとしていたら、世界をウソだらけに変えようとするウソバーッカが現れる……という展開。

 北村さんは本作への出演をオファーされ「うれしかったです。40代後半になり、去年くらいから新しいことにチャレンジしたいと思っていた。声優もやりたかったんですよ。すごく待っていたのに、全然話がなかった。『プリキュア』という大きな作品に出演できるのは願ってもないチャンス」と快諾した。声優は「新鮮で面白かった。やっていて楽しかったです」といい「表現することが好きなのですが、声だけで演じてみて、どうする?と今まで使わない脳を使うことになった」と話す。

 事前に、共演経験のある声優・俳優の高木渉さんに連絡しようとしたというが「僕の携帯が壊れて、高木さんの電話番号が消えてしまったんです。今回は、自力で頑張りました。高木さん、連絡をいただけないでしょうか?」と明かす。

 ◇悪役って、いい人しかできないらしいですよ(笑い)

 北村さんが演じるウソバーッカは、世界をウソばかりのようにしようとする怪物。演技するにあたって「子供対象の作品なので、悪と言ってもいたずら坊主みたいなイメージ。憎めないところがあってもいいかな?と考えました。子供がプリキュアごっこをする時にウソバーッカをやりたい!となったり、まねしやすいようにと意識していました。どこか寂しさがあって、悪になったように見えるようにしたかった」と考えたという。

 せりふは「『うそーん』とかが多い」といい「基本的に似たような言葉が多い。動きによって力強くしたり、強弱をつけました。同じせりふを何度も言うのは、一番難しいんですよ。監督に指示をいただいたおかげで、何とか自分なりにはできました」と語る。

 北村さんはドラマ、映画などで、クールな役や悪役など独特の存在感を見せてきた。悪役を演じることについては「悪役は自由ですよね。面白いですし、悪役がはっきりすることで、正義が立つ。敵がちゃんとしていて、バランスがとれるので、すごく魅力的です。嫌いじゃないですね。楽しめるんですよ。悪役って、いい人しかできないらしいですよ(笑い)」と話す。

 ◇ガンダム愛語る 好きなキャラ、MSは…

 北村さんは、そもそもアニメを「結構見ますね。マンガも」という。好きな作品は「いっぱいあり過ぎる……。大人になってから考えると、アニメには大事なことが描かれていることに気付く。メッセージやテーマがストレートに伝わるところが好きです。その中でも『ガンダム』ですね。すごくハマって、マニアックなくらい好き。大人になって着信音をダウンロードしたりしていました」と話す。

 「ガンダム」で特に好きなのは「ファースト」で、好きなキャラクターやモビルスーツを聞くと、「その答えをいつも考えているんですよ。ランバ・ラル、スレッガーもいいですね。それにドムが好きです。プラモデルを作るときは旧ザクかゲルググですね。ジオン系にひかれます」と語る。

 声優に挑戦したことで「普段の映画、ドラマ、舞台とは違う経験が、どこかで生きてくると思う。大きな経験になりました。友達の子供とプリキュアごっこをやることがあるので、僕はウソバーッカ役をやることになると思います(笑い)」と話す北村さん。今後も「未知な部分がたくさんあるので、声優についてもっと勉強したい。これをきっかけに何かできれば、うれしいです。どんな役でもやってみたいですね」と意欲を燃やす。「映画プリキュアスーパースターズ!」の演技はもちろん、今後の声優としての活躍も注目されそうだ。

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