常盤貴子:広島への思い語る 「原爆ドームを見たドキッは忘れられない」

NHK広島開局90年ドラマ「夕凪の街 桜の国 2018」の試写会後の会見に登場した常盤貴子さん
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NHK広島開局90年ドラマ「夕凪の街 桜の国 2018」の試写会後の会見に登場した常盤貴子さん

 女優の常盤貴子さんが27日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われた広島開局90年ドラマ「夕凪の街 桜の国 2018」の試写会後の会見に登場した。戦後の広島が舞台で、原爆の後遺症に苦しむ人々を描くドラマで、撮影のため初めて広島を訪ねたという常盤さんは「広島のことを、撮影の合間にいろいろな話を聞いたり、いろいろな場所を巡りながら勉強していきました。私と同じで、まだ広島を訪れたことがない方や、広島を知りたいと思っている方のきっかけになればいいなと思います」と語っていた。

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 また、撮影前日に広島市内を回ったという常盤さんは、「初めて原爆ドームを見たときのドキッとした感じは、今でも忘れられなくて。どういうドキッなのかは今も分からないけど、そういう経験は今までなくて、これから先も考え続けていこうと。自分に対する宿題です」と思いを巡らしていた。

 会見には共演の川栄李奈さん、平祐奈さん、キムラ緑子さんも出席。川栄さんは「10代、20代の人は学校の授業でしか戦争を学んでなくて、『何月何日に原爆が落とされました』としか教えてくれない。こうやって物語になると、原爆(の被害)に遭った方の心情や周りの家族、その後に苦しめられたことなど、感情が見られるので、私たちの世代はみんな見るべきだと思いました」とドラマについて語った。

 「夕凪の街 桜の国」は、「この世界の片隅に」でも知られるこうの史代さんのマンガが原作。原爆に翻弄(ほんろう)された女性が、家族と共にひたむきに生きる姿を描いた。2004年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞に選ばれ、累計発行部数は45万部以上。07年には田中麗奈さんと麻生久美子さんの主演で実写映画化された。

 ドラマは、出版社で編集者として働く石川七波(常盤さん)が、家を出て行った父・旭(橋爪功さん)を追いかけ、広島を旅する中で、旭の姉で13歳の時に被爆した平野皆実(川栄さん)の悲劇を知ることになる……というストーリー。昭和30(1955)年と現代のそれぞれの時代を生きる2人の女性の物語が描かれる。NHK総合で8月6日午後7時半~8時43分に放送。

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