チア男子!!:朝井リョウの青春小説が実写映画化 横浜流星と中尾暢樹がW主演 3カ月超の練習も

実写映画化される朝井リョウさんの小説「チア男子!!」の書影 (C)朝井リョウ/集英社
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実写映画化される朝井リョウさんの小説「チア男子!!」の書影 (C)朝井リョウ/集英社

 「桐島、部活やめるってよ」「何者」などで知られる直木賞作家・朝井リョウさんの小説「チア男子!!」が実写映画化されることが10日、分かった。チアリーディングに青春をかける男子学生の物語で、横浜流星さんと中尾暢樹さんがダブル主演する。映画「帝一の國」や 「恋は雨上がりのように」のスピンオフドラマを手掛けてきた27歳の新鋭・風間太樹監督がメガホンをとり、2019年初夏の公開を予定している。

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 原作者の朝井さんは「これまで何度か実写化の企画が立ち上がっては『俳優陣がチアリーディングを実演することが難しい』という理由で頓挫し続けてきた作品」と明かしており、「そのため、キャストはもちろん監督も20代という若いチームで製作されると聞いたときは、喜びより先にその巨大なチャレンジ精神を見上げる思いでした。10年近く前に執筆した作品を次世代の方々がどんなふうに生まれ変わらせてくれるのか。その機会に恵まれた幸運に感謝しつつ、完成を楽しみに待ちたいと思います」と期待を寄せている。

 「チア男子!!」は、朝井さんが大学在学中に、男子チアチーム「SHOCKERS」をモデルに執筆。累計17万部の人気作で、これまでマンガ化やテレビアニメ化、舞台化されてきた。道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた大学1年の晴希がケガをきっかけに柔道をやめ、親友の一馬と共に男子チアチームの結成をめざす青春物語。映画では横浜さんが柔道一家の中でどうしても姉に届かない自分の柔道の才能に苦悩し、男子チアの世界へ飛び込む坂東晴希、中尾さんが晴希の幼なじみで男子チアチーム「BREAKERS」の発起人となる橋本一馬を演じる。

 キャスト陣は男子チアの迫力のあるパフォーマンスを実現するため、3カ月以上練習を重ねたという。

 ◇横浜流星さんのコメント

 初めて台本を読んだとき、仲間と何かに熱中することのすばらしさを感じました。僕は個人競技の空手をやっていたので、今回みんなと一緒に同じ目標に向かってチアに挑戦することができてうれしいです。また、今回作品のモデルとなっているSHOCKERSの方々の演技を見させていただいたとき、改めて「応援」の力は素晴らしいと感じました。そんなSHOCKERSの方々に恥じない演技を7人で披露し、僕たちの応援を届けたいと思います。そして悩みながらも、信じた仲間と共に青春を過ごし、目標に向かって仲間と共に一生懸命に取り組む姿を全力で演じるので、何かに挑戦する人の背中を押すことができるとうれしいです!

 ◇中尾暢樹さんコメント

 原作を読んだとき、みんなでがむしゃらになって一つのものを作り上げていくことの尊さ。努力すること、諦めないことの大切さ。とともに青春のいろいろな情景が浮かび上がってとても楽しみになりました。チアを自分がやると知ったときは驚きました。最初はバク転も側転もできない状態からスタートし、 数カ月間、年の近い仲間たちと部活のように練習しながらだんだんと形になってきています。練習はまさに映画のワンシーンのように仲間たちと熱い夏の青春を過ごしているので、それをこれからの撮影で出していけたら絶対にすてきな作品になると思っています。挑戦する勇気、がむしゃらに努力することの大切さ、チアの楽しさを感じてほしいです。僕たちの熱い青春映画、楽しみにしていてください!

 ◇風間太樹監督コメント

 これまでの自分に変化を求め、乗り越え、汗を飛ばしてチアリーディングに臨む「チア男子!!」の7人。3カ月間の練習に耐え、肉体的な「痛み」や「喜び」を実感し、その経験からキャラクターに息を吹き込んだキャストの表情の端々から、強い決意を感じます。「何かを思い切って辞めて、新しいことを始める」ことだったり、「昨日できなかったことへの挑戦の意志」だったり「好きなことに素直になる」ことだったり、映画「チア男子!!」は青春のさなかにある彼ら7人分の葛藤が渦巻く物語です。そんな彼らと手を携えて、あなたの背中をそっと押してあげられるような、花火のようにはかない情熱的な青春の時間を生きて、胸の奥に温かさを感じられるような映画にしたいと思っています。

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