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注目映画紹介:「チワワちゃん」岡崎京子のマンガを門脇麦、成田凌らで映画化 刹那、孤独…青春の普遍を感じる

映画 マンガ
映画「チワワちゃん」のビジュアル (C)2019『チワワちゃん』製作委員会

 岡崎京子さんの短編マンガが原作の「チワワちゃん」(二宮健監督)が、18日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開される。門脇麦さん、成田凌さん、村上虹郎さん、玉城ティナさんら若手実力派が集結。オーディションで選ばれた新人、吉田志織さんが看護学校生のチワワちゃんを演じる。若さの刹那(せつな)や孤独といった「青春の普遍」が心に突き刺さる群像劇だ。

 1994年に発表された岡崎さんの同名短編マンガを、現代に舞台を移して映画化した。東京で夜な夜な集まる若者グループの一人、チワワちゃん(吉田さん)が東京湾でバラバラ殺人事件の被害者として発見される。ミキ(門脇さん)は、そこで初めて彼女の本名を知る。チワワをしのぶために元恋人のヨシダ(成田さん)、親友だったユミ(玉城さん)、チワワを好きだったナガイ(村上さん)ら仲間たちが集まるが、誰一人、彼女の素性を知らず、記憶の中の彼女は人それぞれバラバラだった……というストーリー。

 「ここは退屈迎えに来て」(18年)や今年公開予定の「さよならくちびる」など、共演が多い門脇さんと成田さんの息はピッタリ。チワワに対する複雑な思いとミキの成長を、門脇さんが繊細に演じている。新人の吉田さんが、アイドル的な存在のチワワのミステリアスな魅力を存分に表現している。今後の活躍が楽しみだ。ミキとチワワのコントラストも鮮やか。脇を栗山千明さんや浅野忠信さんらが固めている。

 恋愛、嫉妬、お金、名声……欲望のまま生きる青春の狂騒を、前半はポップにテンポよく、心臓の鼓動のようなリズムで描き出した。まるで青春の真っただ中にいるような楽しさで駆け抜けた後、その宴が終わりを告げる。チワワちゃんとは、一体何者だったのか……登場人物たちについた傷が、生々しい痛みとして肌身で感じられる。そこには大人になる手前の普遍的な感情があり、同世代の共感と、大人たちの忘れていた記憶を呼び起こしてくれそうだ。

 25年前の作品を、SNSが普及した現代の物語にアップデートしたのは、桜井ユキさんと高橋一生さんが共演した「THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY」(17年)で商業映画デビューを果たした1991年生まれの新鋭、二宮監督だ。主題歌は「Have a Nice Day!(ハバナイ!)」の「僕らの時代」。挿入歌は、UKバンド「Pale Waves」の「Television Romance」。この曲に乗って、チワワが踊るシーンが楽しい。(キョーコ/フリーライター)

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