第61回グラミー賞:チャイルディッシュ・ガンビーノ&ケイシー・マスグレイヴスが最多4冠 ガガは3冠に

「年間最優秀アルバム」を含む4部門を受賞したケイシー・マスグレイヴスさん Getty Images
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「年間最優秀アルバム」を含む4部門を受賞したケイシー・マスグレイヴスさん Getty Images

 世界最高峰の音楽賞「第61回グラミー賞」の授賞式が11日(現地時間10日)、米ロサンゼルスのステープルズ・センターで開催された。今回、最多受賞となったのは、米国のラッパー、チャイルディッシュ・ガンビーノさんが「年間最優秀レコード」「年間最優秀楽曲」を含む4部門で受賞。同じく、シンガーソングライターのケイシー・マスグレイヴスさんが「年間最優秀アルバム」を含む4部門で受賞した。

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 次いで3部門で受賞したのがシンガー・ソングライターのレディー・ガガさんとブランディ・カーライルさん。「最優秀新人賞」を受賞した歌手のデュア・リパさんは「最優秀ダンス・レコーディング」と2部門で受賞。ガンビーノさんの楽曲「This Is America」のミュージックビデオは「最優秀ミュージック・ビデオ」も受賞し、同作を手がけた映画監督、ヒロ・ムライさんが栄冠に輝いた。

 グラミー賞は、さまざまなアーティストたちが圧巻のパフォーマンスで観客を沸かせるのも見どころの一つ。今年は、ガガさんが自身の主演映画「アリー/ スター誕生」(ブラッドリー・クーパー監督)の楽曲「Shallow」を披露。さらに、「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」とポスト・マローンさんが「Dark Necessities」を、ケイティ・ペリーさん、マイリー・サイラスさんらも出演し、迫力のステージを見せた。また、プレゼンターとして「BTS (防弾少年団)」らも登場した。

 グラミー賞は、音楽業界の“アカデミー賞”ともいわれ、数ある音楽賞の中でも最も権威ある賞として世界が注目する米国の音楽賞。世界の音楽業界で目ざましい業績を上げたクリエーターやアーティストに贈られる。今回から1部門のノミネート人数が5から8に変更された。

 「第61回グラミー賞授賞式」の模様はWOWOWプライムで生中継(同時通訳)。字幕版はWOWOWライブで11日午後10時から放送。番組の案内役はジョン・カビラさんとホラン千秋さん、現地レッドカーペットリポーターは小牧ユカさんが務めた。「B’z」の松本孝弘さんがVTR出演し、スペシャルゲストとして歌手で俳優の山下智久さんも登場した。なお、ガンビーノさんは授賞式を欠席した。

 受賞者のコメントは以下の通り。

 ◇「年間最優秀アルバム」「最優秀カントリー・パフォーマンス(ソロ)」「最優秀カントリー・ソング」「最優秀カントリー・アルバム」を受賞したケイシー・マスグレイヴスさんのコメント

 ――ソングライターとして、今回の受賞をどう受け止めていますか。

 自分が心に感じたことしか書かないし、そうでなければ歌うこともできない。歌っても楽しくないし、興味もない。人間みんな同じ感情を持っているので、注意を払えばそこに気づくはず。それが歌であるべきだし、そんな曲を私も聴きたい。

 ――女性受賞者が多かった今夜は特別な日として記憶されると思いますか。

 音楽にとって必要なことでしょうね。(今回の女性の活躍に)加われてうれしい。すべての人が女性による音楽を好きではないかもしれないけど、女性の声がみんなに届く機会になればいいと思う。

 ◇「最優秀新人賞」「最優秀ダンス・レコーディング」を受賞したデュア・リパさんのコメント

 ――過去にもいろいろな賞を受賞しましたが、初のグラミー賞は特別な思いがありますか?

 クレイジーね。英国出身のアーティストにとってグラミー賞は特別よ。もっともっと頑張らなきゃ、そして、謙虚な気持ちにもなる。そんな今までにない素晴らしい気持ちだわ。

 ――スピーチで最後が切れてしまいましたが、何を言いたかったのですか?

 スピーチでは迷走しちゃって……。感謝を伝えたかった名前があるのに、すべて思い出せなくて。ファンには感謝しています。レーベルにも感謝しているけど、スピーチでは言えなかった。アメリカに来てからずっとチームも含めて支えてくれてきたから。あと、家族や友人にも感謝しています。また私をインスパイアしてくれたすべてのアーティストにも。最後に、どこ出身でどんな背景があろうとも、夢は追い求められるって言いたいわ。

 ◇「最優秀アメリカン・ルーツ・パフォーマンス」「最優秀アメリカン・ルーツ・ソング」「最優秀アメリカーナ・アルバム」を受賞したブランディ・カーライルさんのコメント
 
 ――ジャンルについて。

 ジャンルはそんなに気にしない。それは聴く人にプラットホームを与えるもの。でもアメリカのルーツの賞をもらったことは大きな意味がある。

 ――女性が多く受賞したことは?

 90年代は女性が活躍した時代だった。コンサートでもラジオでも女性があふれていた。それから20年は女性の活躍がなくて悲しかった。今年はこれからの未来に希望を与える年になった。ゲイで娘を持つ母親にとってもね。

 ◇「最優秀ミュージック・ビデオ」ヒロ・ムライ監督のコメント

 ――刺激的なビデオですが、どんなメッセージが込められていますか。

 米国で起こっている悲劇だけを伝えたいわけではなく、そこには喜びも含まれている。すべての感情がビデオには含まれている。

 ――日本の皆さんに、日本語でメッセージをお願いします。

(日本語で話すのは得意ではないので英語で答えますと前置きし、)日本からもこのビデオやドラマへの感想やメッセージをたくさんもらって、とても喜んでいます。自分の作品が日本にまで届いてうれしい。日本は私の母国ですからね。

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