名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の最新作「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の最終第7章「新星篇」が3月1日に上映される。第1章「嚆矢篇」が公開された2017年2月から約2年でついに最終章を迎える。古代進役の小野大輔さん、クラウス・キーマン役の神谷浩史さんに最終章の見どころを聞いた。
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小野さん (シリーズ構成、脚本の)福井(晴敏)さんにはずっと「古代と雪の愛が試されますよ」と言われ続けてここまで来たんです。最後の台本を読んだ時、本当につらい旅でしたが、それが報われた感覚というか、ここまでこれてよかったという思いがありましたね。
神谷さん 僕はキャラクターの立場から作品をひもといていくんですが「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」という作品は、いろいろな意味で人の思いを積みすぎたがゆえに、にっちもさっちもいかなくなった艦の話。それはどうしようもない部分もありますが、なんとも煮え切らないなという印象が強かった。テレサの謎めいた言葉に翻弄(ほんろう)される人たちの話にも見えたんです。
でも、この第7章までたどり着いてみると、その矛盾は矛盾として、人の迷いであるとか、向かうべき方向、自分たちの進むべき未来に対して、きちんと答えを出している。改めて物語を創った福井(晴敏)さん、(脚本の)岡(秀樹)さん、それを作品としてまとめた羽原(信義)監督はすごいと感じました。
神谷さん 最初、キーマンにとっては、古代と利害関係が一致していたんですよね。古代にはもっと大きな使命、ヤマトを無事に航海させないといけないという役割があって、それはキーマンが果たさなければならない使命にとっても必要なことだった。彼もヤマトに乗っているわけですから。だから助言めいたことを古代に言ってみたり、助け合っているように見える構図だったと思います。
小野さん 最初は駐在武官としてヤマトに乗り込んでいるだけなんですけど、だんだんとヤマトのクルーになっていくというのが、すごく面白かった。キーマンは、いろいろなものを背負っている。最初はそれを表に出すキャラクターではなかったんですよね。
神谷さん やはりデスラーとの巡り合いが大きな山場になったと思います。それまでは、どちらかというと蚊帳の外にいる感じ。ヤマトが危機に直面しても、どこか達観しているような部分もあって、ある意味で役割を演じているだけの「退屈な」キャラクターだったんですよ。
小野さん そこは自分の過去や出自にああいう悲しさがあるから、周囲の人々を冷静に見られるのかなと思っていました。
神谷さん デスラーと出会ってからは、今までの予定調和なキャラクターではいられない。キーマン自身に判断が委ねられていく。気持ちにもブレというか動きが生じて、そうしたところは演じていながら、すごく楽しかったんです。
小野さん 一言で言うと「ずるいな」と感じましたね(笑い)。どんどん人間性というか泥臭さが出てきて、もはやもう一人の主人公じゃないか、と。
神谷さん キーマンの目線で言うと、自分の果たさなければならない使命とヤマトの運命、そのどちらを選ぶのか?という点だと思います。その二つの間で引き裂かれてしまった彼が、最終的に何を成すのか。そこは大きなポイントになりますね。
小野さん ファンの方も、古代たちが命を賭して戦うようなシーンがあるだろうと予想はしていると思います。第7章は総力戦になります。(『2202』のモチーフとなった)旧作「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」もそうでした。ただこれは、今の時代に即した「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」です。最後の最後には、だから「新星篇」なのかと感じてもらえると思いますね。
神谷さん 最高の技術、スタッフで「宇宙戦艦ヤマト」を現代によみがえらせた「2202」が、完結を迎える。とても見事なラストだと思いました。その一大イベントにぜひ参加してください。
小野さん 「2199」からヤマトと共に旅をしてきて、ここまでくることができた。そのご褒美をもらった気分になりましたね。ここまで旅をしてきてよかったと思いました。皆さんにも、ぜひ見届けてほしいですね。
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