小芝風花:「トクサツガガガ」最終回も続編に意欲 「お礼を言って回りたい」と感謝も

1日に最終回を迎える主演連続ドラマ「トクサツガガガ」について語った小芝風花さん
1 / 9
1日に最終回を迎える主演連続ドラマ「トクサツガガガ」について語った小芝風花さん

 女優の小芝風花さん主演で放送中のNHKの連続ドラマ「トクサツガガガ」(総合、金曜午後10時)が1日、最終回を迎える。オタクあるあるネタや共感必至の名言の数々、“本気すぎる”特撮パートなど、回を重ねるごとに盛り上がりを見せている同作で、主人公・仲村叶(かの)を演じ、名古屋で最後の収録を行った小芝さんに、ドラマへの思いや撮影の思い出、続編への思いを聞いた。

ウナギノボリ

 ◇SNSでの反響「本当にありがたい」

 インタビューは、小芝さんが声の収録をするためにNHK名古屋放送局(名古屋市東区)を訪れた際に行った。ドラマ本編の撮影は、すでに終えており、この日の収録が最後となった小芝さんは「今日で完全にオールアップしました!」とにっこり。小芝さんにとって初の連続ドラマ主演となった同作は「めちゃくちゃ特別な作品です。好きなものへの愛が爆発する、情熱を学ぶことができました」と今後の女優業にも生きる経験ができたといい、「皆さんにお礼を言って回りたいくらい好きな作品」と感謝の気持ちをあふれさせた。

 ドラマは、SNSでも話題沸騰で、関連するワードがランキングの上位に挙がることも多く「オタさんたちのパワーはすごいなと思いました。本当にありがたいです」と感激している様子。ほかにも「辛口の妹が、私の(出演している)作品で初めて『これは続きが見たい。面白い!』と言ってくれて、すごくうれしかったですね。仲が良い友達から『そのまま風花だね』と言われることもあります。(どこが似ているのか)私には、よく分からないんですけれど……」と身近な人々も楽しんで見てくれているという。

 またドラマとは別の仕事場で「楽しみに見ています」と声をかけられることも多いといい、「昔、特撮が好きだった大人の方や、リアタイ(リアルタイム)世代で(特撮が)好きな子供とか、特撮に限らずいろいろなオタさんや、好きなものがある人に刺さる作品なんだなということが、すごく驚きでした」と想像を超えた幅広い人々に親しまれていることを喜んでいる。

 ◇表情やアドリブはマンガがお手本 特撮好きな助監督からアドバイスも

 劇中では、表情豊かにコミカルな動きも見せ、可愛らしさとともに熱演も話題になっている小芝さん。丹羽庭さんのマンガが原作で「表情とかはマンガを見て勉強しました。髪形もいろいろな話し合いをして、最終的に原作の髪形に近づけることになりました」と振り返る。またアドリブが必要な時には「マンガの吹き出しの横にある小さい手書きの文字を覚えて言っていました」とマンガを細部まで読み込んで参考にしたという。

 一方で、原作の叶は26、27歳で、小芝さん自身が21歳と年齢差があり、「『ちょっと若すぎるんじゃないか』という声もいただきました」と当初は、不安があったものの、放送が始まり「原作ファンの方から『叶ちゃんに見えた』という声をいただいた時は本当に安心して、とてもうれしかったです」という。また、ドラマに盛り込まれているあるあるネタや実在の特撮作品のパロディーは「特撮が大好きな助監督さんがアドバイスをくださって、分かる人にしか分からないネタがちょっとずつちりばめられています」と明かした。

 叶にしか見えない劇中の特撮ヒーローが現れて、その言葉に勇気づけられてピンチを切り抜けていくシーンはドラマの見どころの一つ。特撮ファンもうならせる高いクオリティーの特撮シーンの撮影にも参加したといい「普通の撮影とは違い、新鮮で面白かったです。採石場のシーンは画のタッチが特撮の世界で、私も完成した作品を見て感動しました! 特撮モノの作品に出ていたら、こんな感じになっていたのかなあとニヤニヤしながら楽しんで見ました」と笑顔を見せていた。

 ◇続編の可能性は…

 原作のマンガはコミックスが15巻まで発売されており、現在も連載中だ。小芝さんは「ヒーローのスーツもすごくしっかり作っているので『(ドラマが全)7回じゃもったいないですよ』とずっと思っていました! マンガには、まだまだ面白いエピソードがあるので、単発やスペシャルがあったらいいなと思っています」と続編を熱望。実現のために「皆さんの声をたくさんNHKに届けてください!」とちゃめっ気たっぷりの笑顔でアピールした。

 最終回「スキナモノハスキ」は、大切なフィギュアをお母ちゃん(松下由樹さん)に壊され、大げんかしてしまった叶(小芝さん)。その上、吉田さん(倉科カナさん)とは気まずくなり、ダミアン(寺田心君)にはウソつきと呼ばれ、落ち込む。そんなある日、兄ちゃん(渡部豪太さん)から渡された古いエマージェイソンのビデオを見て、叶は自分が幼少期からどんなに特撮が好きだったかを思い出す。北代さん(木南晴夏さん)の計らいで吉田さんとも仲直りし、残るはお母ちゃんとの関係だが……というストーリー。

(取材・文・撮影/水野由美子)

写真を見る全 9 枚

テレビ 最新記事