小池亮介:「あな番」江藤役は“ウルトラマン俳優” 気になる今後は…

連続ドラマ「あなたの番です-反撃編-」に江藤祐樹役で出演する小池亮介さん
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連続ドラマ「あなたの番です-反撃編-」に江藤祐樹役で出演する小池亮介さん

 俳優の田中圭さん、女優の原田知世さんダブル主演の連続ドラマの第2章「あなたの番です-反撃編-」(日本テレビ系、日曜午後10時半)。マンションの住民の一人で、住民会では“空気が読めない”キャラを発揮している江藤祐樹を演じているのが、俳優の小池亮介さんだ。小池さんは、2018年7~12月に放送された特撮ドラマ「ウルトラマンR/B(ルーブ)」(テレビ東京系)にウルトラマンブルに変身する湊イサミ役で出演。連ドラへの初出演となった「あなたの番です」はミステリーということもあり、「演じている江藤がどんなキャラクターなのか探りながら演じている部分もある」といい、その現場で「自分が試されている」と話す。芝居への思いや今後の目標などについて聞いた。

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 ◇ルーツは厳しかった劇団時代 今も生きる師匠の言葉

 小池さんは、1995年11月17日生まれ、静岡県浜松市出身の23歳。14歳で出演したミュージカル「エア・ギア」がデビュー作だ。小池さんが初めて芝居に触れたのは、小学4年生の時に入った地元の劇団だった。初めての公演で自身の演技の映像を見て、「自分のお芝居の下手さ加減にすごくショックを受けた」という小池さん。習いごと感覚で入ったという劇団だったが、「もっとうまくなりたい、もっとできるようになりたい」という思いが芽生え、小学校6年生の時、本格的に芝居を学ぶため、静岡市の劇団「あろゑプロジェクト」に入団する。

 女優の故・清川虹子さんの弟子である岡本プクさんが主催する劇団は、「罵声が飛ぶのは当たり前」「やることなすこと怒られる」ような厳しい場所だったという。小池さんは、入団当初は「全然お芝居を習わせてもらえなかった」といい、小道具や照明など裏方の仕事をみっちり仕込まれた。

 中学2年生の時に、東京で開催されるミュージカル「エア・ギア」のオーディションに合格し、初めてプクさんから芝居のけいこを付けてもらった時も「舞台袖から出てきただけで『違う、もう一回』と言われるんです。まだ、せりふもしゃべっていないのに。しかも、何が違うのかという答えは絶対に出してくれなかった」と振り返る。しかし、そうした劇団時代の経験が自身のルーツとなっているという。

 「それこそ仕事として芝居をするようになると、周りの人は答えを出してくれない。『違う』とも言われないから表現で提示しないといけない。師匠からもらった『自分で考えて、自分でつかみなさい』というメッセージは、今生きてるなと思います」と語る。

 ◇あな番で「試されている」 自分の“引き出し”は全部使う

 上京し、舞台出演を重ねて、22歳で兄弟のウルトラマン戦士が活躍する「ウルトラマンR/B」の弟・湊イサミ役を勝ち取った小池さん。「初めてのことばかり」だったという撮影で、苦労知らずのマイペースな弟という役どころを「必死で演じた」と振り返る。そして、今回の「あなたの番です」で、初の連ドラ出演を果たす。

 「あなたの番です」で小池さんが演じる江藤は、IT起業家でアプリを開発している若者。オファーを受けた際は、実在するIT起業家がモデルと言われ、モデルとなる人物の著書を読み込んだという小池さん。しかし、実際現場に入ると、ミステリーということもあり、「今までお芝居の台本を読んで、セリフから役を読み取っていたのですが、先々の展開が分からず、出演しない回もあり、出たとしてもセリフがない場合もあるので、どういう役なのか捉えるのが難しかった。でも、それがとても貴重な経験になった」と話す。

 さらに、そうそうたる先輩俳優に囲まれた現場で「そんな方たちと一緒にお芝居ができる喜び」と共に「迷惑をかけちゃいけない」というプレッシャーもあった。演じるキャラクターがつかめない中で、小池さんは監督に導かれながら、「毎回答え合わせをするような感覚」で江藤を演じているという。「それは今までとは違う感覚で、『試されているな』と思います。現場で言われた通りに演じられるか。それも自分の中に引き出しがないとできないので、自分の持っている引き出しを全部開けてやっている」と語る。

 撮影現場の様子を聞くと、共演者同士が芝居について話すことはあまりないという。そんな中で、401号室の住人、木下あかねを演じる山田真歩さんとは話す機会が多いといい、「江藤が途中から『空気が読めない』キャラになったんですけど、山田さんはそれがツボらしくて。普段も僕がしゃべり始めると、笑うんですよ。『しゃべりにくいから、笑わないでもらえます?』と言ったりして」とエピソードを明かした。

 ◇「あなたの番です」結末は「みんな知らない」

 2クールにわたって放送された「あなたの番です」もついに残り2話。マンションで起きた交換殺人を巡るミステリーも終盤を迎えている。小池さんに気になる今後を聞くと、「どういう着地をするのか、僕たちも分からないんです」と話す。

 事件の“黒幕”が誰なのかは、共演者は共有しているそうだが、「ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか、黒幕が暴かれた後にどうなるかは、みんな知らないんです」という。小池さんは「僕も演じながら、どんなストーリー展開になるのか楽しんでいるので、僕たちと一緒に楽しんでもらえたら」とメッセージを送った。

 劇団、舞台出演、「ウルトラマンR/B」といった経験を経て「あなたの番です」で奮闘している小池さん。今後の俳優としての目標を聞くと、「役者は人に影響を与える職業ですし、心を動かす仕事。僕が頑張っている姿を見て、『自分も頑張れそうな気がします』という声をもらったときがすごくうれしい。人の心を動かす、人を元気にできる役者になりたい」と語る。

 小池さんは、災害や事件のニュースを見ると、「役者は演じているだけで何もできない」と感じることも多いそうだが、「ずっとお芝居しかやってこなかったから、お芝居しかできることがない」という。「お芝居を見て生きる活力にしてくれる人もいるはず。一人一人に自分の芝居を届けたい」と力を込める。小池さんの今後の活躍に注目だ。

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