時効警察:福田雄一、大九明子、今泉力哉らが吹き込む新風 GPが明かすクリエーター陣起用理由

コメディーミステリードラマ「時効警察はじめました」の場面写真 =テレビ朝日提供
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コメディーミステリードラマ「時効警察はじめました」の場面写真 =テレビ朝日提供

 俳優のオダギリジョーさんや女優の麻生久美子さんらが出演するコメディーミステリードラマ「時効警察はじめました」(テレビ朝日系、金曜午後11時15分※一部地域を除く)。今作には、連続ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズや映画「銀魂」シリーズなどで知られる福田雄一さんが脚本として参加するのをはじめ、注目のクリエーター陣が多数、初参加している。シリーズ1からプロデューサーとして深く関わり、10月からのシリーズ3ではゼネラルプロデューサー(GP)を務める横地郁英さんに、新たなクリエーター陣を起用した理由や、彼らに寄せる期待などを聞いた。

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 ◇シーズン1、2には園子温、ケラも参加

 「時効警察」は、時効が成立した事件にスポットを当てたコメディーミステリー。オダギリさんが演じる総武警察署時効管理課の警察官である霧山修一朗が交通課の三日月しずか(麻生さん)らを巻き込んで、“趣味”で時効が成立した事件を捜査する姿を描く。2006年1月期に第1シリーズとなるドラマが放送され、2007年4月期に第2シリーズ「帰ってきた時効警察」が放送。

 三木聡さんが脚本・監督を務め、園子温さん、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん、岩松了さんらも制作に参加。三木監督が構築した独特の世界観に、クリエーター陣がそれぞれの持ち味である演出をつけ、話数ごとに全く異なる個性的な作品を生み出した。

 シーズン3では引き続き、メイン監督と脚本を三木さんが務める。前述の福田さんや、2017年の映画「勝手にふるえてろ」で東京国際映画祭のコンペティション部門「観客賞」を受賞した大九明子さんが監督と脚本、ウェブドラマ「午前3時の無法地帯」(2013年)でオダギリさんとタッグを組み、「アイネクライネナハトムジーク」(2019年)など多数の恋愛映画を手がけてきた今泉力哉さん、映画「おじいちゃん、死んじゃったって。」(2017年)が多くの映画賞を受賞した森ガキ侑大さんが監督として、新たに加わった。

 また、第1シリーズでもメガホンをとった塚本連平さんが監督、連続ドラマ「執事 西園寺の名推理」(テレビ東京系)の田中眞一さんと、スペシャルドラマ「砂の器」(フジテレビ系)の小峯裕之さんが脚本を担当する。

 ◇霧山と三日月の恋愛模様に新展開は?

 名実ともに日本を代表するクリエーター陣が集まった。新たなクリエーターを迎えて、「時効警察」はどう変わっていくのだろうか? 横地さんは「やはりこだわるところが、監督によってそれぞれ違う」と切り出し、「僕が直接ご一緒したことがあったのは、福田さんです。福田さんはスケジュールが相当埋まっていると聞いていたのですが、『もしかして?』と思い、お声がけさせてもらいました」と明かす。

 「福田さんは『時効警察が大好きで、三木さんをリスペクトしていて、やりたいが、自分の笑いはベタ。シュールな『時効警察』に入っていけるか?』と言っていました。ただ、パート1、2で園さんがやっていたのはベタな笑いだし、全然ありだということで、脚本として参加していただくことになりました」という。

 シリーズ初の女性監督である大九さんについては「『勝手にふるえてろ』がすごく面白く、女性ならではのコメディー感、キャピキャピ感が『時効警察』の中に入ってきたら、面白いだろうなという思い」で起用した。「大九さんが今回扱うネタは、お笑いとプロレス。両方とも、大九さんが大好きな分野なので、扱うことになりました」という。三日月と彩雲(吉岡里帆さん)のプロレスシーンが、繰り広げられるという。

 恋愛映画で注目を浴びる今泉さんは「今泉さんの話も恋愛色が強めの話です。毛色が違う今泉さんが『時効警察』に入ってきたら、霧山と三日月のほのかな恋愛模様に、刺激が与えられる」と確信している。

 「それぞれの監督で、独自の知識が反映されたネタになっているので、楽しんでいただきたいです」と答えていた。

 先日放送されたスペシャルドラマ「時効警察・復活スペシャル」と、「時効警察はじめました」第1話は、三木さんが監督と脚本を担当。これまでと変わらぬシュールな世界観を描き、12年間、復活を待ち続けていたファンを歓喜させた。今シリーズから参加するクリエーター陣は、「時効警察」に新風を吹き込むことができるか? 期待したい。

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