大泉洋:自身当て書き小説「騙し絵の牙」の主演映画がクランクイン 共演に松岡茉優&佐藤浩市、監督は吉田大八

映画「騙し絵の牙」に出演する(左から)松岡茉優さん、大泉洋さん、佐藤浩市さん(C)2020「騙し絵の牙」製作委員会
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映画「騙し絵の牙」に出演する(左から)松岡茉優さん、大泉洋さん、佐藤浩市さん(C)2020「騙し絵の牙」製作委員会

 俳優の大泉洋さんを主人公にあて書きされた塩田武士さんの小説「騙し絵の牙」(KADOKAWA)で、大泉さん自身が主演を務める実写映画が10月30日にクランクインすることが分かった。松岡茉優さん、佐藤浩市さんの共演も発表された。映画「桐島、部活やめるってよ」(2012年)などで知られる吉田大八監督が、メガホンをとる。松岡さんは「桐島、部活やめるってよ」以来、約8年ぶりに吉田監督の映画に出演する。

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 映画は、大手出版社「薫風社」で、かねての出版不況に加えて創業一族の社長が急逝、次期社長を巡って権力争いが勃発。専務・東松(佐藤さん)が大改革を進め、雑誌が次々と廃刊のピンチに陥る中、お荷物雑誌「トリニティ」の変わり者編集長・速水(大泉さん)も無理難題を押し付けられ、窮地に立たされる。一見頼りない速水は、笑顔の裏にとんでもない“牙”を秘めていた。上層部・作家・同僚たちの陰謀が渦巻く中、新人編集者・高野(松岡さん)を巻き込んだ速水の奇策とは……という展開。

 大泉さん演じる速水は、本人のイメージ通り、ひょうひょうとした性格と軽妙なトークで親しみを見せる一方、裏に隠された本当の顔を持つ。松岡さん扮(ふん)する高野は、志のある文芸誌編集者だったが、不本意にも速水の部下に。ふり回されながらも強い信念を貫き、成長していく。また、佐藤さん演じる東松は、傾きかけた会社を立て直すべく、次期社長候補のライバルたちを蹴落として改革を断行する容赦のない男という設定。

 脚本は吉田監督と、「天空の蜂」などの楠野一郎さんが手がける。作家や出版社の上層部、同僚役など今後明かされる。

 映画は12月中旬クランクアップ予定。2020年6月公開。

 ◇大泉洋さんのコメント(以下原文のまま)

 私を主人公として当て書きした塩田先生のベストセラー小説の映画化が決定し、いよいよ撮影に入ります!もちろん主演は私が務めさせていただきます。

 とりあえず別の俳優さんに役を奪われなくて良かったと、ホッとしております(笑) また共演に松岡茉優さん、佐藤浩市さんと伺い、これほど心強い共演者は居ないと歓喜しております。

 お2人とは「上司と部下」という関係になりますが、台本上も一癖も二癖もある役どころなので、今からどんなお芝居になっていくのか楽しみでしかありません! 吉田大八という素晴らしい監督と共に、原作とはまた違う、映画版としての魅力を持った「騙し絵の牙」を創り上げたいと思います。ご期待ください。

 ◇松岡茉優さんのコメント

 高野恵役の松岡茉優です。実家が町の本屋さんをやっている恵は小さい頃から本、そして本が好きな人たち、人と本との出会いを日常的に目撃してきました。

私自身小さい頃から本が好きで、小説も漫画も雑誌も実用書も読みますが、その形は年々変化し今では紙の本と電子が半々です。出版業界の今を描く今作で、これからの本はどうなっていくのか、どうなっていけるのか、皆様と模索していけたらと思っています。

 吉田監督とは「桐島、部活やめるってよ」以来となります。16歳だったあの時から8年経ち、私は24歳になりました。有難いことにあれから様々な現場を経験させて頂きましたが、8年経ったのに、とがっかりされないか。あの時より成長出来ているのか、もしかしてあの時より良くなかったりして。などなど吉田監督への想いで溢れます。

 時間が経ってまた呼んで頂けたことを誇りに思い、緊張感を持ち、憧れの先輩方との共演に胸を躍らせながら日々過ごしていけたらと思います。

 ◇佐藤浩市さんのコメント

 大泉洋くんとは前作「こんな夜更けにバナナかよ」ではほとんど絡みはなく、「清須会議」以来のお芝居になります。突っ走り続ける大泉洋を間近で見るのを楽しみに現場に行かせてもらいます。

 ◇吉田大八監督のコメント

 誰しもいつかは負けるので、人間はいま負けているか、勝ちながら負けることを予感しているかに分かれます。それがわかっていても何故か戦ってしまう、どうしようもなく面倒で熱苦しい人間たちの映画を作りたいと思います。テーマはもちろん「負けて勝つ!」です。初めましての大泉洋さんと佐藤浩市さん、そしてお久しぶりの松岡茉優さんとの仕事を心から楽しみにしています。

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