2020年でデビュー20年を迎える女優の松本まりかさん(35)。今年は、ドラマ「死役所」(テレビ東京系)、「奪い愛、夏」(AbemaTV)などの連続ドラマにレギュラー出演したほか、「緊急取調室」(テレビ朝日系)、フジテレビ系“月9”ドラマ「シャーロック」などにもゲスト出演。「怪演」と注目されるなど、爪痕を残した。さらに、ソフトバンクの人気CM「白戸家シリーズ」に出演したほか、15年ぶりの写真集「月刊 松本まりか 汀」(小学館)を発売するなど話題を集めた松本さん。自身のツイッターで「人生で最もTVの年でした」とつづるなど、テレビに引っ張りだことなった2019年の活動を振り返る。
松本さんは、1984年9月12日生まれ。東京都出身。乙女座のB型。2000年放送のドラマ「六番目の小夜子」(NHK)で女優デビュー。2018年1~3月放送のドラマ「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)では、さまざまな手段で他人の夫を奪い取ろうとする不倫妻・井筒里奈を演じて、「あざと可愛い」と注目を集めた。
「ホリデイラブ」以降、数々の作品でのエキセントリックな役どころから“怪演女優”と話題になることが多かった松本さん。今年は、連続ドラマとしては、三浦貴大さん、安藤政信さんがダブル主演した「神酒(みき)クリニックで乾杯を」(BSテレ東)、三浦春馬さん主演のWOWOWのドラマ「連続ドラマW 東野圭吾『ダイイング・アイ』」、水野美紀さん主演の「奪い愛、夏」、あずみきしさんの人気マンガを実写化した「死役所」にレギュラー出演。スペシャルドラマ「離婚なふたり」(テレビ朝日系)にも出演した。
「神酒(みき)クリニックで乾杯を」では、松本さんは、圧倒的な色気を醸し出す、赤い口紅が似合う美人医師・夕月ゆかり役を演じた。松本さん自身、「ゆかりは、全面に色気を漂わせ、“存在自体フェロモン”という、今までにない癖の強さ」と語るほどのキャラクターを見事に体現した。
「奪い愛、夏」では、水野さん演じる桜、小池徹平さん演じる椿との激しい三角関係を展開した空野杏役を演じた。小池さんとの濃厚なラブシーンも注目を集めたほか、“怪演”で話題を集めることが多い松本さんが、水野さん、小池さんの“怪演”を受けるような芝居も多くあった。回を重ねるごとに変化する3人の関係性を好演した。
「死役所」では、クールなニシ川役を務めた。口元のほくろを“ミリ単位”で調整したり、黒髪ボブのカツラを10時間以上かけて切って調整するなど、ストイックに役と向き合った。松本さんは、原作のニシ川を忠実に再現することを「絶対に譲れないポイント」と考え、役作りに挑んだと語っており、SNSでは「原作に忠実」などの声が上がっていた。
連ドラのゲストとしては、「緊急取調室」、「シャーロック」のほか、「グッドワイフ」(TBS系)、「抱かれたい12人の女」(テレビ大阪)、「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)にも出演。それぞれ個性的な役どころで注目を集めた。
「緊急取調室」では、天海祐希さん演じる真壁有希子につかみかかって怒りを爆発させた直後に、突然涙を見せるなど振り幅の多い演技を披露し、SNSでは「お芝居が鳥肌すぎた」と称賛の声が上がった。「シャーロック」では、「やれって言ってんだよ!!」と鬼気迫る表情で語ったり、熱湯をかけたりするなど、迫真の演技を見せた松本さんに、「今、悪女が最も似合う女優」といった声もあがっていた。
「ドクターX」では、米倉涼子さん演じる主人公・大門未知子とは対照的な“失敗しないプリンセス”中山麻里亜を演じた。松本さんは、「ここまで根強い人気を博し、作り上げてきた『ドクターX』の秩序を登場からかき乱すような役を私に託してくださったことに恐れおののいたと同時に、この役をやれることにとても興奮しました」と喜びのコメント。
さらに、「演じ終えた後では 、今後この仕事をする上で、ちょっとやそっとのことでは動じなくなるぐらい、度胸と肝が据わりました。一つ無の境地に行ったような気がしています(笑い)」と振り返っていた。
「抱かれたい12人の女」は、バーにやってきた演技派女優の面々が、過去の男の愚痴や仕事の悩みを話すうち、山本さん演じるバーテンダーをあの手この手で口説こうとする……というストーリー。松本さんは、男性用の高級アロマオイルの訪問販売員役で出演。即興芝居の中で、主演の山本耕史さんに対して、オイルマッサージをしてアプローチする場面もあるなど、色っぽい姿を披露した。
アプローチといえば、ソフトバンクの人気CM「白戸家シリーズ」の「白戸家お父さんスマホデビューする篇」に、美人店員役で出演した松本さん。「俺はスマホには絶対しない!」とガラケーにこだわる“お父さん”に、「男らしい! タイプ!」とラブコールを送り、「1枚いいですか?」と2ショット撮影をして、「写真いります? 連絡先交換していいですか?」と猛アプローチ。松本さんのキュートな笑顔に、“お父さん”がメロメロになる様子がコミカルに描かれた。
さまざまな場面で何かしらの爪痕を残してきた松本さん。画面に出てくると何かを期待してしまう女優、そんな印象を与えた一年となったのではないだろうか。今年11月に行ったインタビューでは、決して仕事がなかったわけではないというが、早々とスター街道を駆け上ったわけでもない女優人生について、「私は求められていないし、現実的な希望も見えない中やっていくというのは、すごく苦しかった。表現する場がないのがどれだけ苦しいことか……。20年ってなかなか苦しいです」と振り返っていた。
しかし、現在は「今すごく動き出している」と手応えを感じている様子で、「35歳、こんなスタートがあってもいいんじゃないか。自分はそう思えているから」と話していた。
そんな松本さんの2020年は、ツイッターで「新年初めにお目にかかるのは、語り部として」とつづるように、2020年1月2日放送の「新春TV放談2020」(NHK総合)のナレーションからスタートする。「35歳だけど今すごく未知数。高校生のように目の前に未知の可能性が広がっている感じ」と話していた松本さん。2020年の活躍も注目だ。
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