pet:メインクリエーターズインタビュー番外編 原作者・三宅乱丈 名作誕生秘話 キャラの表情を大切に

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アニメ「pet」のビジュアル(C)三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン

 三宅乱丈さんのマンガ「ペット」が原作のテレビアニメ「pet」のスタッフに制作の裏側を聞く連載企画「メインクリエーターズインタビュー」。番外編として、原作者の三宅さんに、誕生秘話を聞いた。

 ◇異次元は実は自分の中にあるもので作られた世界だった…という発想

 「ぶっせん」「イムリ」などで知られる三宅さん。「ペット」は。他者の脳内に潜り込み、記憶を操作する能力者たちの愛憎を描く。アニメは、「夏目友人帳」などの大森貴弘さんが監督を務め、「虐殺器官」などのジェノスタジオが制作する。TOKYO MX、BS11ほかで放送中。動画配信サービスの「Amazon Prime Video」で第3~6話を一挙先行配信している。

 三宅さんは「『ペット』の話を思い付いたのは、地下鉄に乗っている時でした」と振り返る。

 「地下を走っているのが急に何だか不思議に感じて(何で人間は地下に乗り物を入れて走っているんだろうとか)ぼーっと電車に乗りながら、異次元にいるってこんな感じなのかなと思っているうちに、その異次元が自分の気持ちとリンクしている感じになっていたら面白いなと考えたのが『ペット』の話のひな型になりました。訳が分からないと思っていた異次元は、実は自分の中にあるもので作られた世界だったという発想がスタートで、記憶と感情が作る異次元の話に育っていきました」

 とある小説の影響も明かす。

 「当時、スティーブン・キングとピーター・ストラウブの共著『タリスマン』という、現実と異次元を行き来しながら冒険するファンタジー小説を面白いなー!と思って読んでいたので、とても影響を受けちゃっていた気がします。その後、いとうせいこうさんの『解体屋外伝』という、声で洗脳と戦うという超能力バトルの小説も、とにかく格好いいな!と思って読んでいたので、そこからも強く影響を受けちゃっているなと感じています。

 「ペット」のひな型を思い付いたのは、デビュー前だった。デビュー後、三宅さんは1999~2001年に連載されたギャグマンガ「ぶっせん」などで注目を集める。「一度は超能力ものを描きたい」という思いもあり「ペット」は日の目を見る。

 「ひな型を思い付いたのがデビュー前だったので、投稿用にも『ペット』っぽいものを何個か描いていました。デビューしてからはギャグマンガを描かせてもらっていたのですが、その連載が終わってから、やっぱり一度は超能力ものを(超能力マンガ世代なので)描いてみたいなーと思って、ダンボールのネーム箱から引っ張り出してきたのが、投稿時代に描いていた『ペット』の元になったネームでした。記憶や感情のことを精神科医の叔父に相談できたので、ストーリーの肉付けの助けになりました。とてもありがたかったです」

 ◇私の絵は泥臭いのでカッコイイ絵にしてください!

 「ペット」は、唯一無二の世界観、キャラクターの繊細な感情の動きなどさまざま魅力にあふれた作品だ。三宅さんは執筆にあたり「キャラの表情」を特に大切にしたという。

 「執筆する時には、構図やコマ割で異次元の感じや緊迫感を感じてもらえるようにと思って描いていたのを覚えています。特に大切にしたのはキャラの表情です。現実的ではない設定の作品なので、キャラたちに現実味を持ってもらいたいと思い、表情には力を入れて描いてしまいました。おかげで絵柄の泥臭さに拍車がかかってしまったので(笑い)、アニメ化してくださるというお話をいただいた時には、監督さんにまず、『私の絵は泥臭いので、みんなに好かれるカッコイイ絵にしてください!』と言ったのを覚えています」

 アニメの放送を前に「『ペット』は18年前に連載していた作品なので、時代も古くて(作品の中にはMO<磁気光学記憶装置>とかまで出てきたりするので)いろいろな意味でも、これを今の時代でアニメ化するのは大変だったと思います。だというのにアニメ化していただけて本当にうれしいです。チャレンジャーすぎます。感謝しかないです。アニメの放送がとても楽しみです!」と語る三宅さん。

 「ペット」には連載開始から約18年たっても色あせない魅力がある。唯一無二の世界がアニメでどのように表現されるかが注目される。

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