俳優の杉野遥亮さんが、女優の中条あやみさんの主演映画「水上のフライト」(兼重淳監督、6月12日公開)に出演することが2月6日、分かった。杉野さんは、中条さん演じる不慮の事故で下半身まひになるも、パラカヌーを通して夢を切り開いていく主人公の遥を裏方で支える颯太を演じる。
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同時に大塚寧々さん、小澤征悦さん、高月彩良さん、冨手麻妙さんの出演も発表された。大塚さんは遥を心配しながらも温かく見守る母・郁子、小澤さんは父親代わりとして遥を厳しく熱く指導するコーチの宮本を演じる。また、高月さん、冨手さんは遥のライバル役として出演する。
映画は、「超高速!参勤交代」シリーズなどを手掛ける土橋章宏さんが企画と脚本を担当。土橋さんは、実在するパラカヌー日本代表選手の瀬立モニカさんとの交流を通じて、オリジナル作品として脚本を書き下ろした。
自分の実力に絶対の自信を持つ遥(中条さん)は、陸上の走り高跳びで世界を目指す有望な選手として活躍していたが、ある日、不慮の事故に遭い、歩くことができなくなってしまう。将来の夢を絶たれた遥は、心を閉ざして自暴自棄になるが、周囲の人々に支えられながらパラカヌーという新たな夢を見つけ、どん底から道を切り開いていく……というストーリー。
加賀颯太を演じました杉野遥亮です。パラスポーツを通した人と人のドラマ。皆さん、想像したことがありますでしょうか。この作品に携わる中で、想像以上のドラマを僕は見つけました。完成した作品を見終わったときにもジワっと広がる優しさと興奮が入り交じった一つではない感情が湧きました。兼重監督のつむぐふとした優しい世界が胸を打つ映画になっていると思います。また「キセキ ―あの日のソビト―」以来の兼重監督とのセッションは僕の自慢です。
事故に遭い、歩くことができなくなった娘を周りの方が温かく優しい気持ちで見守ってくださいました。そして、つらくても前を向く娘の姿に何度涙が出てきたことでしょう。心動かされる作品だと思います。
「川面を走る風になれ遥!」自分が演じさせてもらったカヌーコーチ宮本が、中条あやみさん演じる、不慮の事故で下半身に障害を抱えてしまった遥に対して発したセリフです。光を浴びてキラキラ光る川面を、水を切って風のように進むカヌーは、まるで大空を自由に飛び回る水鳥のように、孤独で美しく、優雅で力強く、そして命そのもののように、輝いて見えました。人が人を思う優しさ、生きることの大切さを教えてもらえた映画でした。
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