坂口涼太郎:「ちはやふる」ヒョロくんなどで話題に…令和注目の“クセメン”俳優の素顔

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ドラマ「ランチ合コン探偵~恋とグルメと謎解きと~」に出演する俳優の坂口涼太郎さん

 女優の山本美月さんの主演ドラマ「ランチ合コン探偵~恋とグルメと謎解きと~」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)に出演する俳優の坂口涼太郎さん。山本さん、トリンドル玲奈さんが参加するランチ合コンが開かれる場所に、なぜかいつも現れる謎の男・鈴木龍之介役を演じており、SNSでは「相変わらずキャラが濃いw」などと話題を集めている。坂口さんといえば、おかっぱ頭がトレードマークで、花王の洗濯洗剤「アタック ZERO」のCMではクセの強い役を演じるなど、視聴者に強い印象を残している。令和を引っ張る若手俳優として注目の坂口さんの素顔に迫った。

 ◇「ちはやふる」ヒョロくんで注目

 坂口さんは、1990年8月15日生まれ。兵庫県出身。特技は、ピアノ弾き語り、ダンス(ジャズ、バレエ、コンテンポラリー、ヒップホップ)。17歳の時に、森山未來さん主演のダンス公演「戦争わんだー」にダンサーとして出演し初舞台を踏む。2010年、映画「書道ガールズ!!わたしたちの甲子園」(猪股隆一監督)で役者デビュー。

 広瀬すずさん主演で末次由紀さんの人気マンガを実写化した映画「ちはやふる」シリーズの“ヒョロ”こと木梨浩役などのほか、同じく広瀬さんが主演を務めたNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「なつぞら」(2019年)では、新人アニメーターの中島として出演したことでも知られている。洗濯洗剤「アタック ZERO」のCM「入会希望者篇」では、松坂桃李さん、賀来賢人さん、間宮祥太朗さん、杉野遥亮さんとともに出演している。

 一人っ子で、両親から「溺愛という感じ(笑い)」で育ったという坂口さんは、3歳からピアノを習い、小さい頃から、劇場や映画館、美術館に連れて行ってもらう機会が多かった。幼稚園の頃の夢は「サーカス団になりたい」だったといい、「この頃から何かパフォーマンスをしたかったんだな。きらびやかな世界に憧れがあったみたい」と振り返る。ダンスや歌をやりたいと思った決定打が、小学校3年のときに見たミュージカル「キャッツ」だったという。

 「『メモリー』という曲を聞いて、滂沱(ぼうだ)の涙を流して。9歳の男の子が(笑い)。あんまり意味もよくわかっていなかったんですけど、でもすごく感動して、雷に打たれたような感じだった。絶対にあの舞台に立ちたい! 絶対に立つんだー!って思って。(夢をかなえるために)何をすればいいかな? と思いながらも生活していた」と振り返る。

 月日は流れ、中学生に。ミュージカルに出るためには「まずは踊りを」ということで、森山さんの両親が経営するダンス教室に通い始めた。このとき、「戦争わんだー」のオーディションに誘われ、見事合格。「すごくうれしくて。やっと表現できるんだ! という喜びに満ちあふれていた気がしますね」となつかしそうに振り返る。

 ◇トレードマークのおかっぱ頭 誕生秘話とは

 初舞台となった「戦争わんだー」の後、1年ほどオーディションを受け続けたというが、なかなかうまくいかなかったという坂口さん。しかし、トレードマークであるおかっぱ頭になったことにより、どんどん受かるようになったという。実はこのおかっぱ頭は、当時していたアルバイトで「耳に髪がかかってはいけない」という髪形の規定があったことから生まれたヘアスタイルだった。

 「美容院に行って、『ここだけ切ってください』と言ったんですよ。そしたらマッシュルームヘアになって、『へっ? 嘘でしょ?』ってなったんですけど、すごい似合っていて。自分に(笑い)。『めっちゃ似合ってる……』って(笑い)。そこからオーディションに行くようになったら、ホント受かるようになって、こんなことがきっかけでこんなに変わるんだという感じ」

 その後、数々の映画やテレビドラマ、舞台などに出演。なかでも、「ちはやふる」のヒョロくんで注目を集めた。「もともとマンガを読んでいたり、(原作者の)末次先生にもお会いしていたし、冗談で『実写化するときはヒョロくんお願いしますね』と言っていたら本当に実写化することに。特別な出会いでした」としみじみ。

 「ヒョロくんは、自分以外誰がやるんだ、みたいな感じで思って読んでいて、作品に対してのリスペクトを持って挑みたかった。それ(その思い)を感じていただけたんじゃないかなという反応をいただけたので、『よかった、この容姿で生まれてきて……』という感じですね」と話す。

 ◇「坂口涼太郎劇場がツボ」と話題に

 「ランチ合コン探偵」は、水生大海さんの「ランチ探偵」シリーズ(実業之日本社文庫)。謎解きの大好きなヒロイン・ゆいか(山本さん)が、合コン相手にまつわる謎を解き明かす物語。坂口さん演じる鈴木龍之介は、神出鬼没の男で、毎回繰り広げられるゆいかの謎解きに勝手に参加するも、ゆいかに論破されてしまう……という役どころ。

 第1話ではイタリアンの店員、第2話では和食店の“大将”として登場するなど、毎回違った形で登場することから、視聴者から「坂口涼太郎劇場がツボ」「毎回ゲラゲラ笑っちゃう」などの声があがっている。

 坂口さんが出演したドラマ「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」(2017年放送、フジテレビ系)も手がけた森安彩プロデューサーは、「(『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』では)ファミレスのウエーター役で彼が登場したんです。ちょっとしたやりとりだったのですが、彼のお芝居でとても面白いシーンとなりました。そのときの印象が強く残っていて、またぜひご一緒したいと思っていて。ついに龍之介役で再会することになった」と振り返る。

 龍之介はドラマオリジナルのキャラクターとなるが、「浮世離れしているけど、そのキャラの濃さゆえに、それはそれで視聴者がツッコミを入れながら楽しく見られちゃう、そんな役にしたいと思っていた」と明かす。「インパクトがあって、なおかつ新鮮な俳優さんにお願いしたい」と考えた結果、坂口さんにオファーをすることになった。

 そんな龍之介役について、坂口さんは「楽しいです! いろんな人になる役なので、『今回はどうやってやろうかな?』と考えて現場に行くんです。今日の鈴木はどういう感じなのかって、楽しみにしてくれていたらいいな」と笑顔を見せる。撮影現場は「和やか」で、「みんなでわいわい作っている」といい、「監督さん、スタッフさん、キャストの方が、自分が想像していないアイデアをたくさんくださる。『それ、面白いからやりましょう』と言って、みんなで作っている感じです」と明かす。

 森安プロデューサーも、撮影現場での坂口さんの様子を「とにかく楽しそう」と明かし、「周囲のスタッフとキャストからも、ものすごく愛されています。撮影初日から、みんなに『龍ちゃん』と呼ばれ、いじられていた」と振り返る。

 ◇個性派俳優の素顔とは

 坂口さんの役者としての魅力を、森安プロデューサーは「いい具合に変態」と表現し、「何事もいろいろな角度からのぞいてみては、細部まで観察したり、新発見をしたりして、一人楽しそうにほくそ笑んでいる、そんな役者さんだと思います」と語る。「表現する」ことが大好きだと感じるといい、「貪欲な好奇心と周囲の“おもしろ要素”を敏感に嗅ぎ取る感性を持っているからこそ、お芝居も通りいっぺんではなく、独創的で見ていて飽きない。今後も普通にならないでほしいです」と期待を寄せる。

 坂口さんは、「今となっては、小さい頃に見たものたちが、すごくボキャブラリーになっている自分がいる。(この役は)どういうイメージだろう? と思ったときに、いろんなことを見ている経験が、やっぱりそこに影響しているというか。すぐに引き出しとして、ああいうふうにやればいいんだ、っていうのが出てくる。いろいろなものを見せてもらったのが本当にありがたいです」と両親への感謝の思いを口にする。

 そんな坂口さんが一番好きな作品は、ヤスミン・アフマド監督の「タレンタイム」という映画。「ソフト化していなくて、映画館でしか見られないんです。物語にいつでも出会えるわけではなくて、そういうのも込みですてきだなって」。自身の性格については、「良い意味でも、悪い意味でも、自分の好きなことしかしていないし、しないのかもしれないですね」と話す。

 「一生懸命やっていれば、いつか必ず報われるんだと思える機会がここ最近たくさんあるので、このまま一つ一つ、全力でちゃんと取り組んでいけば大丈夫。これからも同じように、何も変わらず、全力で目の前のことだけをやっていこうという感じ」と話す坂口さん。その横顔に穏やかな自信ものぞかせた。

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