武田玲奈:「おいしい給食」で初の教師役 女優としての意気込み語る

「劇場版 おいしい給食 Final Battle」に出演した武田玲奈さん
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「劇場版 おいしい給食 Final Battle」に出演した武田玲奈さん

 俳優の市原隼人さんの主演映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」(綾部真弥監督)が3月6日に公開された。昨年10月期にテレビ神奈川ほかで放送されていた同名テレビドラマの劇場版。映画は、学校から給食がなくなるという知らせを聞いた給食マニアの教師・甘利田幸男(市原さん)と生徒の神野ゴウ(佐藤大志さん)の2人が、“給食改革”を目指して奔走する姿を描く。ドラマに続き今作でも新米教師の御園ひとみを演じている女優の武田玲奈さんに話を聞いた。

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◇初の教師役に不安も

 今作は1980年代の中学校を舞台に、甘利田(市原さん)とゴウ(佐藤さん)が、「どちらがよりおいしく給食を食べるか」というバトルを繰り広げるコメディー。武田さんが演じる御園ひとみは、3カ月の臨時雇いで赴任し、甘利田が担任の1年1組の副担任という役どころだ。

 学校が舞台の作品ではこれまで生徒役を演じることが多かったが、今回は初の教師役。「最初は違和感というか、自分が今まで生徒だったのに先生に見えるだろうかという不安もあった」と話す武田さんだが、「先生っぽさを意識するよりも、生徒たちに何か伝えられたらという気持ちで演じた」と振り返る。

 ドラマ、劇場版と演じ続ける中で「だんだん自分の中でも(教師役に)慣れてきた」と武田さんは笑顔を見せつつ、御園は自身とは「ちょっと違うかもしれない」という。「やりすぎて空回りしちゃうみたいなところがあるんですけど、私はわりと自分に甘い部分がある(笑い)。見習いたい」と説明する。

◇作品と同じく笑いにあふれた現場

 記者会見で、「見られ方を捨てた。どう見られているか、どう見せるかを役者は考えるが(今作は)“あり方”重視。振り切った芝居を楽しんでほしい」と呼びかけていた主演の市原さんについて、「いつ考えたんだろうということを(演技中に)されるので、面白くて笑いがこらえきれないこともあった」と武田さん。

 そんな“ハイテンション”な演技も話題を集めたが、「ハイテンションは(甘利田の)心の中が中心だったので、(現場での市原さんは)穏やかな感じでした」と武田さんは振り返り、「みんなそれぞれ個性的で変な先生が多いし、生徒も生徒で変な生徒が多い」と楽しそうに話す。

 そんな個性派がそろう中でも男性ユニット「BOYS AND MEN」(ボイメン)の辻本達規さん演じる体育教師・鷲頭星太郎の独特なキャラも魅力だが、武田さんは、「わりとあのまま元気な感じ(笑い)」と辻本さんの印象をちゃめっ気たっぷりに明かし、「現場を盛り上げてくれました」と感謝する。

◇給食の思い出は

 武田さん自身の給食の思い出を聞くと、「小学校、中学校と給食でしたが、12月くらいになると、冬休み前にクレープが出てくる。それがすごく楽しみでした」とにっこり。

 「うれしかったメニューは?」という質問には、「ツナ混ぜご飯みたいなのが出るときがあって。そういうのとか黒糖パン」と答え、「基本、何か味が付いているパンかご飯があるとテンションが上がりました」と楽しそうに笑う。

 今作に登場した給食の中では、「コッペパンがすごくおいしくて。最近コッペパン屋さんが増えてきているのでブームなのかなとか思います」といい、「食べながら話すシーンがそこまでなかったので、楽しくみんなと食べていました」と撮影を振り返る。

 「もし理想の給食を作れるならどんなメニューに?」と聞くと「パンに合うビーフシチューとかかな。コッペパンの日とフランスパンの日があって、バゲット風とかちょっとおしゃれにしてほしい」と話す。

◇女優としての今後

 水着グラビア活動を休止した武田さんだが、「特には何も変わらずいます」と何か大きなきっかけがあったわけではないが、今後は、「女優のお仕事を中心に頑張りたい」と意欲を見せる。

 そんな武田さんにやってみたい役を聞くと、「動物に関わる仕事の人。飼育員とか獣医とかペットショップの店員とか」と回答しつつも、チャレンジしてみたい作風、ジャンルには「ミステリー」を挙げて解決する側と犯人側の「どっちもやってみたい」と話す姿に、女優業への熱意が感じられた。

 10年後の自分はどうなっていると思うかという質問には、「32歳。結婚していると思います? 子供は1人とか?」と武田さんは笑顔を見せ、「仕事も続けているといいな」と思いをはせる。

 今作を武田さんは「給食がテーマのものって今までなく新しいもの。子供からおじいちゃんおばあちゃんまで楽しめる作品」と評し、「甘利田先生とゴウ君の戦いを見届けてもらいつつ、ちょっと恋愛だったり、ちょっとホロッときちゃうシーンもあるのでお楽しみに」と呼びかけていた。(フリーライター/遠藤政樹)

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