佐藤健:主演映画で連続殺人事件の容疑者に 阿部寛が刑事役 清原果耶ら実力派集結

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映画「護られなかった者たちへ」の出演者たち(C)2020映画「護られなかった者たちへ」製作委員会 (C)中山七里

 俳優の佐藤健さんが、小説家の中山七里さんの同名小説(NHK出版)を実写化する映画「護(まも)られなかった者たちへ」で主演を務めることが3月27日、明らかになった。阿部寛さん、清原果耶さん、倍賞美津子さん、吉岡秀隆さん、林遣都さんも出演する。佐藤さんが主演した映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」や、「64-ロクヨン-」シリーズなどの瀬々敬久監督がメガホンをとり、映画「永遠の0」「空飛ぶタイヤ」などの林民夫さんが脚本を担当。2020年に公開予定。

 佐藤さんは連続殺人事件の容疑者の利根泰久、阿部さんは利根を追う宮城県警察捜査第1課刑事の笘篠(とましの)誠一郎、清原さんはケースワーカーの円山幹子、吉岡さんは国会議員の上崎岳大、林さんは笘篠の後輩で宮城県警察捜査第1課刑事の蓮田智彦、倍賞さんは夫と理髪店を経営していたが、夫を亡くした遠島けいを演じる。

 東日本大震災から時を経た現代の宮城県内で、全身を縛られたまま放置され、餓死させられるという連続殺人事件が発生。被害者は、それぞれ善人、人格者といわれるような男たちだった。宮城県警捜査1課の笘篠は、二つの事件からある共通項を見つけ出す。捜査線上に浮かび上がった容疑者は刑期を終えて出所したばかりの利根泰久。知人を助けるために放火、傷害事件を起こして服役していた元模範囚だった。犯人の決定的な確証がつかめない中、新たな第3の事件が起こる……というストーリー。

 ◇キャストのコメント

 ・佐藤健さん

 生活保護というシステムの裏に潜む人々のさまざまな思い、その中でも途方もないやるせなさ、悲しみ、どこへ向ければいいか分からぬ憤り、怒りをぶつけていくことがこの作品での自分の役割だと思っています。魅力的なキャストの皆様、そして再び瀬々監督とご一緒できることを大変うれしく思います。監督とは前回2カ月の岡山ロケを共にしましたが、今回の舞台は宮城です。またしばらく瀬々組の濃厚な映画の世界に浸ってきます。

 ・阿部寛さん

 瀬々監督と数年ぶりにご一緒しますが、監督ならではの、リアリティーと素朴な人間の感情が入り交じる現場に身をゆだねようと思います。不可解な連続殺人事件を追いかける刑事役となりますが、今までとは一味違う刑事像となる予感と期待があり、撮影現場に入ることが今から楽しみです。今回の物語の舞台は宮城県を中心とした東北地方になりますが、東日本大震災のみならず、日本各地で発生している天災を風化させないためにも、物語を通して記憶と思いをつなげていければと思います。

 ・清原果耶さん

 この度、円山幹子役で出演することになりました、清原果耶です。脚本や現地で感じたものをできる限りたくさん胸に抱き留めて彼女を生きたいと思っています。この映画が誰かの心を温め、これからにつながるともしびのようなものになれば幸いです。撮影はまだ始まっていないのですが監督、スタッフ、キャストの皆様と全身全霊で臨めればと思います。

 ・吉岡秀隆さん

 今という時代だからこそ生まれるべき映画になればと思います。「64-ロクヨン-」以来の瀬々組、緊張感を持って1カット1カット大事に演じられればと思います。

 ・林遣都さん

 東日本大震災から9年、今もなお、この脚本の中の登場人物たちのように長きにわたってやりきれない叫びを抱え続けている人々がたくさんいると思うと、自然災害とはどれだけむごく恐ろしいものかを改めて痛感させられました。自分の役どころがこの映画の持つメッセージを受け取らなければならない対象にあると感じています。自分の目で見て感じ、抱いた気持ちを大切に、撮影に臨んでいきたいと思います。

 ◇瀬々敬久監督のコメント

 今、立ち向かわないといけない問題はさまざまです。新型コロナウイルスへの対応だけでなく、多くの問題の中で僕たちは生きている。今回は中山七里さんの原作を得て、貧困問題や格差社会について考えながら映画を作っていくこととなりました。そこには一緒に仕事するのが2度目となる佐藤健さんがいます。しなやかな感性と体で新しい場所へと映画を運んでくれると信じています。清原果耶さんは世界に立ち向かうヒロインとして、今を生きる我々の代弁者として、気持ちと覚悟をさらけ出してくれると思います。10年ぶりにご一緒する阿部寛さんとは本当に現場でお会いするのが楽しみです。いまだゴールは見えていませんが、キャスト、スタッフ共にこの大変な状況の中で、映画を作る意味を考えながら粛々と突き詰めていきたいと思っています。それが僕らの仕事であり、生きていくことだと思っています。

 ◇原作の中山七里さんのコメント

 以前、某映画監督と話をしていた時、こんなことを聞いた。「実はエキセントリックな役というのは演じるのが割と簡単なんです。本当に難しいのは普通の人を演じることでしてね」。当初、出版社からのオーダーは「仙台を舞台にした物語を書け」という内容だった。仙台という場所からテーマはすぐに決まったが、難航したのはキャラクター設定だった。僕の小説には天才ピアニストやドーベルマンのような刑事や悪徳弁護士など特異な人物が登場することが多いが、この物語は市井の人々の絶望と喜びを描く必要があった。従って登場するキャラクターは全員普通の人であり、普通の生活をし、普通に泣き、普通に憤る。今回「護られなかった者たちへ」映画化に際して、佐藤健さんや阿部寛さんといった演技派・実力派と称される方々がずらりそろい踏みしたと聞き、原作者として幸せをかみ締めているところである。

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