ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
筒井康隆さんのミリオンセラー小説『富豪刑事』(新潮文庫)を原作とし、現代を舞台に新たなストーリー、新たなキャラクターも加わって生まれ変わったテレビアニメ「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」が、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」ほかで4月9日にスタートする。主人公・神戸大助を演じるのは、ダンサーで俳優の大貫勇輔さんだ。大貫さんはアニメ声優初挑戦で、オーディションから「絶対やりたい!」と思っていたという。その思いや、相棒の加藤春役を演じる宮野真守さんとのアフレコの様子、作品について聞いた。
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「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」は、桁外れの資産を持つ主人公・神戸大助が、型破りな方法で大胆に事件を解決する姿を描く。大助が、警視庁で問題を起こした人間だけが送り込まれる現代犯罪対策本部準備室に赴任。情に厚い加藤春とバディーを組むことになり、2人でさまざまな事件と謎に挑む。
大貫さんは、10代の頃からプロダンサーとして活躍し、近年はドラマ「ルパンの娘」(フジテレビ系)、「グランメゾン東京」(TBS系)などに出演し、注目されている。今回のオーディションを受けた際のことを「『初めてのアニメの声優』と思った時に、『絶対やりたい!』とすごく思ったんです。僕がどこまでできるのか分からないけど、新しいことに挑戦するのって楽しいじゃないですか」と笑顔で振り返る。
オーディションの段階で「めちゃくちゃ気合が入っていた」といい、声優のレッスンを受けて臨み、神戸大助役が決まった。大助は、大富豪・神戸家の御曹司だ。
「『お金で何でも解決できるでしょ』と思っているタイプ。あと、ものすごくマイペース。天然というか、ちょっと抜けている部分があるというか、世の中を知らないで生きている。そこが可愛さでもあるんですけどね」
大貫さんは、これまでドラマなどで演じてきた役のイメージも相まって、大助のように気品ある雰囲気だが、自身と大助の共通点は「ほぼない」と話す。
「ただ、自分では気付いていないんですけど、よく周りからは『天然ぽいよね』と言われるんです。一見クールなイメージを持たれることが多いのですが、僕自身はしゃべるのがめちゃくちゃ好きだし、ポジティブな人間だし、大助とは離れているなと思いつつも、天然ぽいのは、自分と似ているのかなと思ったりしますね」
周囲のスタッフには「貴族風」と言われることもあるという。
「ダンスをやっていて姿勢がいいからだと思います(笑い)。あとは、踊りの中でお芝居をした時の手の動きだったり、そういうものが貴族風と言われるゆえんなのではないかと自己分析しています」
大貫さんは、オーディション前に声優のレッスンを受け、「今まで意識したことがなかったようなことを聞いて、すごく面白かった。マイクに対する顔の位置、口の向きとか、痛がっている時はあえて体のどこかを緊張させてしゃべってみるとか。声優の方々ってすごいなと思いました」と話す。実際のアフレコでは、「大助らしさ」を意識しているという。
「収録では、自分の中で“神戸ポジション”というか、姿勢、体のポジションみたいなものがあります。大助は、人を見下しているところがあるので、姿勢がよくてアゴが上がっている。そのポジションで収録しています。感情の起伏が少ないキャラクターなのですが、その中でも怒ったりいろいろな感情はあるので、そのゲージをどのくらい声の中に出すかということにいつも悩みます。『もう少し強く怒ってみよう』とか『今のは出し過ぎだね』とか、実際に収録しながら監督とディスカッションを重ね、微調整する感じです」
大助は「基本的に人の話を聞いていない」ところもあるという。
「僕が元々持っている気質として、流されやすい、空気を読む、何でも受け取りやすいタイプなので、お芝居の時も(相手の話を)パンッと切るのが得意ではないんです。対して、大助はそうではなくマイペースなので、大助らしさを意識して演じています」
アフレコについて、大貫さんは「声優のプロの方たちとご一緒するというプレッシャーをすごく感じてしまって、最初はめちゃくちゃ緊張していた」と振り返る。そんな緊張をほぐしてくれたのが、大助のバディーとなる加藤春を演じる宮野さんだったという。
「宮野さんがいろいろ教えてくださって、話しかけていただいたのもあり、すごく緊張がほぐれて、ありがたかったですね。あ、優しいなと思って。皆さんと一緒の収録では、本当に勉強になることがいっぱいあります。声優さんがマイクに対してどういうふうに体を使っているかとか、絵に対してどういうリズム感で演じているのかとか、そういうものを生で見られるのは、一番いい経験になる。いかに盗めるかと思いながら、ずっと後ろで観察していますね」
宮野さんとの共演を「とても光栄」といい、掛け合いシーンは「すごく楽しい」という。
「会話のキャッチボールではあるんですけど、大助は人の話を聞いていないので、ポンと投げてもパシッとはじくみたいな。そのやりとりを宮野さんも楽しいとおっしゃってくださって、声を入れているというよりも、本当にその場でお芝居をしているような感覚になれたのがすごく楽しかったです」
アフレコでの学びや試行錯誤について楽しそうに話す大貫さんは、「今後も声の仕事をやってみたい」と意欲を見せる。
「宮野さんは、18歳の頃から声優をされているとおっしゃっていて、『今19年目でやっと慣れてきた』と。それを聞いて、『いやいや、もうどうすりゃいいんだ俺は』みたいな感じだったんですけど(笑い)。やっぱりどの現場でも慣れってすごく大事なことだと思うんですよね。そして、慣れちゃいけないことも大事なんですけど、慣れは、やらないと手に入れることができない。もっともっとやって、アニメーションの深淵(しんえん)に行ってみたいなという気持ちは、アフレコをすればするほど強くなります」
声の演技は、ダンサーや俳優としての演技にもつながるという。
「体は動くのに、『この声を出したい』という声が出ないんです。体ではこんなにしゃべれるのに、どうやったらその声、その音を出せるんだろうというのが分からない。それは、今回のように声と向き合うことによって引き出しが増えていくんだろうなと思います」
最後に作品について「絵と音楽とせりふのバランスがアニメーションはものすごく大事だと思うのですが、『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』はそのバランスがものすごくカッコよくて、爽快感、躍動感があります。僕も見ていて、盛り上がります」と大貫さん。常に体への問いかけをしているという大貫さんが、どんな表現を見せてくれるのか、注目だ。
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