窪田正孝さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第12週(6月15~19日)は、主人公・裕一(窪田さん)とヒロイン・音(二階堂ふみさん)をとりまく登場人物に焦点を当てたオムニバス形式になっていることが6月5日、分かった。チーフ演出の吉田照幸さんのアイデア・作による「特別企画」で、音の亡くなった父・安隆(光石研さん)や、喫茶「バンブー」の店主・梶取保(野間口徹さん)と妻の恵(仲里依紗さん)、世界的オペラ歌手の双浦環(柴咲コウさん)が、ほぼ“日替わり”の主人公として登場する。
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第12週の第56回「父、帰る 前編」、第57回「父、帰る 後編」は、一泊二日で地上に帰る権利がもらえるあの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた音の父・安隆(光石さん)と家族の物語。第58回「古本屋の恋」は、喫茶「バンブー」を切り盛りする保(野間口さん)と恵(仲さん)夫婦のなれ初めを描く。さらに第59回「環のパリの物語 前編」、第60回「環のパリの物語 後編」では、環(柴咲さん)がまだ駆け出しだったころ、留学中のパリでの物語となっている。
また第56回には、橋本じゅんさんが閻魔(えんま)様役、第58回には井上順さんが久志(山崎育三郎さん)の親戚のおじさんの木下一役、第59、60回には金子ノブアキさんが環のパリ時代の恋人で、若手画家の今村嗣人役で登場する。
制作統括の土屋勝裕チーフプロデューサー(CP)は、第12週について「狙いとしては、第11週で裕一の人生で一つの節目を迎え、また物語の後半では戦争など激動の時代に突入するので、その前にちょっと遊びの週があっても良いのではないかと思い、企画しました。主人公をとりまく人々にもそれぞれドラマがあり、そういう人たちがいてこそ、主人公のドラマがより面白くなるという考えで、誰か一人の物語ではなく、それぞれの物語ということでオムニバスになりました」と説明する。
さらに「関内家の父・安隆が幽霊になって戻ってくるのは、第2週で安隆は登場してすぐ亡くなってしまうので、安隆と光子のドラマ、さらに(第2週では、子役たちとのお芝居だけでしたので)光石さんと二階堂ふみさん、松井玲奈さん、森七菜さんの共演シーンを見てみたいという狙いがありました」。「保と恵については、謎のカップルですが、どういう経緯で2人は結婚したのだろうかということを視聴者も気になっているのではないかということで、2人にフォーカスを当てる回を作りました」。「双浦環については、環の過去を描くことで、環が歌手としての覚悟を持って生きている理由が分かり、より環の言葉に視聴者が納得し共感できるようになると考えたからです」とそれぞれの物語について語っていた。
「エール」は、昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲を数々生み出した作曲家・古山裕一と、裕一の妻で自らも歌手になる夢を追い続ける音の、音楽と共に生きる夫婦の物語。
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