竜星涼&犬飼貴丈:“真っ裸”に抵抗なし「心を開放的にしてくれた」 映画「ぐらんぶる」の現場では…

映画「ぐらんぶる」で北原伊織役を演じる竜星涼さん(左)と今村耕平役を演じる犬飼貴丈さん
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映画「ぐらんぶる」で北原伊織役を演じる竜星涼さん(左)と今村耕平役を演じる犬飼貴丈さん

 俳優の竜星涼さんと犬飼貴丈(いぬかい・あつひろ)さんがダブル主演する映画「ぐらんぶる」(英勉=はなぶさ・つとむ=監督)が8月7日に公開された。映画はスキューバダイビングに青春を懸ける熱い大学生たちの姿を描いており、“全力脱衣系”のコピー通り大胆な“真っ裸”のシーンが多い異色作だ。夢の大学生活を目指す新入生の北原伊織を演じる竜星さん、伊織の同級生でイケメンなオタク・今村耕平を演じる犬飼さんに、裸のシーンの撮影や共演の印象、さらにステイホーム中の過ごし方などを聞いた。

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 ◇実は“カナヅチ”「顔を水につけるのも嫌」

 「ぐらんぶる」は、2014年4月からマンガ誌「good!アフタヌーン」(講談社)で連載中のマンガが原作。大学進学を機に海沿いのおじの家に身を寄せることになった伊織(竜星さん)が、スキューバダイビングに青春を懸ける熱い男たちや同じ新入生の耕平(犬飼さん)、美しく成長したいとこらと出会い……というストーリー。2018年7~9月にテレビアニメが放送された。

 今作で、共にダイビングサークルに入部する新入生として、息の合った掛け合いを見せている竜星さんと犬飼さん。撮影を終え、竜星さんは「最初のころより、お互い話しやすい関係になったかな。あと、彼の変態ぶりとか、そういう新しい一面を知ることはできましたね(笑い)」と冗談めかして犬飼さんの印象を明かす。一方、犬飼さんは「初めはクールな方なのかなと思っていた」と竜星さんのイメージを語りつつ、「クランクイン後も明るくフランクに話してくれる方で、そのギャップがありました。優しくて、年も上で芸歴も先輩なので、兄貴みたいな感じです」と語る。

 現場では犬飼さんがアドリブを出すことも多く、「掛け合いを楽しめた」と竜星さん。犬飼さんは「(アドリブは)なくてもいいんですが、欲しくなっちゃう」と苦笑し、「自分が『こう言ってみようかな』ということを試させてくださる監督だし、それを受け止めてくださる竜星さんだったので、せりふのないところでせりふを言ってみたり、変な動きを加えたり、ということをちょこちょことやらせていただきました」と明かす。

 劇中ではスキューバダイビングのシーンもあるが、実は犬飼さんは“カナヅチ”で「顔を水につけるのも嫌なぐらい」だったという。犬飼さんは「出演のお話をいただいたとき、マネジャーさんに『泳げないんですけど』と話したら、『ダイビングのライセンスは取りに行ってもらうから』と言われて。僕からすれば、殺す気かと(笑い)。『現場で絶対、泳げないということは言わないでください』と言われ……。何かあったらマネジャーさんのせいだな、と思いながら頑張りました」と犬飼さんは冗談交じりに語り、「死ぬ気になれば人間ってなんでもできるんだな、ということを身をもって証明できたなと思います」と笑う。

 ◇「裸がキーワード」 初日は躊躇も…

 “全力脱衣系”というコピー通り、劇中では大胆な“裸”を披露している2人。オファーを受けたとき原作は未読だった竜星さんは「面白いバディーもの、新しいダイビング作品をカッコよく撮るんだろうな、という感覚で臨ませていただいて……。『あれ、こんなはずじゃなかったんだけどな』というところからのスタートでした(笑い)」と楽しそうに振り返る。一方の犬飼さんは原作、テレビアニメとも見ていたが、「実写化はされないだろうと勝手に線を引いていたので、(映像化の話を)聞いたときはものすごくびっくりして。『これできるの?』と一抹の不安を覚えました」と驚きだったことを明かす。

 アニメや脚本で原作の世界観を知り、「裸が一つのキーワード」と感じていたため、竜星さんは服を着ない撮影に「そこまでの抵抗はなかった」という。とはいえ、若干の躊躇(ちゅうちょ)はあった。「僕は温泉に行ってもタオルで(前を)隠さなくていい人なんですが、そんな僕でも、女性のスタッフさんも多い中で、(裸になるのは)1日目は躊躇しました。だけど『作品のためにこれはやるしかない』と思い、『僕は大丈夫です』と装いながら……内心は少し恥ずかしかったです」と笑顔で語る。遅れてクランクインした犬飼さんは、「現場に行ったら、すでに竜星さんが裸で走り回っていたので、恥じらいは一切なくなりました」と抵抗感はなく撮影に入れたという。

 体づくりは、周囲の共演者に刺激を受けて本格的に取り組んだという。「伊織も耕平も、屈強とは対照的な感じが面白いと思っていたので、そこまで作り込まなかったんですが……。共演メンバーが常に筋トレしていて。男って不思議で、周りで筋トレしている人たちがいると、やり始めてしまうんです。最終的には僕らも習慣になっていました」と竜星さん。ついには待ち時間も海パン姿で居続けるほど現場の雰囲気に染まっていたといい、「『ぐらんぶる』という作品が心を開放的にしてくれました」と笑う。途中でリタイアしたという犬飼さんは「竜星さんは(筋肉)バキバキで、日焼けもすごくて、まじで“海の男”という感じでした」と感嘆していた。

 ◇ステイホーム中の過ごし方は…

 映画にドラマにと大活躍で、多忙な日々を送っている竜星さんと犬飼さん。新型コロナウイルス感染拡大の影響によるステイホーム期間はあったが、2人ともポジティブな、自身と向き合う貴重な時間となったようだ。普段、オフの日は映画館に足を運ぶという竜星さんは、ステイホーム期間中、旧作の映画を見て過ごしたという。「時間があったことで、いい意味で俳優という仕事や自分自身と向き合う時間ができて、それは良かったなと思いました」としみじみ語る。

 同じく、趣味の世界に没頭していたという犬飼さん。「音楽を作ったりするんですけど、そういう趣味の創作がはかどりました。創作について深く調べたり、勉強したりする時間を作ることができて、毎日仕事をしているときより規則正しい生活ができたなと思います」と前向きに語り、「2カ月間、ルーティーンのようなものが固まり、仕事をしているときだったら知ることがなかったことも、調べて知ることができたりもしました。有意義に過ごせたなと思います」と充実感をみなぎらせていた。

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