アイドルグループ「乃木坂46」の鈴木絢音さんと弓木奈於さんが出演する舞台「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE O(オー)」が、2021年1月6~17日に博品館劇場(東京都中央区)で上演される。「ヤングエース」(KADOKAWA)で連載された杉基イクラさんのマンガが原作で、競技クイズに情熱を傾ける高校生たちを描く。2018年、2019年とこれまで2度舞台化されており、毎ステージ、クイズ内容が変わる「脚本なしのガチクイズバトル」も話題になった。第3弾となる新作は、舞台オリジナルストーリーも交え、これまでとはまた違った新しい視点から競技クイズを描くといい、鈴木さんは第1、2弾に引き続きヒロイン・深見真理、弓木さんは新キャラクターのヨシコをそれぞれ演じる。2人に舞台にかける思いを聞いた。
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――第3弾となる本作に出演が決まった時に感じたことは?
鈴木さん 第1弾が終わって、第2弾があるとは思っていなくて大変驚いたのですが、第2弾が終わる時には、キャストのみんなで「またやれたらいいね」と盛り上がっていたので、今回は驚きの気持ちよりも喜びが勝りました!
弓木さん 私はまだグループに加入して1年もたっておらず、一人のお仕事というのをを全く経験したことがないんです。なので、出演のお話を電話でいただいた時は、うれしくて跳びはねてしまいました(笑い)。
――弓木さんは、今作からの参加ですが、これまでの舞台を見た?
弓木 見ました。コメディー要素も満載で、役者さんが動き回るところとか、すごく楽しかったです。絢音さんもぴょんぴょん跳びはねていて、番組で見る絢音さんとは違ってすごく楽しかったですし、可愛いらしかったです。
鈴木さん:ありがとうございます(笑い)。
――鈴木さんが演じる真理は、今作からショートヘアになりました。ビジュアルが公開されると、SNSでは「可愛い!」と盛り上がりました。
鈴木さん ありがとうございます! 私の中ではもうちょっと似合っている予定だったんですけどね(笑い)。原作通りなら第2弾で切ってないといけないのですが、今回はオリジナルストーリーですし、第3弾で切った理由はまだ(脚本・演出の)大歳(倫弘)さんに聞いていないので、分からないですね。
――今回も真理を演じます。
鈴木さん 第1、2弾と、私は同じ真理を演じているつもりでも、自分の成長もあるのでやっぱり違って見えてくるというか。第1弾の時は自分自身のぎこちなさが真理にも現れている気がしたのですが、第2弾の時は、いい意味で何も考えずにはしゃぎ回ることができ、共演者の方とのコミュニケーションも慣れてきたので、自分の明るさが真理の天真爛漫(らんまん)さにつながったと思います。ですので、第3弾もまた違う真理をお見せすることができるのではないかと思います。
――弓木さん演じるヨシコは舞台のオリジナルキャラクターです。
弓木 ヨシコは、お金持ちのお嬢様で女優を目指しています。クイズはやったことがないのですが、クイズ大会で目立つことができれば(女優に)スカウトされるんじゃないかたくらみがあって……。でも、まだあまり詳しいことはお話できないんです(笑い)
――クイズ未経験のキャラクターのようですが、弓木さん自身のクイズの経験は?
弓木 学生の時、テスト前に友達とクイズを出し合っていました。あと、乃木坂46の先輩方が出ているクイズ番組を見ています。クイズは体感的には自分はすごく合っていると思っていたんですよ! でも、先日の(11月15日にYouTubeで配信された)舞台の事前番組のクイズ企画では、最下位で……。やっぱり実際やってみると、時間制限とかもあって、見るのとは全然違いますね。
――自信のあるクイズのジャンルは?
弓木さん ドラマを見ることが好きなので芸能とか……。あ、言っちゃってよかったんですかね(笑い)!?
鈴木さん 絶対に言っておいた方がいいよ(笑い)!
――クイズの先輩として何かアドバイスはありますか?
鈴木さん えー! なんだろうなぁ(笑い)。でも、クイズ番組を見ているということなので、当たった時のうれしさとかクイズの楽しさとかは分かると思うので、いざ本番で、ボタンを押しても頭が真っ白で答えられなかった時に、あまり落ち込まないでほしいな。
弓木さん 押すのが怖くなるかもしれないです……。
鈴木さん そう! 押すのも怖くなるし、自分には無理かと思ってしまうから。楽しいと思うままで本番に臨んでほしいです。
――競技クイズに情熱を傾ける高校生たちの物語ですが、今、熱中しているものはありますか?
鈴木さん 漢字を忘れないように紙に文字を書くことです。日記を書くとか、メモをするとか……。とりあえず、文字を紙に書くことですね。
弓木さん 私もそれやります! 漢字がぜんぜん書けなくて……。
鈴木さん ずっと携帯使っていると書けなくなるもんね。
――弓木さんは?
弓木さん 熱中ではないかもしれませんが、バラエティー番組を見ることです。私は兄妹が7人と多いのですが、多いと逆に家でぜんぜん話さなくて……。でも、最近はラジオのお仕事などでしゃべるお仕事が増えたので、ユーモアのあるトークを勉強しています!
◇コロナ禍で感じたエンタメの力
――舞台にかける思いを教えてください。
鈴木さん 私は10月にも舞台に出演させていただいたのですが、今は、私たちが体調万全なことはもちろんですが、来てくださる方も体調が整っていることが、上演の大前提になっています。改めて、舞台は、お客さんと一体になって作り上げていくものだということを再確認しています。今回は、応援上演みたいな声を出すことはできないですが、この作品は特にお客さんとコミュニケーションを大切にしてきた舞台だと感じているので、どんな形になるのかはまだ分からないのですが、一緒に舞台を作り上げていく喜びをお客様と共に感じれたらうれしいです。
弓木さん 私は(新型コロナウイルス感染拡大に影響による)自粛期間中、すごく寂しかったですし、笑っていないかも? みたいな日もあったくらいで……。でも、その時に大好きなエンタメ作品を見ていると、笑っている自分がいて、本当に救われました。今度は、その幸せをこの舞台でお客様に感じていただいて、「何か明日も頑張ろう」と思ってくださったり、活力になったりするような舞台にしたいです。
――最後に見どころをお願いします。
鈴木さん 第1、2弾や原作を知らない方にも楽しんでいただけると思いますし、今回はエンタメ色の強いクイズを取り上げている印象もあるので、第1、2弾よりも親しみやすく、クイズの楽しさを知っていただける作品になっていると思います。見ていただけたら、うれしいです!
弓木さん 初めて舞台を見る方にも、お客様とのコミュニケーションを大切にしてきた舞台なので楽しんでいただけると思います。ぜひ見てください!
インタビュー中、弓木さんが不安な言葉を口にすると、鈴木さんが「大丈夫、大丈夫」と優しく励ます姿が印象的だった。舞台「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE O」のチケットは、12月19日に一般販売された。