当初の予定から2カ月遅れの2020年11月末にスタートした103作目の連続テレビ小説(朝ドラ)「おちょやん」で主演を務める杉咲花さん。2016年公開の映画「湯を沸かすほどの熱い愛」で、翌年の「第40回日本アカデミー賞」最優秀助演女優賞と新人俳優賞に輝いた、若き実力派だ。そんな杉咲さんは1997年の丑(うし)年生まれ。2021年は年女となる。杉咲さん同様に今後の映像界を牽引する、実力派の“20代年女”を紹介したい。
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杉咲さんより5年早く、2016年度後期の「べっぴんさん」で朝ドラヒロインを務めたのが芳根京子さんだ。早生まれのため、学年こそ杉咲さんの一つ上だが、同じ1997年生まれ。2013年に「ラスト・シンデレラ」(フジテレビ系)で女優デビューし、2014年前期の朝ドラ「花子とアン」ではヒロインの親友・蓮子(仲間由紀恵さん)の娘・富士子を演じた。
2015年の連続ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)で、約1000人の中からオーディションで主役の座を射止めると、2016年の「べっぴんさん」以降も、コンスタントに作品に起用され、北海道テレビ放送(HTB)の開局50周年ドラマとして制作された、2019年作「チャンネルはそのまま!」での演技も高く評価された。2021年は、殺人事件の容疑者を演じている「ファーストラヴ」(2月11日公開)、司馬遼太郎の幕末小説が原作の時代劇「峠 最後のサムライ」(6月18日公開)といった出演映画の公開が控えている。
杉咲さんや芳根さんに続く存在として、「未来の朝ドラヒロイン」にドラマファンが推しているのが小芝風花さん。1997年の丑(うし)年生まれ。2012年の女優デビュー以降、数々の作品に起用され、持ち前の愛らしさで多くの視聴者を魅了してきた彼女も今年4月で24歳になる。
2019年のNHKの主演ドラマ「トクサツガガガ」での隠れ特撮オタク役がハマって以来、「コメディエンヌ」のイメージが強い小芝さんだが、シリアス演技にも定評はあり、役の振り幅では杉咲さんや芳根さんにも負けてない。
主演を務める、1月23日スタートの連続ドラマ「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」(テレビ朝日系、土曜午後11時)は、「救命病棟24時」の第1、2シリーズや、「僕の生きる道」「僕と彼女と彼女の生きる道」「僕の歩く道」などの橋部敦子さんが脚本を手がけるオリジナル作。演じるのは、ぬいぐるみや植物の気持ちが分かる“不思議な感覚”の持ち主・清水萌子美。風変わりな同役で、小芝さんがどんな表情を見せてくれるのか、今から楽しみでならない。
1997年生まれには、そのほか中条あやみさん、今田美桜さん、桜井日奈子さん、山本舞香さんらもいるが、実力派の“20代年女”として、もう一人挙げておきたいのが黒島結菜さんだ。
すでに朝ドラ2作( 2014年後期「マッサン」、2019年度後期「スカーレット」)、大河ドラマ2作(2015年「花燃ゆ」、2019年「いだてん」)に出演し、特に「いだてん」では、主人公・金栗四三(中村勘九郎さん)の教え子の女学生・村田富江として、凛(りん)とした美少女ぶりを披露。シマ役の杉咲さんとも共演し、運動界のアイドル的存在として劇中で躍動した。
2019年公開の映画「カツベン!」のヒロイン役で、2020年に「第43回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞した黒島さん。2021年は2月8日スタートのNHK・Eテレの連続ドラマ「ハルカの光」で主演を務め、黒島さんは、インテリアを超えて芸術品の領域に達した「名作照明」に魅せられた“照明バカ”のヒロイン・幸本ハルカを演じる。代表作「アシガール」(NHK)の父親役・古舘寛治さんとの再共演にも注目だ。
話を杉咲さんに戻せば、朝ドラ「おちょやん」は1月4日から新章「京都編」へと突入する。まだまだ数字(視聴率)こそついてきていないものの、物語は今後どんどんと盛り上がりを見せるはず。朝ドラの王道的な“女の一代記”として、ヒロイン千代役の杉咲さんの劇中での活躍は、やはり見逃せないだろう。
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