呪術廻戦:“野薔薇”瀬戸麻沙美、“真希”小松未可子、“真依”井上麻里奈 女子キャスト3人が語る戦いの裏側

「呪術廻戦」の一場面(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
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「呪術廻戦」の一場面(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

 「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の芥見下々(あくたみ・げげ)さんのマンガが原作のテレビアニメ「呪術廻戦」が第2クール「京都姉妹校交流会編」に突入した。交流会では、呪術高専東京校と京都校が激突。東京校の釘崎野薔薇、禪院(ぜんいん)真希、真希の双子の妹で京都校の真依との戦いが大きな見どころの一つになる。野薔薇役の瀬戸麻沙美さん、真希役の小松未可子さん、真依役の井上麻里奈さんの“女子キャスト”3人に戦いの裏側を聞いた。

ウナギノボリ

 ◇女子キャラはみんな口が悪い!?

 --作品の印象は?

 瀬戸さん 最初は呪いが怖かった……。人の悪い部分から生まれるものですし。収録が始まってからは、人情、絆を感じています。この先、不安なんです。絆、情が生まれたので、打ち砕かれた時が怖い。絆が深まっているのは、うれしいんですけどね。作品の世界にどんどん引き込まれています。

 小松さん 私は妖怪が好きだったんです。霊的なものよりも。

 井上さん 違うの!?

 小松さん 霊的な人の怨念はおぞましいけど、モンスターや妖怪は好きで、心に平穏が訪れるんです。「呪術廻戦」は、戦っている理由が人の怨恨(えんこん)なので、怖いところもありますが、出演させていただき、キャラクターに愛情が芽生え、いろいろな視点で作品を見るようになりました。ゾッとする部分もあるけど、敵にも情がわきます。そこが魅力だと感じています。

 井上さん 私は、ホラーは好きでホラー映画もよく見ます。でも、霊はあまり信じていないので怖くないのですが、人の呪いは怖いと感じます。結局人間が一番怖いんですよね。両面宿儺(りょうめん・すくな)についてもいろいろと調べてみたことがあるのですが、結果、あまり深入りしない方がいいという結論が出ました。

 瀬戸さん アフレコが始まる前に、おはらいをしてもらったんです。みんなでずっと頭を下げていたのですが、内田雄馬君の腰が限界になって……。笑いをこらえるのが大変でした。不謹慎なんですけど。

 --演じる際に意識していることは?

 瀬戸さん 野薔薇は、口が悪い子なんです。

 井上さん 「呪術廻戦」の女子キャラクターはみんな、口が悪いよね。

 小松さん 悪くないのは三輪(霞)ちゃんくらいですよ。

 瀬戸さん そうですね(笑い)。口が悪いけど、ヤンキーっぽくなりすぎないように気をつけています。煽る時は煽ったり、緩急を付けるようにしています。日常シーンは、思いっきりやっています。野薔薇は芯があるんですよね。真っすぐとはまた違っていて、曲がっているなりに芯の強さがあるんです。

 --真希と真依は双子です。演技でお互いを意識することは?

 井上さん 最初の出番の時は真希さんとは別々の収録だったので相手の演技を聞けないままアフレコに臨んだんです。真希と真依は双子でありつつも別の道を歩んだキャラクターです。真希への思い、依存、執着がある半面、憎しみ、反骨、といった負の感情が強い分、真依は芝居としてはあえて似せていく必要はないのかな?と思いました。意識的に寄せようとはしていませんでしたね。

 小松さん 実はオーディションでは真希と真依の両方で受けたんです。

 井上さん 私もそうだった! 一人で二役やるのかな? 大変だなって(笑い)。

 小松さん 真希、真依の両方の視点で原作を読んでいました。

 井上さん 分かる!

 小松さん キャスト発表で、麻里奈さんが真依を演じることを知って、麻里奈さんだ!と喜んで、勝手に麻里奈さんの真依を想像しながら演じていました。

 井上さん ありがとう! 合わせてくれていたのね。

 小松さん 真依は、真希を見下ろしているようで、余裕がない。冷静なようで、いっぱいいっぱいなんですよね。対比になっているところもあります。原作者の芥見先生から「小松さんのそのままでやってください」というコメントをいただき、“そのまま”を意識していました。入れ替わりもやってみたいですよね!

 井上さん やりたい!

 瀬戸さん 見たいです!

 ◇3人の複雑な思いがぶつかり合う! 涙も…

 ー-京都姉妹校交流会編では、野薔薇、真希、真依が激突します。アフレコの様子は?

 瀬戸さん 私はお二人の演技におののいていました。野薔薇は真希を先輩として尊敬している。相手がけんかを売ってきて、野薔薇は売られたけんかを買うので、混ぜるな危険が混ざってしまいます。真希は、野薔薇の面倒を見ながら、真依のことを心配しつつ……とつながっている3人が戦います。お互いを気にする会話が演じていて楽しかったです。現場に行くまでは、すごく緊張をしていました。真依さんに飲み込まれないようにしようとしていました。ちょっとでも負けそう……と思うとそれが声に乗ってしまうので。

 井上さん 楽しかったね。

 小松さん 真依は大変ですよ。モノローグと戦いがあって、心がグラグラ動くので。

 井上さん 真依にとって最大の見せ場で、演じるにあたり、目標にしてきたシーンでした。自分の中では最終回だ!くらいの気持ちで臨みました。真依は、自分は捨てられたという思いが強い。真依は依存性が高い人間で、心が弱いところもあります。心の穴を埋めるためにああいう性格になったと思うんです。自分の全てをぶつけるシーンです。言いたくないけど、言いたかったことをぶつける。自然と涙が出てきて、気付いたら、泣きながらアフレコをしていました。冷静でいられなかったんです。やりたかったことを全てぶつけ、その感情を引きずったまま、帰宅しました。苦しい思い、ようやく本音を明かせてホッとした思い……。いろいろな感情がありました。

 小松さん 真依と真希は、周りに本音を見せないように振る舞っていますが、ここでぶつかり合います。お互いが覚悟を決めて戦います。現場に行かないと分からないところもあると思っていました。声に出してみて、こうだったのか……と細かい心の動きが分かるところもありました。真希が彼女らしく本音を漏らすことで、すっきりしたところもあり、次に一歩進めたように感じました。

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