映画「舟を編む」(2013年)や「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(2017年)などで知られる石井裕也監督の最新作「茜色に焼かれる」(5月21日公開)に、15歳の俳優・和田庵(いおり)さんがメインキャストの一人として出演することが分かった。
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映画は、時代に翻弄(ほんろう)される一組の母子を描く。主演は尾野真千子さんで、和田さんは、逆風を受けながらも前向きに歩もうとする主人公・田中良子の13歳の息子・純平を演じる。また映画には、純平が憧れを抱く良子の同僚・ケイ役で片山友希さん、交通事故で命を落とす夫・陽一役でオダギリジョーさん、良子とケイを見守る風俗店の店長役で永瀬正敏さんが出演する。
和田さんは2005年生まれ、東京都出身。8歳で芸能活動をスタートさせ、映画「ミックス。」(2017年)で俳優デビュー。連続ドラマ「隣の家族は青く見える」(フジテレビ系、2018年)などに出演し、期待を集めてる。
和田さんは「初めて台本を読んだとき、役の重要さにプレッシャーと気合、そして感謝といういろいろな感情が同時にあふれたのを覚えています」と振り返る。
また、「主演の尾野さんは、とても優しくて面白い人で、ほとんどの時間を一緒にいて、本当の親子のように接していたのでクランクアップのときはとても寂しかったです」といい、「石井監督は普段はとても気さくで話しやすいお兄さんという感じですが、いざ撮影が始まると怖いくらい集中して別人のようになります。そして監督の良い映画を作りたいという強い想いが現場全体に伝わり、僕も拙いながら『このチームの一員として良い作品を作りたい』と意欲が湧きました」と話す。
さらに「今回、この素晴らしい作品に役者として参加できたことを僕は誇りに思います。母と子を取り巻く矛盾や理不尽さの中でコントロールできない感情に振り回されながら、それでも幸せになりたいと願う親子を描いた作品です。純平を演じて僕自身も精神的に成長できたと思います。その親子の姿は皆さんにとって、きっと忘れられない作品になると信じています」と思いを語った。
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