姫野和樹選手:ニュージーランドのラグビーは「強い! 速い!」 トンプソン・ルーク、大西将太郎とトーク WOWOWで放送

クロストークをする(左から)姫野和樹選手、トンプソンルークさん、大西将太郎さん
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クロストークをする(左から)姫野和樹選手、トンプソンルークさん、大西将太郎さん

 ラグビーの世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」の第7節「ハイランダーズ対チーフス」(ともにニュージーランド)が4月10日に行われる。WOWOWでは、同試合を午後11時15分からWOWOWライブで放送。同日午後3時55分からWOWOWオンデマンドで先行ライブ配信する。

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 ハイランダーズに所属する、ラグビーワールドカップ(W杯)2019に出場した日本代表の姫野和樹選手と、日本代表としてラグビーW杯4大会に出場したニュージーランド出身のトンプソン・ルークさん、元日本代表の大西将太郎さんによるクロストークが行われた。

 スーパーラグビーは、2020シーズンの途中、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて従来の国際的な形態から各国内大会へと移行。今シーズンも昨シーズンと同様の形式で開催。2月19日に「スーパーラグビー オーストラリア」、同月26日に「スーパーラグビー アオテアロア」がそれぞれ開幕した。アオテアロア大会にはハイランダーズとチーフスのほか、クルセイダーズ、ブルーズ、ハリケーンズの5チームが参加。オーストラリア大会にはブランビーズ、レッズ、レベルズ、ワラターズ、フォースの5チームが参戦している。

 WOWOWでは、「スーパーラグビー」の全試合をWOWOWオンデマンドで独占ライブ配信。ハイランダーズの全試合を独占放送中。「ハリケーンズ対クルセイダーズ」は4月11日午後12時25分からWOWOWオンデマンドでライブ配信、「ハイランダーズ対ブルーズ」は同月16日午後4時からWOWOWライブで生中継される。

 スペシャルトーク「姫野和樹×トンプソンルーク×大西将太郎」は、同月10日放送の「ハイランダーズ対チーフス」、同月16日放送の「ハイランダーズ対ブルーズ」、同月30日放送の「ハリケーンズ対ハイランダーズ」、5月8日放送のプレーオフ決勝、各試合のハーフタイムに4回に分けて放送される。放送・配信終了後にWOWOWオンデマンドで配信もされる。

 ◇以下、姫野和樹選手、トンプソン・ルークさん、大西将太郎さんのクロストーク

 大西さん:まずは3月26日のハリケーンズ戦でアオテアロアデビューした姫野選手から出場した感想を聞かせてください。

 姫野さん:純粋に楽しかったですね。人前でラグビーすることが約1年なかったので、試合前のアップの時から観客の前で走るだけでニヤニヤするくらい楽しくラグビーをすることができました。

 大西さん:トモ(トンプソンさんの愛称)は姫野選手の試合を見ましたか?

 ルークさん:もちろんです。すごくよかった。僕のお母さんからも「姫野が出たよ」というメールが来たよ(笑い)。

 大西さん:姫野選手はデビュー戦でボールキャリー9回、ランメーター51メートルという素晴らしい個人スタッツを記録しています。でも次に出場する試合ではそれ以上のパフォーマンスを目指しますよね?

 姫野さん:もちろんです。(チームメートの)シャノン・フリゼル選手に負けたくないですからね。ハイボールに強くて、ボールキャリーも素晴らしく、コンタクトの激しさも光る現役のオールブラックス(ニュージーランド代表の愛称)です。彼を追い抜かすことができれば「自分もオールブラックスのレベルにいるんだ」という自信につながると思いますので、そんな目の前の指標を追い抜かそうと考えています。

 大西さん:ハイランダーズのトニー・ブラウン ヘッドコーチは3人ともそれぞれ関係性がありますが、まず姫野選手から見てどんなコーチだと思いますか?

 姫野さん:主体性重視で、選手にチームを作らせるコーチですね。アーロン・スミス選手やアッシュ・ディクソン選手(ともにハイランダーズの共同キャプテン)といった経験豊富な選手が主体となってミーティングでいい発言をし、時にはコーチのような役割を果たしています。そのあたりにブラウニー(ブラウンヘッドコーチの愛称)の選手たちへの信頼を感じました。アプローチとしては(アタックコーチを務める)日本代表でのスタイルと変わらないですけどね。

 大西さん:トモはブラウニーと選手としても対戦しているし、2019年W杯では選手とコーチの関係でした。

 ルークさん:ブラウニーはタフでいい選手だったね。大きくはない代わりに体を全部使ってプレーしていた。同時にいい人でもあるから、みんな彼を尊敬している。だからみんな彼のアイデアやゲームプランを信頼しているよ。ヒメくん、ハイランダーズの練習はどう?

 姫野さん:開幕の週にチームに合流したので、あまりキツい練習はなかったです。ただ、みんなに聞くとプレシーズン(開幕前の時期)はめっちゃきつかったと言っていましたね。バイウィーク(シーズン中の休みの週)に1日だけとてもハードな日があったのですが、プレシーズンの練習と比べたら全然楽だったそうです。

 ルークさん:体の方はどう? サイズとかフィットネスとか、よくなりましたか?

 姫野さん:めちゃくちゃ調子いいですね。1年間試合をしていなかった分、体作りにフォーカスすることができました。サイズアップもして、かつ走れているので、今はすごくいい感じです。あとはゲームフィーリング(試合勘)だけですね。

 大西さん:実際に試合に出てみて、改めてニュージーランドのラグビーにはどんな特徴があると感じましたか?

 姫野さん:とにかく「強い! 速い!」ですね。しかもサイズが大きい。それでいてスマートなラグビーをしてくる、そんなイメージですね。

 大西さん:そんなスーパーラグビーはトランス-タスマン(ニュージーランドとオーストラリアの各5チームによるリーグ)を含めると6月まで続きますが、6月は日本代表が2年ぶりに試合を行います。姫野選手はどうする予定ですか?

 姫野さん:もちろん日本代表として試合に出場したいと思っています。トップリーグが終わったらキャンプ(代表合宿)もあるでしょう。ただ、ジェイミー(・ジョセフ日本代表ヘッドコーチ)と話をしているのですが、キャンプのタイミングでスーパーラグビーの試合があり、僕が出場し続けていれば試合に出るべきだと言ってもらっています。これまで試合に出ていなかった分できるだけ出場したいと思っていますので、キャンプには行かずに試合を優先することになるかもしれません。万が一、このまま試合に出られなければキャンプに行くことになるかもしれないので、そのあたりはまだ不透明ですが、一番いいプランは試合に出続けたうえで代表に合流することだと思っています。

 大西さん:トモは日本代表と姫野選手に期待することはありますか?

 ルークさん:とても楽しみだね。2019年のW杯ですごく大会レベルでプレーしたのだから、それがベースとなる。チームのポテンシャルはすごく高いし、いい結果になることを信じているよ。次のW杯はホームではないし、プール戦の相手も強いので難しいと思うけど、ポテンシャルが高いから僕はいけると思う。もちろんヒメくんのリーダーシップにも期待している。いい選手でありいい人でもあるからね。リーダーシップは言葉だけではなく、まずはアクションからだと思っている。ヒメくんは練習でいつもベストを尽くし、リーダーシップの面も(2015年・2019年W杯日本代表キャプテンの)リーチ・マイケル選手を見ながら毎日レベルを上げてきたので、すごくよかったと思います。

 姫野さん:リーチさんの背中を追いかけながらずっとやってきました。リーチさんやトモさんを超えてもっといい選手にならないといけないと思いますし、警戒される日本代表にとってよりタフな大会になるであろう2023年のW杯に向けて、一人一人がもっとレベルアップすることが大事だと思っています。リーチさんやトモさんの背中を早く追い越したいです!

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