岬のマヨイガ:芦田愛菜が主人公ユイの声優に 8月27日公開 柏葉幸子の小説原作の劇場版アニメ

劇場版アニメ「岬のマヨイガ」の一場面(C)柏葉幸子・講談社/2021「岬のマヨイガ」製作委員会
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劇場版アニメ「岬のマヨイガ」の一場面(C)柏葉幸子・講談社/2021「岬のマヨイガ」製作委員会

 2016年に野間児童文芸賞を受賞した柏葉幸子さんの小説が原作の劇場版アニメ「岬のマヨイガ」で、女優の芦田愛菜さんが、主人公の17歳の少女・ユイの声優を務めることが5月4日、分かった。劇場版アニメが8月27日に公開されることも発表された。

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 芦田さんは「“マヨイガ”は、本当は私たちの周りにも存在するかもしれないのに、皆さんが気付いていないだけかもしれません。そういった、自分にしか気付くことのできない“小さな幸せ”って実は身近にあるんだよというメッセージを作品から感じました」とコメントを寄せている。

 追加スタッフも発表され、イラストレーターの賀茂川さんがキャラクターデザイン原案、作曲家の宮内優里さんが音楽を担当する。同作の舞台である岩手県の達増拓也知事が、小鎚川の河童の声優を務めることも発表された。

 アニメの特報が公開され、人をもてなす不思議な家・マヨイガで17歳のユイ、8歳のひより、おばあちゃんのキワが日常を送る様子が描かれた。特報には、マヨイガに集う河童(かっぱ)やこま犬などの“ふしぎっと”と呼ばれる優しい妖怪たちも登場した。

 「岬のマヨイガ」は、居場所を失った17歳の少女が、海の見える不思議な古民家・マヨイガにたどり着き、血のつながりがない新しい家族たちと共同生活を送る姿が描かれる。フジテレビがアニプレックス、イオンエンターテイメントなどパートナー各社と取り組むアニメプロジェクト「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」の一環で製作される。東日本大震災から10年の節目となる2021年に、同作を含め岩手県、宮城県、福島県をそれぞれ舞台とするアニメを製作する。

 「のんのんびより」などの川面真也さんが監督を務め、「若おかみは小学生!」などの吉田玲子さんが脚本を手掛ける。「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズなどのdavid productionが制作する。

 ◇賀茂川さんのコメント

 彼女たちはどんな洋服や靴が好きなんだろう。とはいえ大変な時だったから、格好まで気が回らないかも? あるいはファッションに全然興味なかったらどうしよう。いやさすがにそれは失礼か。ファッションやデザインは心を豊かにすると思っています。大変な時だからこそ、ちゃんと彼女たちの好きなものを用意してあげたかった。ファッションはキャラクター原案の一部にすぎませんが、ぜひ各キャラクターを足先までご覧ください。

 ◇宮内優里さんのコメント

 不思議や不安がいっぱいで、生きづらさも時折感じる今の世の中。劇中のキャラクターたちが、不思議は柔らかく、不安はしっかりと受け止めてたくましく前に進んでいく姿に、音楽を作りながら背中を押してもらったような気がします。あらすじに「ふしぎだけどあたたかい」という言葉がありますが、不思議なものというのは、とっても温かいものなのかもしれません。ぜひ劇場で、「ふしぎなあたたかさ」を感じてみてほしいです。

 ◇達増拓也岩手県知事

 私が演じた小鎚川の河童は、のんびりとしたキャラクターで、自然体で演じることができたと思います。岩手県は、映画に登場するマヨイガや、私が演じた河童をはじめとした妖怪文化が根付いています。映画では、その不思議な世界が、岩手の豊かな海や山の景色とともに美しい映像で描かれていますので、たくさんの方にご覧いただき、岩手の魅力を感じてほしいと思います。

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