放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
救命救急チーム「TOKYO MER(トウキョウ エムイーアール)」の活躍を描く「日曜劇場」(TBS系、日曜午後9時)枠で放送中の連続ドラマ「TOKYO MER~走る緊急救命室~」。本作で、チームのメンバーを温かく見守る麻酔科医・冬木治朗を演じるのが小手伸也さんだ。小手さんは今回の役を通して「バイプレーヤーとしての演技や画面の中の存在感を学んでいる」といい、「もう一皮むけるんじゃないか」と期待を寄せる。主演の鈴木亮平さんに「負けていられない」と、現場に臨む小手さんの姿に迫る。
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小手さん演じる冬木はチームの最年長でパパ的な存在。これまでは「コンフィデンスマンJP」シリーズの五十嵐、「SUITS/スーツ」シリーズの蟹江貢などエキセントリックな役柄も多かったが、今作では「落ち着きと安定感」を意識。「他のメンバーとは違う一歩引いた感じで、縁の下の力持ちの役割を果たせたらと。安心して見てもらえる人物像を念頭に、できるだけ控えめにやらせていただいています」と話す。
役作りでは自分との共通点を探すことを第一にしており、冬木は特に近しいところがあるという。「亮平さんと賀来(賢人)くんは旧知の仲ですし、菜々緒さん、フォンチーさん、中条(あやみ)さんの女子3人はずっと一緒にいるくらい仲良し。その3人に佐野(勇斗)くんがイジられているのを、僕がニコニコ見ているという(笑い)。現場での状況がそのままキャラクターになっている感じがします」と分析した。
初めから仲が良かったと話すキャスト陣だが、現在では「手術シーンの連携が格段に上がっていますね」と変化を告白。「今はそれぞれ処置の参考動画を見ただけで理解できるようになって、確認の仕方も『これでいいんですよね?』という聞き方に変わってきました」と成長を明かす。
加えて「たとえカメラに映っていないところでも、みんなが実際に動いていて、本気で取り組んでいる。“見えない連携”によってリアリティーが生まれていると思いますし、画面を通してもそれが伝わっている実感があります」と、手応えを語った。
中でも、座長として現場を引っ張る鈴木さんについて、小手さんは「手術に関する知識や勉強の仕方は本当にすごい」と感心。「それを見ているからこそ、麻酔においては僕も負けていられない。同じ熱量を持っていないとチームに失礼だという思いで勉強していて、こと僕の分野に関しては亮平さんからの質問にも答えられるくらい、誰よりも詳しい自信があります」と話す。
そんな小手さんは、自身のツイッターで劇中に登場した症状や冬木がとった行動を解説している。「どうしても本編では描ききれなかったり、スピードが速くて理解が追いつかない部分があるのですが、そういった細かいところにも興味を持ってくださる方がいらっしゃる。少しでも皆さんにドラマの世界を楽しんでもらえたらと、冬木先生ならではの視点で勝手に補足させてもらっています」と思いを明かす。
実際の麻酔科医からも反響があるといい、「麻酔科医は、そもそも何をやっているのか知らない方も多い領域なんです。今回のドラマを通して少しでも伝わったらうれしいですし、麻酔科医は人手不足だとお聞きしたので、興味を持ってくれる方が増えたら」と。
今回挑戦する麻酔科医という役どころについて、小手さんは手術において要となる存在と話す小手さん。「患者の心拍、呼吸、血圧などを見ながら細かく麻酔や酸素の量、輸液のスピードを調節する。画(え)で見ると地味ですが、それがあるから手術が成り立っていて。僕はバイプレーヤーの役割と似ていると思うんです」と話す。
「メインが輝けるように、何より作品全体が魅力的になるように全力でサポートする、“脇に徹することの美学”みたいなものは、今回のドラマでの役柄とリンクしているのかなと。僕が役者としてやっていることと、執刀医のため、何より患者さんのために手術室で麻酔科医がやっていることの根本的な志が似ているというか。今回はそこから冬木のキャラクターに近づいていった部分もありますし、バイプレーヤーとしての演技や画面の中の存在感を、麻酔科医という役を通して学ばせてもらってます」と吸収し続ける。
「チームは支える人がしっかりしていないと闘えない。僕自身がこのドラマで冬木をしっかり描くことができたら、バイプレーヤーとしてもう一皮むけるんじゃないかな、なんて思ったり」と期待。「根っからバイプレーヤーみたいな言い方をしましたが、もちろん機会があればメインもやりますよ(笑い)!」と、ユーモアあふれる一面ものぞかせていた。
8月8日に放送される第6話では、山中での遭難事故が発生し、TOKYO MERが急行。小手さんは「冬木先生の個人的な内容にも踏み込んだ回で、今までの落ち着きと安定の冬木から、切迫した状況に陥っていく。それぞれのメンバーが自主的に活躍していく様も描かれていて、一人一人のキャラクターに対して、より愛着がわくストーリーになっています」とアピールした。
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