石川由依:「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」で繊細な芝居 「素晴らしい映像に負けないお芝居を」

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン特別編集版」の一場面(C)暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
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「ヴァイオレット・エヴァーガーデン特別編集版」の一場面(C)暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

 京都アニメーションが手がけるアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が、日本テレビの映画枠「金曜ロードショー」で10月29日、11月5日に2週連続で放送されることを受けて、主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンを演じる石川由依さんがコメントを寄せた。石川さんは、収録では「繊細な芝居が求められるという緊張感はずっとありました」と話し、「あえて無理に大きな演技をしようとせず、監督の指示に従い、脚本というレールに乗って、京アニの素晴らしい映像に負けないお芝居を!というのはずっと思っていました。初めてヴァイオレットを見た時に一目ぼれし、『絶対やりたい!』と思ったキャラクターだったので、役者として今まで培ってきたものをこの作品で全部ぶつけようと思って臨みました」とコメントを寄せている。

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 石川さんは同作の魅力を「素晴らしい映像、素晴らしい物語、素晴らしい音楽。素晴らしい方々によって丁寧に丁寧に生み出されたどこをとっても最高峰の作品。忘れかけてたもの、大切にしなければいけないものを改めて思い出させてくれる作品です」とコメント。

 自身が演じたヴァイオレットについては「ヴァイオレットは人から言われたことをストレートに受け取り、思ったことをそのまま口にしたりするのですが、その口にしたことが実は非常に大切なことだったり、思っていても口に出さないことだったりして、大事なことを思い出させてくれる存在です」と話した。

 「ゼロの状態からスタートして、何も知らないからこそ、人を傷つけることも中にはあるのですが、だからこそ、はっとさせられることがたくさんあって……。そこからたくさんの人にいろいろなことを教えてもらいながら成長してゆく姿にも胸を打たれます。最初は本当に折れてしまいそうなか弱い存在だったのに、(物語の終盤では)強い子になったな……と尊敬の念を抱きました」と思いを語った。

 最初のアフレコでは、石立太一監督に「(戦う武器として育てられ人の感情が分からないヴァイオレットの)今の段階の感情はゼロで、赤ちゃん状態」と言われたといい、「どう自分の感情をゼロにして言葉を発するかに苦心しました。ヴァイオレットはまだ物事をよく知らず、言葉自体は知っていても深い意味は知らない状態なので、思った言葉がストレートに口からポロポロ出てくるように間を作らずにしゃべるのを心がけました。そんなヴァイオレットが少しずつ成長してゆくのですが、先の話数までシナリオを読んで、成長の度合い(ペース)を考えながらアフレコにのぞみました」とこだわりを語った。

 最後に「この作品は年齢・性別・国籍・文化、関係なくどんな方にも届く作品だと思います。誰にも存在する大事なことを思い出させてくれる素晴らしい作品です。この作品のファンの方はもちろん、知らない皆さんにも、この機会に『外伝』含め見ていただけたらうれしいです。たくさんのスタッフが想(おも)いと願いを込めて大切に丁寧に作り上げました。その想いをテレビを通して受け取って頂けたら幸いです。家族と……大切な方と……お誘いあわせの上、ぜひご覧ください!」とメッセージを送った。

 金曜ロードショーでは、10月29日午後9時に、2018年1~4月に放送されたテレビシリーズを石立監督の監修で新たに再構成した「特別編集版」を放送。11月5日午後9時に、2019年9月に劇場公開された「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-」を本編ノーカットで放送する。「特別編集版」としての放送はテレビ初で、「外伝」は地上波初放送となる。

 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、「第5回京都アニメーション大賞」の大賞を受賞した暁佳奈さん作、高瀬亜貴子さんイラストのライトノベルが原作。かつて軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンが、依頼者の思いをくみ取って言葉にする自動手記人形となり、さまざまな依頼者のさまざまな感情に触れ、人の心を理解していく……というストーリー。テレビアニメが2018年1~4月に放送された。新作劇場版アニメ「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」が2020年に公開され、興行収入が約21億3000万円を記録するなどヒットしたことも話題になった。

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