フジ永尾亜子アナ:長所は「耳がいいところ」 ナレーションに生かし「人の心に寄り添えるアナウンサーに」

フジテレビの永尾亜子アナウンサー
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フジテレビの永尾亜子アナウンサー

 フジテレビ入社5年目の永尾亜子アナウンサー。朝の情報番組「めざましテレビ」(月~金曜午前5時25分)のエンタメキャスター(月・木曜)など自ら出演する番組のほかに、「ワイドナショー」(日曜午前10時)や「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時半)などのナレーションも数多く担当している。幼い頃から音楽に親しみ、大学では、無伴奏で歌う「ア・カベラ」のサークルに所属。音楽のほか、木彫りなど趣味も多彩な永尾アナに、同期との絆や自身のアナウンサーとしての強み、趣味や未来像などについても聞いた。

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 ◇濃いキャラぞろいの同期5人 コロナ禍で絆深まる

 同期は藤井弘輝アナや堤礼実アナ、鈴木唯アナ、上中勇樹アナと個性的な顔ぶれがそろっている。永尾アナは、入社してからの日々を「濃い5年間。長く感じました」と振り返る。自身も含めて女性3人、男性2人の同期は、「人数も多く、濃いキャラばかりで、いい刺激をもらっています。同期だからこそ、アドバイスを求めたり、相談をすることもあり、大切な存在です」と感じている。

 「プライベートでは、よく電話しながら一緒にオンラインゲームをしています」といい、特にコロナ禍では「毎日のようにやっていました。同期でチームを組んで、オンラインで他のチームと対戦するのですが、特に休みの日は深夜3時までやったことも(笑い)。これによって、より絆が深まりました。おうち時間が増えて、ゲームを通してより仲が深まったような気がします」としみじみ語る。

 同期とは「仕事の話、プライベートの話、さまざまなことを相談しています。仕事については、同期の女性アナウンサー(堤アナ、鈴木アナ)は、特に同じ『めざましテレビ』を担当していた仲間だったので、仕事の内容も分かり、同じ悩みを持ったり、同じことを考えていたりして、相談しやすいです」と絆を感じている。

 ◇幼い頃から音楽に親しみ「シーンにふさわしいトーンが分かる」

 永尾アナは、自身のアナウンサーとしての強みを「耳がいいところ」と考えている。「いろいろな人の声を、顔を見ないで誰の声か当てろと言われたら、当てられる自信があります。また、音の高低、スピードなど聞き分けて判断するのが得意です」と自信をのぞかせる。

 その長所は、幼い頃から音楽に親しんできたおかげだと感じている。「小さな頃からピアノをやっていて、大学時代はア・カペラサークルに入っていたので、おそらく耳がいいのだと思います。絶対音感はないのですが、相対音感はあり、このトーンがこのシーンにふさわしいというのが、分かる気がするんです」と語る。

 アカペラの腕を競う同局の特番「ハモネプ」では、経験者として、アナウンサーチームのまとめ役を担っている。大学でア・カペラサークルに入った理由は、故郷の長崎・五島列島の環境にあった。「子供の頃から歌うことが大好きでした。五島列島の私の実家は山奥にあって、周りに民家がないので、大声で歌っても近所迷惑にならない。それをいいことに、毎日のように大声で歌っていました」と”歌好き”だったことを明かす。

 そのころ歌っていたのは、「母がミュージカル好きだったので、その影響で私もよくミュージカル曲を歌っていました。『レ・ミゼラブル』の『夢やぶれて』や『オン・マイ・オウン』、『ライオンキング』などの作品……。ミュージカルに限らず、J-POPだったり、姉の影響でブリトニー・スピアーズなどの洋楽もよく聴いていて、英語の歌を歌ったり。幅広く歌っていました」と語る。

 ミュージカル好きなことから、「(ミュージカル女優の)濱田めぐみさんにインタビューで、お話ししてみたいなと思っています。声量が本当にすごいんです。どうやったらああいう声が出せるのかご本人に聞いてみたいですね」と夢を語る。

 ◇初の長尺ナレーションは故郷・五島列島の番組「いい経験になりました」

 仕事にも、音楽に親しんできたことが生かされている。「音楽をやっていたことが指標になっているのではないかと思いますが、自分の声の音の高低、声の質感、柔らかい声や少し硬い声など、微妙な違いを聞き分けられるような気がするので、それをナレーションなどの仕事に生かしていきたいと考えています」と展望を語る。

 ナレーションの仕事にはやりがいも感じている。

 印象に残っている仕事は、「ふるさとの五島列島の番組です。地上波ではなく、フジテレビの4Kプロジェクトの一環で、ドローンなどで4K映像を撮る企画でした。長崎県の五島列島や長崎の教会群を撮影するという内容で、私はそのとき新人だったのですが、出身者としてナビゲーターとナレーションを担当させてもらいました。私にとっての初めての長尺のナレーションで、とてもいい経験になりました」と振り返る。

 今後は、「ナレーションを任せてもらえるアナウンサー、人の心に寄り添うことができるアナウンサーになりたいです」と目を輝かせた。

 ◇朝のルーティンは「ストレッチとココアを飲むこと」 すっきり起きられるように

 そんな永尾アナのプライベートに目を向けると、朝のルーティンは、「早起きは苦手ですが、ストレッチをすることとココアを飲むことを決めたところ、以前よりすっきり起きられるようになりました」と明かす。

 「もともと甘い物が大好きですが、朝なので、砂糖控えめのココアを飲むようにしています」と話す。

 早起きは苦手だが、コツは「私の場合は、目覚まし時計をいっぱい置かない方がいいと気づきました。なぜなら甘えが出てしまうんです(笑い)。このあと別の目覚まし時計があると思ってしまって、甘えてしまうので。できるだけ少ないアラームで起きるようにしています」と語る。

 ◇コロナ禍で始めた木彫り「いつかは発表したい」

 音楽に親しんできた永尾アナだが、手先も器用で、コロナ禍で“おうち時間”が増え、木彫りを始めたという。

 きっかけは半年前、「母が実家の整理をしたときに、私が小学生時代に使っていた彫刻刀が出てきて、『捨てていいかな?』と言われたので、『もったいない』と送ってもらったんです。それを使って何かできるかなと考えたときに、いままでやったことないことをやってみよう、彫刻を作ろうと思ったんです」と明かす。

 そんなときに動物の木彫りを彫っている彫刻家のはしもとみおさんの作品に出合った。「『木彫り、初心者』って検索したらひよこの木彫りが出てきたんです。調べていくうちに、動物を彫っていらっしゃる、はしもとみおさんの作品に出合って、好きになりました」と語る。

 永尾アナも「動物を主に彫っています」といい、「手のひらサイズのものを作っているのですが、自分の頭の中で考えていることが、一彫り一彫りダイレクトに作品に反映されるような気がして、思いのほか楽しくて、はまってしまいました。水性絵の具を使って、色も塗っています」と明かす。

 現在は、制作途中のものも合わせて鳥や熊、犬など5、6作品あり、「いつかは自分で作った木彫り作品を発表したい」というひそかな野望も持っている。

 今後は、「仕事もプライベートも、生き生きと過ごせていたらなと思います。常にチャレンジしている人がカッコいいなと思いますので、いくつになっても新しいことに挑戦して、進歩し続ける人になりたいです」と目を輝かせていた。

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