Sexy Zone菊池風磨:「ファイトソング」慎吾役で話題に ドラマP語る“ハマり役超えたハマり役” 

連続ドラマ「ファイトソング」で夏川慎吾を演じる菊池風磨さん(C)TBS
1 / 4
連続ドラマ「ファイトソング」で夏川慎吾を演じる菊池風磨さん(C)TBS

 3月15日に最終回を迎える火曜ドラマ「ファイトソング」(TBS系、火曜午後10時)。ヒロインの幼なじみ・夏川慎吾役で話題を呼んだのが、人気グループ「Sexy Zone」の菊池風磨さんだ。ドラマを手がける武田梓プロデューサーは、実際に演じる姿を見て「本当に台本から飛び出てきたみたいな感じ」だと確信を得たという。キャスティングから慎吾というキャラクターができるまで、さらに現場で発揮された菊池さんの“瞬発力”に迫った。

ウナギノボリ

 ◇菊池風磨は慎吾に「すごくハマりそうな人」

 「ファイトソング」は、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」などを手がけた岡田惠和さん脚本のオリジナル作品。耳が聞こえなくなったヒロイン・木皿花枝(清原果耶さん)、落ちぶれた一発屋の変人ミュージシャン・芦田春樹(間宮祥太朗さん)、ヒロインをいちずに思い続ける幼なじみ・夏川慎吾の不器用な3人の恋と成長の姿を描くヒューマンラブコメディーだ。

 慎吾は、花枝と共に児童養護施設「あさひ学園」で育ち、現在はハウスクリーニング「サンシャインクリーニング」を経営している。明るく、おちゃらけた性格だが、花枝のことを真剣に思い、相手の幸せを何よりも願う“どこまでもいい人”。劇中では、自らの思いは脇に置いて花枝の「恋」を後押しする姿も度々描かれ、視聴者からは「慎吾がけなげで泣ける」といった声も上がった。

 菊池さんの慎吾役への起用について、「すごくハマりそうな人というので決めた」と当初からハマり役であることを確信していたという武田さん。「慎吾はめちゃくちゃいいやつで、主人公に片思いをしていて、それを隠さずにどんどん言っていくキャラクター」と分析する。

 ◇「台本から飛び出てきたみたい」 アドリブの連続でできあがった“慎吾像”

 実際クランクインしてみると、「本当に台本から飛び出てきたみたいな感じでした」と武田さんも驚くほどの手応えだった。「撮影初日に慎吾がハウスクリーニングをしているシーンがあって、監督から『ここちょっと、アドリブで歌いながら掃除してくれない?』と指示があったんです。『歌いながら』とは台本には書かれていませんでしたが、アドリブシーンが何回か続いて、そこで慎吾というキャラクターができあがったように感じました。それがすごく良かったんですよね」

 第6話では、慎吾が「いい国作ろう、キャバクラ幕府」と歌うシーンも登場。そのころには台本に「慎吾が歌う」と書かれていたが、「やっぱり菊池さんが現場で歌を作って、という流れでした。それ以外にも率先してアドリブをしてくださっていて、それに対してみんなが笑うみたいなシーンも結構あるので、すごく助かっています」と信頼を寄せた。

 ◇視聴者に愛されるキャラクターに 「うれしい誤算」も

 菊池さんの好演によって、いわゆる“ハマり役”からさらなる進化を見せた慎吾というキャラクター。劇中の恋愛模様でも、花枝との関係に加えて、同じく「あさひ学園」で育ち、慎吾に思いを寄せる萩原凛(藤原さくらさん)との関係にも注目が集まるようになった。

 慎吾と凛は同い年で、「うるせえ」「ばーか!」といった気の置けない者同士の軽妙な掛け合いも多い。視聴者からも「同い年コンビ可愛い」「慎吾と凛ちゃんの会話のテンポ好き」「慎吾くんと凛ちゃん尊い」と支持を集めた。そんな2人への反響について、武田さんは「うれしい誤算でした」と語る。

 「最初はどちらかというと、慎吾が花枝に対してものすごくいちずなので、凛に感情移入してくれる人がこんなにいるとは思っていませんでした」と明かす。

 しかし、回を重ねるごとに慎吾と凛のキャラクターが魅力的になり、「めちゃくちゃ可愛い」「この2人にくっついてほしい」と愛されるようになっていったという。

 ◇“慎吾×風磨”の集大成に 第9話の告白シーン

 そしてついに第9話では、ついに慎吾が花枝に本気の告白をする姿が描かれた。耳が聞こえなくなった花枝のために、慎吾はスケッチブックに思いをつづり、それを順番にめくりながら真っすぐに伝えた。

 結果的に花枝と結ばれることはなく、慎吾はあらかじめ用意していた「俺と恋人になってください」「これからも変わらずよろしくな」の二つのメッセージのうち後者を選択し、「なんか俺、フリップ芸人みてえだな」と一言。慎吾らしいユーモアと優しさ、かなわぬ恋への切なさの対比が映えた一幕で、まさに慎吾のキャラクターと菊池さんの魅力が混然一体となったまさに集大成ともいえるシーンだろう。

 現場での要望に即座に対応できるだけでなく、きちんと役にフィットした形で返せる“瞬発力”によって、菊池さんの慎吾は“ハマり役を超えたハマり役”へと育っていったのだろう。最終回まで菊池さんが生み出した慎吾の姿を追いかけたい。

写真を見る全 4 枚

テレビ 最新記事