速水もこみち:作った料理は2000品以上 きっかけは「料理の鉄人」 新番組「頂!キッチン」

「速水もこみちの食材探求ロードムービー『頂!キッチン』」に出演する速水もこみちさん
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「速水もこみちの食材探求ロードムービー『頂!キッチン』」に出演する速水もこみちさん

 俳優の速水もこみちさんの冠料理番組「速水もこみちの食材探求ロードムービー『頂!キッチン(いただきっちん)』」(ABC・関西ローカル、土曜午後1時28分)が、4月9日から放送される。食通であり、料理の腕前の確かさでも知られる速水さんが、キッチンカーに乗り込み、自らの運転で各地の地元食材を探す旅に出発。オリジナルの料理を現地の人に振る舞うというロードムービーのようなグルメバラエティー番組となっている。新たな料理番組に挑む速水さんに、自身にとって料理と仕事の関係性、番組への意気込みや見どころ、料理にかける思いについて聞いた。

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◇「MOCO'Sキッチン」から続く“料理仕事”は「自分で言い出したこと」

 情報番組「ZIP!」(日本テレビ系)内のコーナーとして、2011年に「MOCO'S(モコズ)キッチン」がスタートしてから10年以上が経過。その間、速水さんは俳優業と並行して料理関連の活動でも活躍し続けている。

 料理が仕事に結びついていることについて、速水さんは「ありがたいですね」と笑顔を見せ、「料理関連の仕事はそれ以前とは違い新しいジャンル。(自分が出演した)ドラマや番組以外でも、料理に興味のある人たちが僕を知ってくれたことは良かったですし、感謝しています」と新たな層への知名度アップに役立ったと分析する。

 料理を仕事にすることは、「自分で言い出したこと」と明かし、「(今回の取材で)改めて聞いて、10年以上たっているのだなって思うし、これまで(料理は)2000品以上は作っているので自分でもびっくり。まだまだ作れちゃいますけど(笑い)」と語る。

 速水さんにとって料理は趣味でもあるが、「趣味と仕事の境界はもう意識していないかもしれない。趣味を仕事にしたくないという意見もあるでしょうが、そこはバランスでは」とコメント。「自分でやりたいと言って始め、今もこういう形で続けられているし、役者のほかに広がりを持てたのは良かったと思います」と料理が自身の“一部”になっているという。

 ◇普段から食材の組み合わせを思案

 番組では、速水さんがキッチンカーで食材探しに出かけ、訪れた場所でオリジナル料理を作り現地の人たちへ振る舞う。料理のアイデアは、「常に『これとこれは合うかな』みたいなことはある」と普段から気にしているといい「スーパーに行った時も『これとこれで作ってみようかな』とか『あれ作ってみようかな』って。ただ実際に食材を見ると、最初に作ろうとしたものから変わることもあって、それがまた面白い」と料理の醍醐味(だいごみ)を口にする。

 今回の番組でも「レシピはもちろん決まっていますが、道の駅に行くなど食材を自分で調達しに行く中で、面白いものを見つけたらそれを足すことも。ちょっとアドリブ要素が入っているのは、自分としても新鮮で面白い」と既定路線に収まらない、“速水流”であることをアピール。

 プライベートでも「ドライブが好きなので、車で少し足を延ばしてごはんを食べに行くこともあります。地方はめったにないですけど、ちょっと行ってみたい場所でついでに買い物みたいなのもある」と食材を求めて遠出することがあり、「必ず道の駅とかは行きますね。そこの地元にしかないような、食材もそうですけど、例えばふりかけとかカップ麺とかカレーとか手に取っちゃいます」と楽しそうに話す。

 ◇「一応“料理界のアイドル”なので」

 キッチンカーで各地を回ることについて、速水さんは「自分で運転して話をしながら旅を進めるというのは初めてなので、とても新鮮」と充実感をにじませ、「自ら運転してガイドしているので(視聴者は)助手席に乗っている気分を味わえるのでは(笑い)。一応“料理界のアイドル”なので」とにやり。

 各地の景色も見どころとなるが、「景色はすごくきれい。海沿いや峠も走っていて、いろんな景色が見られる」と話すも、「海をバックにとか山の中でとか外で撮っていると風が吹くから、調味料をたらすのが大変」と撮影を振り返る。

 外で行う料理の苦労を明かしたところで、速水さんは「最終的にはうまくできてはいますけど。そういうハプニングもあったりしつつ、食材に対して愛情を込めて育てたり販売していたりするすてきな方々と貴重なお話の機会もあり、僕自身も楽しい」と手応えを口にする。

 ◇料理への意欲の“原点”は「料理の鉄人」

 速水さんが料理に興味を持ったきっかけは、子供のころに放送されていた人気番組「料理の鉄人」。「カッコよかったですね。『料理の鉄人』では、厳しい審査員がいる中でレジェンドたちや挑戦者が限られた時間内に料理を作る。でき上がった料理を厳しい人たちが『おいしい』という一言は、やっぱりすごい。料理ってすごいなと思いました」と当時の心境を振り返る。

 速水さんが料理をする際に大切にしているのは、「食べていただくので、徹底的な管理を考えつつ、常にベストな状態で出す」こと。テレビ番組など映像では「色味を意識しています。(映像は)香りが伝わらない部分が永遠のテーマ。見た目で『このやり方おいしそうだな』と思ってもらえる料理は意識して作っています」と自身のポリシーを明かす。

 そんな速水さんにとって料理はどのような存在なのか。

 「そんな大きなことは言えませんけど、料理をやって感じたのは“関わり”がより多く持てたこと。コミュニケーションや輪が広がったのもあり、食を通していろんな人と知り合えるというのは素晴らしいなって強く思います。自分にとって料理とは、いろんな意味を込めて“出会い”ですかね」(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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