良いこと悪いこと
最終話 真犯人、だーれだ?
12月20日(土)放送分
ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、4月23日に放送される俳優のディーン・フジオカさん主演の連続ドラマ「パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~」(日本テレビ系、土曜午後10時)第1話を紹介する。
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ディーン・フジオカさんにとって、「今からあなたを脅迫します」以来、4年半ぶりの同局系ドラマ主演となる本作は、同局と動画配信サービス「Hulu」の共同製作。原作は中村啓さんの「SCIS 科学犯罪捜査班 天才科学者・最上友紀子の挑戦」(光文社文庫)。科学犯罪対策室を創設した理系出身の警察官僚・小比類巻(こひるいまき)祐一(ディーン・フジオカさん)が、天才科学者・最上友紀子(岸井ゆきのさん)とベテラン刑事・長谷部勉(ユースケ・サンタマリアさん)と共に、正しく使われない「科学の力」により巻き起こる不可思議な事件を捜査する。
最初の事件は、最先端のAIを搭載する介護用ロボット「LEO(レオ)」が“容疑者”となる。前代未聞の「ロボットによる自供」をどう解釈し、事件を解決するかが注目ポイントだ。小比類巻は、部署に三つの要素「知力」「体力」「ひらめき」が必要と語り、自身は知力を担当。体力の長谷部、ひらめきの最上を招き入れる。
ユースケさんは、今作でもおちゃめなキャラクターを好演。長谷部は、女性をロボットと勘違いして触ろうとするなど、小比類巻が難解な事件に向き合うストーリーのアクセントになっている。さらに、独特な雰囲気の小比類巻と最上に対しての突っ込み役も兼ね備える。
岸井さん演じる最上は、働いている養殖場のウナギに名前を付けているなど、少し変わった存在。LEOへの取調べでは、ある「とんでもない行動」に出る。緊張感あふれるこのシーンは、第1話の見どころの一つとなっている。
そしてディーン・フジオカさん演じる小比類巻は、「科学は人類を幸せにしてくれる」と信じるロマンチストという役どころ。情熱を持って事件の解決に挑む一方で、シングルファザーとして幼い娘を育てる、優しい“パパ”の顔も見せる。ディーン・フジオカさんの硬軟織り交ぜた演技に引き込まれた。
伏線がちりばめられ、思わずもう1回最初から見たくなった第1話。事件だけでなく、科学犯罪対策室の人間模様や小比類巻の家庭も含めて気になるドラマだ。
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