第26回手塚治虫文化賞:マンガ大賞に「チ。-地球の運動について-」 新生賞に谷口菜津子

「第26回手塚治虫文化賞」のマンガ大賞に選ばれた「チ。-地球の運動について-」(画像はコミックス第1巻)
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「第26回手塚治虫文化賞」のマンガ大賞に選ばれた「チ。-地球の運動について-」(画像はコミックス第1巻)

 第26回手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の受賞作品が4月25日に発表され、マンガ誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載された魚豊さんの「チ。-地球の運動について-」が、年間を通じて最も優れた作品に贈られるマンガ大賞に選ばれた。

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 「チ。-地球の運動について-」は、2020年に「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載がスタートし、4月18日発売の同誌20号で最終回を迎えた。15世紀のヨーロッパを舞台に、異端思想の地動説を命がけで研究する人々の姿が描かれた。「マンガ大賞2021」で2位に選ばれたことも話題になった。

 マンガ大賞のほか、斬新な表現、画期的なテーマなど清新な才能に贈られる新生賞に「教室の片隅で青春がはじまる」(KADOKAWA)、「今夜すきやきだよ」(新潮社)などの谷口菜津子さんが選ばれた。短編、4コマなどを対象にした短編賞には、オカヤイヅミさんの「いいとしを」(KADOKAWA)、「白木蓮はきれいに散らない」(小学館)が選ばれた。マンガ文化の発展に寄与した個人・団体に贈られる特別賞は、該当なしだった。

 手塚治虫文化賞は、手塚治虫氏の業績を記念して朝日新聞社が1997年に創設。年間を通じて最も優れた作品に贈られるマンガ大賞のほか、新生賞、短編賞、特別賞があり、鉄腕アトム像と賞金が贈られる。6月2日に浜離宮朝日ホール(東京都中央区)で授賞式が開催される。

 ◇マンガ大賞ノミネート作品(作品名50音順、敬称略)

 「【推しの子】」赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社▽「怪獣8号」松本直也/集英社▽「ジョジョリオン」荒木飛呂彦/集英社▽「高丘親王航海記」マンガ:近藤ようこ、原作:澁澤龍彦/KADOKAWA▽「チ。-地球の運動について-」魚豊/小学館▽「風太郎不戦日記」原作:山田風太郎、マンガ:勝田文/講談社▽「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」武田一義、原案協力:平塚柾緒(太平洋戦争研究会)/白泉社▽「望郷太郎」山田芳裕/講談社▽「ミステリと言う勿れ」田村由美/小学館

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