ダンダダン
第6話「ヤベー女がきた」
11月7日(木)放送分
昨年5月に亡くなった三浦建太郎さんのマンガ「ベルセルク」が、6月24日発売の「ヤングアニマル」(白泉社)13号で連載を再開することが分かった。同作は、昨年9月に第364話が掲載されて以来、休載していた。三浦さんの親友で「自殺島」などで知られるマンガ家の森恒二さんが監修し、「原作・三浦建太郎 マンガ・スタジオ我画 監修・森恒二」として連載を再開することになった。「幻造世界篇/妖精島の章」のラストまで6話分が掲載され、その後は新編に入る予定。
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三浦さんは生前、森さん、スタジオスタッフ、担当編集に「ベルセルク」のストーリーやエピソードについて話していたといい、三浦さんが描いた構想メモとキャラクターデザインも見つかったという。編集部の「それらをファンの方々の誰にも伝えることなく物語を終わらせることに、強い抵抗感があります。いま我々が持ち寄ったラストエピソード・最後の一コマまでを読んでほしいのです」という思いから連載を再開することになった。
森さんは「勘のよい方々は予想していたと思いますが自分は『ベルセルク』の最終回までの物語を知っています。しかし知っているから描けると言うわけではありません。『ベルセルク』と言う偉大な作品は天才三浦建太郎だから描けるのです。しかし自分には大きな責任が生じてしまいました」という思いがあったという。
三浦さんは1966年生まれ。1989年に「月刊アニマルハウス」(白泉社)で「ベルセルク」の連載をスタート。5月6日に急性大動脈解離のため、死去した。54歳だった。「ベルセルク」は、戦乱で荒廃した架空の世界を舞台に、巨大な剣を使うガッツが、異形の化け物を相手に壮絶な戦いを繰り広げる姿を描いている。テレビアニメ化されたほか、劇場版アニメが公開されたことも話題になった。
『ベルセルク』を再開いたします。長らくご案内が出来ず申し訳ありませんでした。
「大ベルセルク展」「YAメモリアル号(2021年18号)」「ベルセルク単行本第41巻」などへのみなさんのコメントを読める限り読ませていただきました。 その一通一通やSNSに書かれたみなさんの想いに感謝で一杯です。 みなさんがどれほどベルセルクに影響され愛してくれたかが心にしみます。 それを読む三浦建太郎さんご本人がいないことが悲しくてなりません。
三浦建太郎さんは生前、 親友である漫画家・森恒二さんに、 『ベルセルク』のストーリーやエピソードを話していました。 また、 スタジオスタッフにも担当編集にも話していました。 それは言い残していったというわけではなく、 こんなこと描いたらみんなびっくりするかな、 こんなキャラクターはどうかな、 この展開は面白いかな、 と漫画家として当たり前の日常でした。その日常は四半世紀以上に及んでいました。 長い時間を三浦さんと過ごした我々の頭と心には、 三浦さんの想いが積もっています。 三浦さんが描いた構想メモとキャラクターデザインも見つかりました。それらをファンの方々の誰にも伝えることなく物語を終わらせることに、 強い抵抗感があります。
いま我々が持ち寄ったラストエピソード・最後の一コマまでを読んでほしいのです。
再開にあたり我々制作陣は基本姿勢を決めました。
「三浦さんがそう言っていた」
これが、 制作陣が肝に銘じたことです。ネームが残っているわけではありませんので、 三浦さんが作ろうとしていた原稿を、 我々が完璧に形作ることは不可能ですが、 三浦さんが話していたことから決して逸脱しないように漫画を構成していきます。 三浦さんとの会話や原稿制作を通して自分たちの中に根付いた「三浦建太郎」を真摯に紡ぎたいと考えています。
この制作体制こそが三浦さんが思い描いた『ベルセルク』を、 拙くても出来るだけ忠実にみなさんに伝えられる方法だと信じています。
次号から「幻造世界篇/妖精島の章」のラストまで、 まず6話分を掲載いたします。 その後は新篇に入る予定です。
再開後のクレジットは「原作・三浦建太郎 漫画・スタジオ我画 監修・森恒二」とさせていただき、 単行本のナンバリングも承継いたします。
昔話になりますが、 1990年に発行された『ベルセルク』の第一巻は初版28,000部で発売されました。 すぐにヒット作になったわけではなく、 当時は知る人ぞ知る作品でした。 それでも熱心なファンを獲得し離さなかったのは、 作者の「もっとすごい漫画を描きたい!」との想いが伝わったのだと思います。 その後、 作者本人の尋常でない努力といくつかの幸運を引き寄せたことで大ヒットにつながりました。 今では第一巻を読んだ人間は世界で200万人にのぼります。 そして多くのファンの心に強い影響を与えたと思います。 三浦さんの想いをみなさんの生活や仕事で活かしていただいていることは、 本人もきっととても嬉しいはずです。 そうした作品との関わり合いをこれからの『ベルセルク』にも賜れれば幸いです。
声を届けてくださったファンのみなさま、 本当にありがとうございます。
また、 声には出さなくても静かに作品のことを想ってくださった多くのファンのみなさまにも感謝しています。 みなさまの存在が前に進むエネルギーになります。
本当にありがとうございました。
今から三十年近く前、 自分は三浦から「ネームの相談にのってくれ」と呼び出されました。いつもの事だったので遊びついでに彼の仕事場に行くといつもより深刻な顔をした三浦が「蝕をやらないといけない」そう言ったのです。 自分は(そりゃあ大事だ)と思いましたがまさか1週間も軟禁されるとは…。 正にその時『ベルセルク』のストーリーは最終回までほぼ完成したのです。
恐ろしい事にそれから殆ど変更なくあの時に完成したあらすじ通りに物語は進んでいました。 それから幾度も大きなエピソードの度に三浦と話しました。 自分達は学生の頃からお互い同じように相談しながら漫画を描いてきたのです。
勘の良い方々は予想していたと思いますが自分は『ベルセルク』の最終回までの物語を知っています。しかし知っているから描けると言うわけではありません。『ベルセルク』と言う偉大な作品は天才三浦建太郎だから描けるのです。しかし自分には大きな責任が生じてしまいました。
生前三浦は「最終回までのストーリーは森ちゃん以外誰にも話していない」。そう言っていたのです。 そしてそれは事実でした。 あまりに重すぎる責任です。インタビューでもしてもらってファンに向けて話せばいいだろうか?
それともイラストを付けた文章でも掲載してもらうか…。 しかしそれでは三浦が自分に話した情景、 ガッツやグリフィスの台詞は伝えきれない…。
悩んでいたところに連絡が入りました。
「絶筆した回の原稿をスタッフが最後まで描くと言うので見て欲しい」
その回の後ろ数ページは完成していませんでした。 キャラを入れてないところもある。自分は内心厳しいだろう…と思いつつ原稿を見ました。
――必死の力と言うのは時に人を奇跡的に向上させます。 そこには正に『ベルセルク』の完成原稿がありました。
「森先生、 自分達にやらせてもらえないだろうか」
三浦自慢の弟子達は真っ直ぐ自分に伝えてくれました。三浦と自分の恩師である島田取締役も「やるなら会社は全力で支える」そう言ってくれました。ここで逃げれば三浦にこう言われるでしょう。
「散々話したのにやってくれなかったのかよ!!」
わかった。 ちゃんとやるよ。
皆さんにお断りと約束があります。 なるべく詳細を思い出し物語を伝えます。そして三浦が自分に語ったエピソードのみやります。 肉付けはしません。 はっきり覚えてないエピソードもやりません。 三浦が自分に語った台詞、 ストーリーのみやります。 当然完全な形にはならないでしょう。 しかし三浦が描きたかった物語をほぼ伝えられるとは思います。
三浦の弟子達の腕は本物です!
素晴らしい描き手です。
三浦不在の『ベルセルク』に不満不服あると思いますがどうか見守っていただきたいと思います。よろしくお願い致します。
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2024年11月09日 04:00時点
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