SPY×FAMILY:アーニャはなぜこんなに可愛いのか? 種崎敦美&早見沙織が語りつくす!

「SPY×FAMILY」の一場面(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
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「SPY×FAMILY」の一場面(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

 集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中の遠藤達哉さんの人気マンガが原作のテレビアニメ「SPY×FAMILY」。4月にテレビ東京ほかで放送をスタートし、放送日になるとツイッターで関連ワードがトレンド入りするなど大きな盛り上がりを見せている。原作でも人気だったのが、フォージャー家の娘で超能力者のアーニャで、アニメでも「可愛すぎる」と話題になっている。エピソードを重ねるごとに可愛さが増す、そんな計り知れない魅力もある。アーニャ・フォージャー役の種崎敦美さん、ヨル・フォージャー役の早見沙織さんに「アーニャはどうしてこんなに可愛いのか?」とその魅力を聞いてみた。

ウナギノボリ

 ◇最強キャラクター爆誕 子供たちの“友達”になれるアーニャ

 --アニメ「SPY×FAMILY」が毎話大きな反響を呼んでいます。

 種崎さん お仕事の現場に行くと、同業の方やスタッフさんに「見ているよ」とかなりの確率で言っていただきます。だいぶ連絡を取っていなかったような友人からも「見ているよ」という連絡が来ました(笑い)。あと、最近は「家族で見ているよ」と言っていただくことが多くて、一番うれしいなと思います。子供も大人も楽しんでくれているんだなと感じます。

 早見さん 私は、親がすごく楽しんで見てくれているみたいで、時折報告がくるので、うれしい気持ちになりますね。種崎さんがおっしゃるように、どんな世代にも見ていただける作品なんだろうなと感じます。

 種崎さん 第1話の収録の時に監督が「老若男女に楽しんでもらえる作品にしたい」とおっしゃっていたので、そうなっているなと思って。スタッフさんたちもめちゃくちゃ頑張ってくださっているので、皆さんの気持ちが見てくださってる方に届いてるなと思って、うれしいです。そういえば、サラリーマンの友人は「土曜の夜の癒やしだ」と言っていました。「仕事で疲れている時に見ると癒やされる」と言っていて、働いている人の癒やしにもなっているんだなって。

 早見さん すごく癒やされる作品ですからね。

 --「SPY×FAMILY」は、スパイの父・ロイド、超能力者の娘・アーニャ、殺し屋の母・ヨルが互いに正体を隠して生活することになるという“かりそめの家族”の物語が描かれています。フォージャー家の中でもアーニャが「可愛すぎる!」と話題になっています。

 早見さん 可愛いの権化みたいな感じですからね。種崎さんは「可愛くないところが可愛い」という話をされていましたよね?

 種崎さん ずっとそう思っていました。アーニャは、ずる賢いところもあるんですけど、ずる賢く動こうとして、ことごとくうまくいかないところが可愛い。アーニャには「可愛いといえばこうだよね」ではない要素がたくさんあるんです。それがアニメになって動きが付いた時に、めちゃくちゃ子供感が増したような気がして。原作を読んでいる時から“大人子供”みたいなところがある子だなと思っていたら、アニメになって“子供”の部分がより見えるようになって、最強のキャラクターが生まれてしまったというか。

 早見さん アーニャさんは「心が読める」という能力があることで、また深みが増している感じもありますよね。シンプルな子供のキャラクターの「可愛い」だけではなくて、その行動原理も全部分かった上で奮闘が見られる。ほかの作品では、そういうことってあんまりないですよね。一人の人間として思考が読めることによって、可愛らしさが増していますよね。

 --アーニャは、ヨルが殺し屋と分かった時に怖がるのではなく“ワクワク”したり、子供の無邪気で可愛らしい発想も垣間見えます。

 早見さん アーニャさんの場合は、大人の心の中を見てきた人生だから、一般的な同世代の子とはまた違う思考回路になってるところもあって、そこも可愛い。

 種崎さん 私の事務所のスタッフの方が家族で「SPY×FAMILY」を見てくださっているそうで、お子さんが「アーニャのことを友達だと思っている」と。例えば、子供にとって魔法少女は憧れで「そうなりたい」存在だと思うんですけど、友達だと思っているって、すごいなと思って。アーニャは、子供から見ても子供なんでしょうね。

 ◇互いに受け取るものを大切に 自然に生まれる“家族感”

 --アーニャの可愛さは、ロイド役の江口拓也さん、アーニャ役の種崎さん、ヨル役の早見さんの家族の掛け合いの中で、より際立つように感じます。収録で大事にしていることは?

 種崎さん ヨルさんが台本にないところで「ふふっ」と笑ってくれるのがうれしいとか、ロイドが“ちち”っぽさを出してくれるところが刺さるとか、そういうものを受けた上で表現していこうと思っています。周りで起こったことに対して反応をしていくということは、アフレコが始まった時から変わらず大事にしています。

 早見さん 江口さんも同じようなことをよく話されていますよね。アフレコでも、お互いが傾聴しているみたいな。作品の中で、どんなふうにほかの二人が生きているか、それに対して自分がどう反応していくか。それが“家族感”なのかもしれない。

 --普通の家族ではなく、互いに秘密を抱えた“かりそめの家族”だからこそ生まれる会話劇の面白さも「SPY×FAMILY」の魅力の一つです。

 種崎さん 3人とも、意識していないところで、絶妙なところができているのかなって。それも考えてやろうとすると難しくて、それぞれのせりふを受け取って出しているからできているのかなと。

 早見さん 不思議な感じですよね。実際、本当の家族も「団結するぞ、えいえいおー!」みたいなことはやらないじゃないですか。食卓で「それ」と言えば「お醤油(しょうゆ)ね」とか、今はそっとしておいたほうがいいなとか、受け取りながら生活している。自然とつかず離れずで、でも一緒にいる空気は全然嫌じゃない。そういう感覚は、アフレコ現場でも初期からある感じがしますね。

 --最後にファンへメッセージを。

 早見さん これからも毎回最強のエピソードが来ます。「この家族の物語をずっと見ていたい」と思えるようなエピソードが待ち受けていますので、ぜひ毎話楽しんでいただけるとうれしいです。

 種崎さん 家族で楽しめる、男女問わず楽しめる、お子さんが見たら“友達”が出ている、疲れたサラリーマンが見たら癒やしになる。最強のアニメです。何も考えずに楽しんで、癒やされてください。

 「SPY×FAMILY」は、2019年3月に「少年ジャンプ+」で連載をスタート。すご腕スパイが、任務のためにかりそめの家族を作り、新生活を始める……というストーリー。スパイの父、超能力者の娘、殺し屋の母が互いに正体を隠して生活することになる。アニメは、「機動戦士ガンダムUC」などの古橋一浩さんが監督を務め、「進撃の巨人」シーズン1~3などのWIT STUDIO、「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」などのCloverWorksが制作。テレビ東京系で毎週土曜午後11時に放送。

 ※種崎敦美さんの「崎」は「たつさき」

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