名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
2016年6月に発表され、動画サービス「TikTok」で話題になった乙野四方字(おとの・よもじ)さんの小説が原作の劇場版アニメ「僕が愛したすべての君へ(僕愛)」(松本淳監督)と「君を愛したひとりの僕へ(君愛)」(カサヰケンイチ監督)で、俳優の宮沢氷魚さんが声優に初挑戦することが6月28日、分かった。原作は、二つの作品の世界が交差する設定が話題となっており、宮沢さんは「僕愛」の主人公の高校生・高崎暦、「君愛」の主人公の小学生・日高暦を演じる。女優の橋本愛さんが「僕愛」のヒロイン・瀧川和音役、蒔田彩珠さんが「君愛」のヒロイン・佐藤栞役の声優を務めることも発表された。
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「僕が愛したすべての君へ」と「君を愛したひとりの僕へ」は、並行世界を行き来することができる世界を舞台に、同じ名前の二人の少年がそれぞれの世界で一人の少女と恋に落ちる姿が描かれる。2作品はそれぞれストーリーは独立しているが、どちらも読むと二つの世界が絡み合い交差していることに気付くという斬新な設定がTikTokなどで話題になった。ハヤカワ文庫から小説が発売され、累計発行部数は30万部を突破している。
宮沢さんは、作品の魅力について「パラレルワールドをテーマにした物語にひかれました。僕も、自分が自分じゃない世界線や違うワールドにいる自分とどんなふうに交わるのかとか、自分が今生きている毎日がすべてなのかと考えることが普段から結構多くて。それを自分の中でうまく整理したり、納得のいく説明ができずにいたのですが、原作と脚本を読んだ時に『こういう捉え方、理解の仕方がある』とすっと落とし込むことができました。暦、栞、和音の3人を軸に、彼らがどのように自分たちの人生を歩んでいくのかが見どころだと思いました。原作も脚本も気付けば何度も読み返すほど面白かったです」とコメント。
「僕愛」と「君愛」のそれぞれの暦の印象を「人は育った環境によって、性格や考え方も変わってきます。どちらも暦ではあるので、ベースは変わらないのですが、別の道を選び、違う人生を送る二人の暦の演じ方、表現の仕方はすごく悩みましたが、素晴らしい画(え)と台本、この二つを信じて、演じました。演じ分けたというよりも、物語の流れに身を任せていれば、自然に変化が出てくることに気付き、作り込むよりも、一つ一つのシーンを大事に丁寧に演じることを心がけました。物語の流れに任せることで、自然と二人の暦にたどり着くという不思議な感覚がありました」と話している。
アフレコについては「声優は初めてでしたが、まず、最初に驚いたのは、映像に合わせてせりふを言うことの難しさです。普段、アニメを見ている時にはその難しさや大変さに全く気付かなかったので、声優さんのすごさを改めて知った気がします。あとは、台本をめくるときに音を立てないように、最後のページの最後の行を覚えてめくるとか、めくった先のページの1行目を覚えておいて、台本を見なくてもしゃべれるようにするとか、そういう工夫はできるようになりました。紙のめくり方のテクニックも身についた気がします(笑い)」と振り返った。
橋本さんは、アニメで声優を務めることについて「初めてではないのですが、アニメーション映画の声のお仕事をずっとやりたかったので、『夢がかなった!』という気持ちになりました。本当にありがたい、と思うと同時に、緊張もかなりしましたし、いろいろな世界の和音の心を理解して、体に入れる作業は新鮮でした」と話している。
蒔田さんは、声優に挑戦するのは二度目で「また違う作品をやってみたいと思っていたのでとてもうれしかったです。その時は小学生役だったので、大人の役もやってみたいという気持ちもあって、アフレコが始まるのを楽しみにしていました。暦役の宮沢さんと掛け合いができたので、感情の入れ方などは自然に調節することができました」と語った。
アニメは、タツノコプロのレーベル「BAKKEN RECORD」が「僕が愛したすべての君へ」、「ルパン三世」シリーズなどで知られるトムス・エンタテインメントが「君を愛したひとりの僕へ」をそれぞれ製作する。10月7日に2作同時公開。
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