松本大輝:「ウルトラマンデッカー」で初主演 話題の“平成最後のジュノンボーイ” ヒーローを演じる心構え

「ウルトラマンデッカー」に出演する松本大輝さん
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「ウルトラマンデッカー」に出演する松本大輝さん

 「ウルトラマン」シリーズの新作「ウルトラマンデッカー」(テレビ東京系)が7月9日から毎週土曜午前9時に放送される。1997~98年放送され、今年25周年を迎える「ウルトラマンダイナ」のエッセンスを取り入れた作品で、2018年に「第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリに輝いた“平成最後のジュノンボーイ”の松本大輝さんがウルトラマンデッカーに変身する主人公のアスミ・カナタを演じる。テレビドラマで主演を務めるのが初めての松本さんに、ヒーローを演じる上での心構え、俳優としての目標を聞いた。

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 ◇「ウルトラマン」シリーズ出演にうれしさと不安 “座長”としての責任も意識

 松本さんは1999年3月29日生まれの23歳。2019年に俳優デビューし、NHK連続テレビ小説「エール」などに出演してきた。歴史ある「ウルトラマン」シリーズで主演に抜てきされ、喜びと不安の入り混じった心境を明かす。

 「日本だけではなく世界中から愛される作品に主役のウルトラマンとして出演が決まったことは、すごくうれしいですが、多くの方々に見られるというプレッシャーもあります。そういう部分も含め、この作品を大事にしていきたいです。どの作品でもやる気や気持ちは変えないようにとは思っていますが、初めての主演なので、いつも以上に『絶対にみんなに見てほしい』『もっとこの作品を知ってほしい』という思いは強いです。最近はSNSも始めたので、どんどんアピールしていけたら」

 “座長”としての責任感を口にしつつ、現場には自然体で臨もうとしているといい「あまり座長座長しすぎてしまうのも違うのかな?と考えています。なるべく自然体でいるように心がけています」と語る。

 「ウルトラマンデッカー」は、前作「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」の数年後、人類の未知なる世界への探求心「ネオフロンティアスピリッツ」が宇宙に拡大した時代が舞台。新たに再編されたエキスパートチーム・GUTS-SELECTの新人隊員アスミ カナタが変身アイテム・ウルトラDフラッシャーを使い、ウルトラマンデッカーに変身する。

 松本さん演じるカナタは、明るくお調子者だが面倒見がよく、困っている人を見ると放っておけない性格。何事にも全力で取り組むひたむきさもある。

 「一見すると能天気に見えるのですが、実はちゃんと芯があって何事にも前向きに進んでいく青年。前向きさは自分とリンクする部分でもあり、全てをポジティブに考えていくところ、自信を持ってあきらめないところは似ているかなと思います」

 ヒーローを演じる上で「格好よさ」にこだわっている。撮影以外でもヒーローとして恥じない行動を考え、以前にもまして自身を律するようになったという。

 「子供たちから憧れられる作品なのでどんな仕草もポーズも格好よく決めるように頑張っています。当たり前なのですが、普段から誰に見られてもいいような行動を心がけています。子供たちも見てくれる番組ですし、当たり前にやっていることを今まで以上に気をつけています」

 ◇変身ポーズは「気持ちよかった」 爆破シーンの撮影が“好物”

 「ウルトラマン」シリーズといえば、変身シーンが大きな魅力の一つだ。「初めての変身シーンは、楽しかったです。やっと変身できる!と思いましたし、変身した後に自分が大きくなってウルトラマンに変身するイメージができて気持ちよかったです」と笑顔を見せる。

 子供の頃は「ウルトラマンコスモス」を見ていた。

 「ウルトラマンといえば青というイメージでした。ウルトラマンデッカーは、今までのウルトラマンにはないデザインで、攻めていて格好いいですね。カラータイマーが左胸に付いていたり、左右非対称のデザインだったり、胸と頭がスペース(宇宙)のデザインになっているのも格好いいです。“令和っぽい”というか新しいウルトラマンという感じがします」

 特撮作品ならではの撮影に試行錯誤しながら、楽しんでいる。

 「『ここに怪獣がいるのでそこを目掛けて銃を撃ってください』などイメージしながらの演技が難しいのですが……。爆薬や火薬を使ったアクションシーンを撮る時はすごく楽しく、爆発が大きければ大きいほどテンションが上がります(笑い)。ジェットコースターに乗っている時のようにドキドキ、ワクワクしますね」

 ◇俳優としての理想は老若男女に愛される存在

 松本さんは“平成最後のジュノンボーイ”としても注目を集め、今後の活躍が期待されている。「第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に参加した当初は「芸能界でやっていこうとは思っていなかった」と打ち明ける。

 「ベスト100、ベスト50と残っていくうちに、だんだん芸能の世界も面白そうと思うようになりました。高校の先輩にも芸能界に入った方がいるのですが、今思えば憧れていたのかもしれません。そういう感じで少しずつ芸能界への思いが芽生えていきました」

 現在は「俳優業で頑張っていきたい」という松本さん。理想とする俳優像を聞いてみた。

 「若い人からおじいちゃんおばあちゃんにまで名前を知ってもらえるような俳優になりたい。(イメージに近いのは)窪田正孝さんや岡田将生さん。世代を問わず好かれている方に憧れがあります」

 「ウルトラマンデッカー」では、カナタが仲間と共に成長していく。「夢に向かって頑張っている時、未知の宇宙浮遊物体に襲われ、それでもあきらめず、できることをやって前に進んでいくところに注目してほしいですね。今まで触れてこなかった方にもどんどん進化しているウルトラマンシリーズを見ていただきたいです」と力強く語る松本さん。“前に進んでいく”松本さんの今後の活躍も期待される。

(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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