orange：ボイスコミック配信　花澤香菜、山下誠一郎ら声優陣5年ぶり集結　古川慎、佐倉綾音も

　アニメ化、実写映画化もされた高野苺さんの人気マンガ「orange」のボイスコミックが、7月21日から毎週木曜に双葉社の公式YouTubeチャンネルで配信されることが分かった。ボイスコミックでは、アニメで高宮菜穂を演じた花澤香菜さん、成瀬翔を演じた山下誠一郎さんら声優陣が約5年ぶりに再結集する。

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　ボイスコミックには、花澤さん、山下さんのほか、須和弘人役の古川慎さん、村坂あずさ役の高森奈津美さん、茅野貴子役の衣川里佳さん、萩田朔役の興津和幸さん、上田莉緒役の佐倉綾音さん、菜穂の母役の井上喜久子さんが出演する。

　花澤さんは約5年ぶりに高宮菜穂を演じ、「今年4月に発売された単行本7巻を読んで『orange』やっぱりいい作品だわぁ……！！としみじみ思っていたので、このタイミングでまた菜穂ちゃんを演じることができてすごくうれしかったです。手紙も含めてせりふを全て言える貴重な機会でした。そしてマンガを読みながら菜穂ちゃんの気持ちを考える作業が、また一から彼女を演じる感覚で楽しかったです」と語った。

　山下さんは「先日発売された7巻を読んで、アフレコ当時のことなどを思い返していました。『僕は今も翔を演じられるのだろうか』とふと思っていた矢先に今回の収録のお話があったので、本当に驚きました。改めて原作を読み直すと、また違った感想というか、より深く物語や翔、菜穂たちのことを知ることができたように思います。当時は気づけなかったことに気づいたり、本当は翔はこういう気持ちだったのではないか、など……」とコメント。

　「また台本を読むと当時のせりふの言い方、ニュアンスが自然と脳内に流れてきて、それくらいずっと自分の中に残り続けているんだなと、あたたかく懐かしい気持ちになりましたね。残念ながらご時世やスケジュールの都合上、皆様と一緒に録（と）ることはできなかったのですが、『今の自分で、もう一度、翔と向き合おう』という覚悟の下、収録に臨みました。完成したものを拝見するのが本当に楽しみです」と話している。

　花澤さんはファンに向けて「こうしてまた『orange』に関われるのも、ずっと作品を愛して応援しているファンの皆さまがいるからです。私にとってもずっと大切な作品なので、また2巻、3巻とボイスコミックになってくれたら幸せです！！！　そしてこれを機に、マンガやアニメを見返してくださったらうれしいです！」とメッセージを送った。

　山下さんは「『orange』という作品は、あの日からずっと自分の中にある特別な存在です。また当時たくさんの学びを得て、今に至るご縁もあったりと、大きな転換点でもありました。今回はじめて本作に触れるという方もいらっしゃるかと思いますし、役者としてこれほど幸せなことはありません。いつ読んでも面白い、色あせない、大切なことに気づかせてくれる物語。どうか皆様の人生や日常の、救いや勇気になることを願って。応援よろしくお願いします！」と話している。

　作者の高野さんもコメントを寄せ、「アニメと同じキャストの皆様が、またこうしてキャラクターに声をあてていただけたことが本当にうれしいです。キャラクターがリアルに生きているようで、せりふ一つ一つが素晴らしく、マンガだけでは生まれない感情が湧いて、声が入るだけでこんなにすてきになるんだなぁと、また演じていただけたことを心から感謝しています。やっぱり声優さんはすごいなぁと感動しました」と思いを語った。

　「最終巻が出て、終わってしまった寂しさがありましたが、再び動き出している感じでとてもワクワクします。『orange』は私にとって大切な作品なので、まだ知らない方にも、このボイスコミックを通して『orange』を知っていただけたらうれしいです。原作だけ知っている方、アニメですでに見ている方も、また違った感覚で見られるのでぜひ見てください！　そしてまた原作やアニメに触れて、たくさんの方に届くといいなと思っています。『orange』をこれからもよろしくお願いします」とコメントを寄せている。

　「orange」は、長野県松本市を舞台に、高校2年の春に10年後の自分から手紙を受け取った主人公・高宮菜穂が、10年後の“後悔”を繰り返さないために行動する……という青春ラブストーリー。2012年に「別冊マーガレット」（集英社）で連載がスタートし、その後「月刊アクション」（双葉社）に移籍し、2015年8月まで連載された。コミックス最終巻となる第7巻が4月に発売され、完結を迎えた。

　女優の土屋太鳳さん主演の実写映画が2015年に公開された。テレビアニメが2016年7～9月に放送され、劇場版アニメが同11月に公開された。