菅生新樹:菅田将暉の弟 初のドラマ撮影で自ら「金髪」提案 大きかったアクションへの挑戦

LINE NEWS VISIONの縦型ドラマ「トップギフト」に出演する菅生新樹さん
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LINE NEWS VISIONの縦型ドラマ「トップギフト」に出演する菅生新樹さん

 俳優の菅田将暉さんの弟で、今年6月、俳優として活動することを発表した菅生新樹(すごう・あらき)さん。7月期の連続ドラマ「初恋の悪魔」(日本テレビ系)では、境川警察署の署長・雪松(伊藤英明さん)の息子・雪松弓弦(ゆづる)に扮(ふん)し、“怪演”が話題になったことは記憶に新しい。そんな菅生さんが、ニュースサービス「LINE NEWS」の動画コンテンツ「VISION」で配信される“縦型ドラマ”「トップギフト」に出演。ドラマ撮影としては自身初となった同作への思いや撮影で気づいたこと、俳優としての理想像や今後の展望を聞いた。

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 ◇元格闘家役のため「ごはんをいっぱい食べた」

 「トップギフト」は、うつむいてばかりの少女が「天使」と名乗る謎の男から、自分や家族が“ある物”のせいで不幸になっていると告げられ、その謎を解くために男と行動し、成長する姿を描く。自称“天使”を名乗る謎の男・天童役で唐沢寿明さんが主演を務め、石井杏奈さん、安達祐実さん、安藤政信さん、藤森慎吾さん、佐津川愛美さんらが出演している。

 菅生さんが演じるのは、ヒロイン・小雪(石井さん)の兄で元格闘家の山下恭四郎。役作りではビジュアル面にもこだわり、格闘家として「体を大きく見せる」準備をしたほか、自身の発案で「金髪に染めること」を提案したという。

 「鍛えるのもそうですけど、体をちょっとでも大きくしようとごはんをいっぱい食べて、ほんのちょっとでもいいから大きく見えたらいいなと思いました。あとは監督と相談しつつOKをもらい、最近の格闘家の方に多い印象があったので、金髪に染めるという工夫はしました」

 ◇自身とは反対の役どころながら家族愛には共感

 元格闘家で現在は地下格闘技で戦いに明け暮れているという役どころの印象を、「ある秘密を守っていて、周りに頼らず、いいか悪いかは別として孤独で戦っている恭四郎はカッコいい」と表現する。

 自身と似ているところを聞くと、「僕は自分でできることはもちろん考えますが、周りにすぐ頼って相談をしちゃうタイプ」と照れ笑い。「恭四郎は家族を大切にしているのかなって。直接的には描かれてはいないですが、やっていく中でそう感じました。家族が好きで大切にしていることは共通していると思います」と話す。

 劇中では「今のままの方がまだ幸せなんだよ」というせりふがある。「いろいろなことに傷つき、いろいろなことを頑張っているにもかかわらず、天童が現れて思っていなかったことが起きる。それでもやることは変わらないし頑張ろうという姿勢が、自分を貫いていることが伝わるせりふでカッコいい」と語った。

 ◇アクションに挑戦して気づいたことは?

 今作の撮影が「ドラマという現場が初めてだった」という菅生さん。さらにスマホ視聴を前提とした縦型動画という要素も重なり、「見え方や立ち位置などちょっとした制限がかかる中、意識せず芝居に集中することが難しかった」と振り返る撮影では、「アクション」への挑戦が大きかったと話す。

 「日常生活の中で殴ったり飛ばされたりはないですよね。アクションチームの方や唐沢さんに教えてもらいましたが、ケガはさせられないけど手を抜いたら失礼。そこが僕の中では挑戦でしたが、唐沢さんが丁寧に教えてくださったのでいけたと思います」

 アクション撮影に臨む中で、「やる前までの感覚は、アクションという芝居だと思っていたけど、芝居の中の一つの手法としてアクションがあるだけ。アクションという“別枠”ではないことに気づきました」といった発見もあった。

 「例えばただ殴るだけでいいわけでなく、そこには心情があって、目的があってこうなったから殴るという背景のようなものがないと。殴るだけで殴っちゃうと見え方も変わってくると教えてもらい、たしかにそうだと気づかされました」

 ◇「初恋の悪魔」への出演は…

 ドラマ「初恋の悪魔」への出演は、「オーディションで決まった」といい、プロデューサーからの「一番“自分”というものを見せようとしてくれた。だから賭けてみようと思った」という言葉がうれしかったと笑顔を見せる。

 出演が発表されたときには、「誰もがびっくりというか。友人も家族もびっくりしていました。自分が出ることによって1話から見直してくれた友達が何人もいたこともうれしかった」と周囲の好意的な反応を喜ぶ。

 それでも視聴者の反応が気になり、「SNSでの考察が盛り上がっていましたが、僕が演じる弓弦が出ることになり、皆さんのテンションが上がるのかそうじゃないのか不安でした」と率直な思いを吐露。「この作品で経験したことをしっかり受けとめ、今後も続けていく上で、おごり高ぶらず、謙虚にもっと上を目指して頑張ろうという気持ちになりました。もっともっと注目されるよう頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。

 ◇俳優として目指す“場所”

 俳優として強みにしていきたい部分を聞くと、「作品において、せりふがなくても表情と雰囲気、何なら背中だけでも、ただそこにいるだけで成立するというか画(え)になる。さらにせりふを吐いたら余計プラスになるというような存在感が、自然に出てくる役者になりたい。そこを強みにするためもっと努力していきたい」と前を向く。

 挑戦してみたい作品や役に「冒険とか事件解決など、少数のチームやバディーで進んでいく物語や、同世代との学園ドラマに出演してみたい」と挙げ、特に「友人役はもちろんライバル役、年齢が近く高め合える同志の役など、同世代と共演して刺激を受け合いたい」と意欲を見せる。

 最後に俳優としての目標を聞くと、「作品の内容ももちろんですが、菅生新樹が出ていれば面白いのではと思ってもらえるようになりたいです。作品を通して評価されること、日常的に周りの方から尊敬されたり、認めてもらえることが続けば、『この人が出ている作品は面白い』『この人が出ているから』となっていくはず。存在感を培い、そういう俳優になることが目標です」と力を込めた。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

 ドラマ「トップギフト」は配信中で、最新話は毎週金曜午後6時に配信。

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