小田凱人選手:国枝慎吾選手の“後継者”、全豪決勝へ意気込みを語る 女子・上地結衣選手インタビューも

「全豪オープン」車いす部門で決勝に進出した小田凱人選手 写真:AFP/アフロ
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「全豪オープン」車いす部門で決勝に進出した小田凱人選手 写真:AFP/アフロ

 テニスの2023シーズンのグランドスラム初戦「全豪オープン」車いす部門で、日本勢から小田凱人(ときと)選手、上地結衣選手が男子、女子それぞれの決勝進出を決めた。22日に引退を発表した国枝慎吾選手の“後継者”として期待される16歳・小田選手は、グランドスラム初の決勝進出で大舞台に挑み、上地選手は3年ぶりの全豪優勝を目指す。28日の決勝を前に、2人が意気込みを語った。

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 ◇小田選手インタビュー

 ――グランドスラム参戦2年目で初の決勝進出。ご心境を。

 自分としては「ついに」という気持ちが強いです。ここまできたら最後はすべてを出し切るだけなので、気負わずにいつも通り自分らしいテニスをしたい気持ちがすごく強いです。

 ――決勝の相手はアルフィー・ヒュウェット選手。これまでの対戦成績1勝4敗と強敵です。どんなイメージをもって、どんな戦い方をしますか?

 先週のメルボルンの大会で対戦しているので、どんな感じなのかは分かっています。チャンスはあると思いますが、準決勝よりかなり厳しい戦いになることは覚悟して臨みます。どういう展開でポイントを取るかというのも重要になってくると思いますが、自分の実力をどれだけ出せるかが“勝敗の分かれ目”だと思います。今は(まだ決勝の舞台が)どの会場になるか分かりませんが、会場が大きいほど100パーセント以上の実力を出せるような自信がありますので、モチベーションを保ちながら試合に挑めばこれまで以上にチャンスがあると思います。これまでのキャリアの中で大舞台になるので、今は楽しみでしかないです。

 ――やはり楽しみな気持ちが大きいですか?

 そうですね。日本人を含めてたくさんの方に見ていただいた方が、自分はプレーが上がってくる選手だと思うので、準決勝よりも多くの方々に見てもらいたいと思います。それは、車いすテニスに対しても良いことだと思います。車いすテニスに好影響を与えるような選手になりたいですし、自分が頑張ることでいろいろな人を勇気づけられればと思います。逆に日本からライバルが現れてほしいと思いますし、本当に楽しみです。

 ◇上地選手インタビュー

 ――準決勝はストレート勝ちの圧勝でした。ここまで3試合で落としたゲーム数もわずか「5」ですが、ご心境は。

 満足はいってないですね。何とか勝っている。ボールの跳ね方だったりとか、しっかりと見極めて打てているところが良いところかなと思うのですけれども、動きだったりと
かは全然納得がいってないので、引き続き調整しないといけないと思います。

 ――決勝の相手はディーデ・デグロート選手です。彼女に照準を当てて取り組んできたと思いますが、どの辺が勝利のカギになると思いますか。

 先週対戦してみて、早いタイミングでラリーの応酬というか、相手に時間を与えてしまうと、彼女もスピンのボールだったり、重いボール、たたくようなショットもありますので、相手の体勢を安定させないことが重要かなと思います。多少こちらの体勢が崩れたとしても、相手の体勢が整わないタイミングで打ち続けて、ポイントを取る機会をうかがうことが必要になるかと思います。なので、もちろんリスクはとらないといけないと思いますし、プレッシャーがかかったときに、自分がどこまでできるのかということが一つ挑戦になるとは思います。ポジションの見極めも、重要なポイントかなと思います。

 ――男子の小田選手も決勝進出を決めました。

 小田選手は現在世界3位までランキングを上げていますし、今回初めての決勝を一緒に戦えるのはうれしいです。

 ◇

 WOWOWでは、1月29日まで「全豪オープンテニス」を全日生中継・ライブ配信。WOWOWオンデマンドでは、全コートをライブ配信している。車いす男女シングルス決勝は、28日午前10時からWOWOWライブで放送する。

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